ThyssenKrupp、ベエッカーヴェルト工場にウォーキングビーム炉を新設へ

自動車外装などの高級鋼材の表面質を向上
ThyssenKruppは、デュイスブルクの拠点にあるベエッカーヴェルト工場において、熱間帯鋼圧延機「Hot Strip Mill 2」にウォーキングビーム炉を建設するプロジェクトを発表した。

この新しいユニットは、例えば車体の外装に使用されるプレミアムシートの表面品質を大幅に向上させることを目的としている。最初の注文は間もなく行われ、ユニットの完成は2022年を予定している。

ThyssenKrupの経営戦略「Strategy 20-30」では、生産ネットワークのターゲットを絞った最適化、将来の市場と収益性の高い鉄鋼種に向けた製品ポートフォリオの一貫した方向性である。これらには、多相鋼、軽量建築鋼材、高い表面品質の傾斜板などが含まれる。

さらに、高品質の無方向性電磁鋼の生産基盤が強化されており、これはeモビリティにとって不可欠なものである。

ティッセンクルップスチールの最高技術責任者であるArnd Köfler氏は、次のように述べた。
「新しいウォーキングビーム炉によって、我が社の技術的能力が保証され、将来的にも製品の品質により競争力が強化される。この投資を通じて、我が社は、自動車メーカーが、より優れた表面品質を求めることに応えていく。我々は、次世代のハイエンド鋼でも技術的リーダーシップを確保したいと考えている。」(プレスリリースより引用)


スラブ厚板の再加熱・圧延中に表面の欠陥を防ぐ
ウォーキングビーム炉は、スラブ厚板の再加熱および圧延中に表面の欠陥が確実に防止されるようになっている。これは、最大30トンのスラブ厚板における表面損傷を防ぐ特別な昇降装置によって実現されている。

新しい炉が建設される前に、2022年秋から古いユニットの解体を開始する。必要な公的承認が得られた場合、新しい工場はその翌年から建設される予定。

(画像はプレスリリースより)


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