Thyssenkruppが州協力のもと水素を使った製鉄の実験を開始

CO2排出削減プロジェクト始動
Thyssenkruppは11月11日、鉄鋼業のCO2排出削減を目的とした実証実験を開始したと発表。高炉に水素を使用した製鉄プロセスを行うもので、世界初となる。同システムへの移行によって、CO2削減は十分可能であるという。

2030年までに30%削減目標
この試みは、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州の経済・イノベーション・デジタル化・エネルギー省のピンクヴァルト大臣の協力を得て同社で行われる。

温室効果ガスの排出量ゼロ、いわゆる「気候中立化」を目指すもので、同社では2030年までにCO2排出量を30%削減することを目標に掲げている。

高炉の1部の羽口に投入する実験を開始
通常、1トンの銑鉄を生産するには、約300キログラムのコークス、200キログラムの微粉炭が必要。そして石炭を高炉に投入するが、このときに二酸化炭素が発生する。

実験では、石炭ではなく水素ガスを注入する。水素からは水蒸気のみが発生するため、その分CO2の排出を抑えることができる。

今回は高炉の28羽口のうち、9つに水素を投入。その後28の羽口全てに段階的に行って検証し、2022年からさらに3つの高炉すべてに拡張していく予定だ。この製鉄プロセスにより、最大20%のCO2排出量を削減できるとしている。

(画像はThyssenkruppの公式HPより)


▼外部リンク

ThyssenKruppのプレスリリース
https://www.thyssenkrupp.com/