トヨタ紡織、欧州の子会社3社を売却

計画頓挫により売却
自動車部品の大手サプライヤーであるトヨタ紡織は、連結子会社で紡織オートモーティブポーランド、紡織オートモーティブチェコ、またドイツにある紡織オートモーティブヨーロッパの3社の全株式をMegatech Industries AG売却すると発表した。

トヨタ紡織は、2016年度末までを「足元固め」の期間と位置づけ、将来に向けた持続可能な成長を実現するための収益構造改革に取り組んでいたが、計画通りに進まなかったと思われる。

一方で、トヨタ紡織ヨーロッパのミュンヘン支店の一部事業を売却すると共に、内装事業のうちドアトリム事業の一部については、売却先と合弁会社を設立し、事業を継続することも明らかにしている。
売却先の企業と合弁会社を設立
トヨタ紡織の独自開発生産技術である「天然繊維同時成形技術」を活用したドアトリム事業については、売却先のMegatech Industries AGと合弁会社を設立することで両社の開発能力と既存の顧客関係を活かし、今後の事業発展を目指す計画となっている。

トヨタ紡織の欧州事業の一部については、事業再編などの収益性向上施策の検討を実施してきた結果、これまでの苦戦を鑑み事業縮小を決定した模様である。

欧州子会社3社の全株式およびトヨタ紡織ヨーロッパのミュンヘン支店が行う事業のうち、自動車シート事業を除く内装事業を売却することを決定したことで、今後の損失の拡大を回避していく計画となっている。


▼外部リンク

トヨタ紡織 ニュースリリース
http://www.toyota-boshoku.com