Thyssenkrupp、鍛造業務を統合した「Thyssenkrupp Forged Technologies」を新設

世界の生産拠点で鍛造プレスを運用
Thyssenkruppは4日、北米・南米・ヨーロッパ・インド・中国に拠点を持った世界最大の鍛造関連組織を作るために、同社の鍛造業務をコンポーネント事業部門へ統合することを発表した。

新しい事業部門「Thyssenkrupp Forged Technologies」は、新会計年度の10月1日からスタートし、18の生産拠点で約7,000人の従業員と、70ヶ国以上の広範な流通ネットワークを保有する。また、売上高は10億ユーロを超え、世界中で50以上の鍛造プレスを運用する。

そして、エッセンにあるThyssenkruppの本社から管理される予定で、製品ポートフォリオには、自動車と建設機械分野、一般機械工学用途の鍛造および機械加工されたコンポーネント、システムが含まれる。

Thyssenkruppのコンポーネント事業部門のCEOであるKarsten Kroos博士は、鍛造業務を統合することによって、Thyssenkruppのコンポーネント業務は、さらに収益性の高い成長を達成すると指摘し、次のように説明した。
「世界中の生産ネットワークを一元的に管理することで、施設をより有効に使用し、顧客のニーズにより密接に応えることができます。我が社の組み合わされた価値創成能力によって、新しい産業や市場のための新しい製品を開発することも目指しています。将来、鍛造部品の大部分が使用される内燃エンジンのような従来のアプリケーションに対する依存を減らしたいと考えています。」(プレスリリースより引用)

新しい市場に向け製品ポートフォリオを拡大
新しい事業部門は、建設・鉱業・農業部門向けのクランクシャフトや建設機械部品の市場においてトップの位置を維持している。すべての材料と処理能力を組み合わせることで、目的は、今後数年間に製品ポートフォリオを拡大することとなる。

有望なアプリケーションは、原材料の採掘、エネルギー生成、モビリティ部門でも見ることができる。新しい顧客と市場セグメントに向けた新製品の開発を可能にするために、新会社の販売および事業開発機能が再編され、強化されている。

Kroos博士は、次のように続けた。
「近年、自動車分野の製品ポートフォリオはシャーシ技術に移行しています。現在、エンジンコンポーネントは、我が社の販売の20%を占めていますが、新しい市場と顧客に向けた新しい鍛造製品を開発することによって、将来的にこの割合をさらに削減し、産業コンポーネント業務における成長の可能性を得ることを目指しています。」(プレスリリースより引用)

新しい「Thyssenkrupp Forged Technologies」業務部門は、ブラジルに本社がありクランクシャフトを製造している「Forging&Machining」業務部門と、イタリアに本社がある「Undercarriages」部門から成っている。両方の部門は、ここ数ヶ月で再編され、統合のために集中的に準備されている。新しいビジネスユニットの組織構造は合理化され、競争力が強化されている。

(画像はThyssenkruppより)


▼外部リンク

Thyssenkrupp Press releases
https://www.thyssenkrupp.com/