ボルグワーナー、革新的な高電圧クーラントヒーターを開発
■増加する電気自動車において最適な温度管理を提供
ボルグワーナーは、同社のバッテリおよびキャビンヒーターファミリーの一環として、革新的な高電圧クーラントヒーターを発表した。この技術は、バッテリの動作温度を最適な動作範囲内に保ち、バッテリパックとそのセル内で一貫した温度分布を提供することによって、バッテリ性能を向上させている。
効率的な技術は、高い熱出力密度と低い熱質量による迅速なレスポンス時間により、バッテリからの電力消費を抑え、純粋な電気駆動範囲を拡大するとともに、快適なキャビン温度を短時間で生成することができる。
ボルグワーナー、エミッション&サーマルシステムズのゼネラルマネージャーであるJoe Fadool氏は、次のように述べた。
「EVとHEVの需要が増加するにつれて、熱管理に対する注目が高まっています。我が社のエンジニアは、毎日の使用で迅速な温度レスポンスを提供する2つの柔軟で効率的なシステムを開発しました。我が社の暖房ソリューションにおける専門技術は、自動車メーカーがアプリケーションの全体的な効率を改善し、新しいモビリティのトレンドやクリーンな車両の需要に対応するのに役立ちます。」(プレスリリースより引用)
■高効率で安全、迅速なレスポンス
ボルグワーナーの最新の高電圧クーラントヒーターには、厚膜ヒーター(TFE)が搭載されており、コンパクトな外形で様々なサイズと形状が可能となり、低熱質量は迅速なレスポンス時間をもたらしている。また、高い熱出力密度を提供するだけでなく、直接温度測定も実現した。高電圧クーラントヒーターの様々な設計は、電源電圧が180~800ボルトの用途に適しており、また、3~10キロワットの電力範囲を提供して幅広い用途に適している。
さらに、インテリジェントな安全コンセプトにより、高電圧のクーラントヒーターが高い電気流量で過熱するのを防ぎ、システムは様々な状況を認識し、それぞれに反応することができる。
高電圧クーラントヒーターには、シングルプレートとデュアルプレートの2種類があり、デュアルプレートヒーターは、バッテリの温度管理またはキャビンの加熱のどちらかだけを提供するシングルプレートバージョンと比較して、両方のタスクを同時に管理する。さらに、2つのヒータープレートを備えているので、最大80%の伝熱面を提供できる。
どちらのバージョンも、優れた電磁シールドを可能にする頑丈なアルミニウムハウジングに組み込まれている。このアプリケーション内の熱パッケージが冷却材で覆われているため、熱出力の損失が最小限に抑えられ、効率が高まり、バッテリ駆動の駆動範囲が拡大した。
■ボルグワーナーの暖房ソリューション
ボルグワーナーのヒーターのラインナップには、キャビンヒーターシリーズの1つであるエアーヒーターという先進的な技術も含まれている。このシステムは、高電圧および低電圧の用途に適しており、廃熱とは独立して動作し、正の温度係数(PTC)コンポーネントを備えている。そして、先進技術により、業界初のデュアルゾーン機能を促進しながら、キャビンに静かで急速な暖房を提供する。
エアーヒーターには幅広い安全機能が組み込まれており、これらのキャビンヒーターの多くは、世界中で様々な用途のために量産されている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
BorgWarner Press Releases
https://www.borgwarner.com/