フォルシア、グローバルな特許ポートフォリオと戦略について紹介

改善した技術ソリューションにも特許を取得
フォルシアは6月22日、世界各国の37ヵ所にある研究開発施設において開発されている未来の運転席と持続可能なモビリティを前進させるための創造的なソリューションについて、ホームページで紹介している。

創造性と革新のダイナミックな文化をサポートするために、フォルシアの特許専門家は、エンジニアと直接協力して、提案を引き出して発展させるとともに、彼らの仕事を保護している。

約10,000の特許を保有するグローバルな特許ポートフォリオには、完全に新しい製品だけでなく、技術的ソリューションを進化させ、産業的規模で生産できる既存製品に対する改善に関する案件が含まれる。

洗練されたデザインの換気システム「Decovent」
フォルシアの革新的な換気システムである「Decovent」は、ベントの内部構造を根本的に変更し、運転席における技術的および美的可能性を広げるものであり、同社の特許戦略によってサポートされている。

フォルシア・インテリアのマーケティングディレクターであるThierry Devoulon氏は、換気システムと車内に見えている通気口について、純粋に機能的な製品として、ここ数十年でほとんど変わっていないと言及し、次のように説明した。
「フォルシアのエンジニアは、この機能とデザインを統合することで、ダッシュボードにある通気口の外観を、以前の製品よりも格段に洗練され目立たないものにした。特許を取得した内部構造により、通気口全体をスリム化してサイズを小さくすると同時に、車内が乗員の好みの温度になるために必要なパフォーマンスのレベルを確保できる。」(プレスリリースより引用)

その結果としての商品は、先進的で美的な改善を超えて、ダッシュボード全体の見た目や雰囲気を変えている。込み合った計器パネルの貴重なスペースが解放され、HMIコントロールとサーフェス、装飾的な照明、ディスプレイなどの要素に関するスペースを作り、これらの機能のユーザーエクスペリエンスも変化させる。

この変革により、様々な車両のスタイル特性やビジョンに応じて、様々な顧客向けに設計をカスタマイズできるという柔軟性を持つことが可能となった。いくつかの自動車メーカーは、「Decovent」を車両インテリアに統合することを検討している。

ヒュンダイは、フォルシアのインテリアアクティビティの主要契約で、「Decovent」を新しいジェネシスラインであるG80に採用した。2020年3月、韓国で生産され、韓国、米国、ヨーロッパ、中国で販売されているジェネシスG80へのソリューション提供が開始された。

価値ある知的財産ポートフォリオを広範に育成
フォルシア・インテレクチュアルの資産管理者であるChristophe Vougny氏は、同社の特許戦略について、次のように語った。
「フォルシアの主張する特許戦略は、顧客に最先端のモビリティソリューションを提供するために、新しい開発の著作権を保護するのではなく、より広範に価値ある知的財産ポートフォリオを育成することにある。これには、偽造や侵害に対する警戒を持ち続けること、他のメーカーによる製造に関するライセンス契約の交渉をすることが含まれ、また、発明をするために必要な基準を満たしたらすぐに、その分野で特許を保証し、自動車部門における革新的リーダーとしてのフォルシアの地位を確保していく。」(プレスリリースより引用)

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Faurecia Press Releases
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