デンソー、植物由来樹脂を自動車用製品に採用

植物由来で高硬度や高耐熱性を実現
株式会社デンソーは21日、デンプン由来のバイオポリカーボネートと、ひまし油由来のウレタン樹脂という、2つの植物由来樹脂を、同社の自動車用製品の一部に採用したことを発表した。

デンプン由来のバイオポリカーボネートは、トヨタ自動車株式会社向けの純正カーナビゲーションの樹脂パネルに採用した。

このバイオポリカーボネートは、従来の石油由来製品と比べて、表面硬度や光学特性が優れており、加水分解に強いという特徴を持っている。また、樹脂自体の発色性が高く、塗装することなく使用することができることから、意匠性が高く高硬度の樹脂プレートとして使用されたものである。

植物由来樹脂を積極的に開発
また、ひまし油由来のウレタン樹脂は、自動車向け排ガスセンサーの接続部保護材として採用した。

ひまし油はトウゴマの種子から採取する植物油の一種であるが、同社は、ひまし油の分子構造を工夫したことで、150度という優れた耐熱性のウレタン樹脂を開発したことから、高い耐熱性が求められる排ガスセンサーの接続部の保護材として採用したものである。

また、このウレタン樹脂は、従来使用されていたシリコーン系の樹脂と比べて安価であり、発生ガスの大幅な低減も実現している。

化石燃料を原料としない植物由来樹脂は非枯渇資源であることから、持続可能な地域・社会を実現するためのアクションプランを策定しているデンソーは、これまでも、植物由来樹脂の開発に取り組んでおり、2009年にはデュポン社と共同で、ひまし油由来のラジエータータンクを開発、製品化している。

(画像はプレスリリースより)


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