マーレ、ディーゼルエンジン用の新しいポリマーコーティング無鉛ベアリングを開発

ポリマーコーティング技術を大型車に適応
マーレは26日、大型トラック用エンジンのための堅牢な無鉛ベアリングライニングと、高性能ポリマーコーティングを組み合わせた革新的な無鉛ベアリングシステムを開発したことを発表した。

新しいシステムは、従来の鉛を含むベアリングライニングに比べて改善されたパフォーマンスを提供している。

マーレ、イギリスのラグビーにある製品技術部門のヘッドであるジェームズ・ジョージ氏は、「ポリマー技術は、排気量10リットル以下のエンジンを持つ軽自動車および中型車市場では十分に確立されている。」とし、次のように説明した。
「北米での大型車アプリケーションに向けたベアリングのための技術を取り入れるという要望は、ベアリングの動作条件や代替ソリューションのための市場ニーズにおける変化を反映しています。耐摩耗性の改善によって、エンジンメーカーは、燃費を向上させるために必要とされている新発売の低粘度エンジンオイルに対処することを実現します。」(PR Newswireより引用)

耐摩耗性向上でコスト削減・環境保護
マーレは、その研究によって、電気メッキコーティングと無鉛ベアリングを比較すると、マーレのポリマーコーティングベアリングが、摩耗や疲労の両方に対する耐性を向上させていることを示した。

また、ポリマーコーティングされたクランクシャフト・メインベアリングとコンロッドベアリングのカスタマー試験では、より一般的に使用される電気メッキ鉛ベアリングに比べて格段に改善された性能を示している。

マーレのポリマーコーティングには、さまざまなメリットがあり、ベアリングから鉛を除去すると、耐食性を向上させ、拡張されたオイルドレイン間隔を可能にする。無鉛ベアリングは環境にも安全であり処分が容易である。

さらに、業界のテストで、新しいベアリングシステムは、自営作業者のコストを大幅に削減するとされており、主要な商用車エンジンビルダーによる比較試験では、ポリマーコーティングされたベアリングは、試験後の摩耗結果をより明らかに示している。

既に生産を開始
新しいベアリングシステムの生産は、アイオワ州アトランティックにあるマーレの工場において、この夏から始まっている。

マーレのポリマーコーティングされた無鉛ベアリングを使用した大型ディーゼルエンジンを搭載した車両は、2016年の第2四半期の間に紹介される予定である。追加のアプリケーションのための製品開発プログラムは、現在、主要なエンジンメーカー2社と進められている。

マーレ・エンジンコンポーネンツUSA、製品開発のヘッドであるJoachim Wagenblast博士は、次のように述べた。
「我が社の新しいベアリングシステムは、青銅鋳物のベアリング技術と、高負荷能力ならびに焼き付きと耐摩耗性の特徴を持つポリマーコーティングされた上張りとの素晴らしい組み合わせを提供しています。」(PR Newswireより引用)

(画像はプレスリリースより)


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MAHLE プレスリリース(PR Newswire)
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