フォルシア、水素貯蔵システムに特化したグローバルセンターを開設
水素貯蔵システムの性能向上とコスト削減
フォルシアは、10月6日、水素貯蔵システムの専門知識を集約したグローバルセンターを発足させた。2,500万ユーロを投資してフランスのバヴァンに開設されたこのグローバルセンターでは60人以上のエンジニアと技術者を配置し、水素の移動性を推進するための軽量でコスト競争力のある水素貯蔵システムの開発を行う。
主な業務としては、まず、水素貯蔵システムを設計し、顧客の仕様に合わせたプロトタイプを作成することが挙げられる。また、油圧・ガス・漏れ・破裂に関するテスト用の最先端の機器を使用して、水素貯蔵システムのテストを行う。
そして、新しいタンク設計を開発し、特に1kgあたりに貯蔵される水素の量を増やして性能を向上させる。生産を加速するための新しい産業プロセスを開発して、2030年に500万台の燃料電池車が生産できるように目指していく。
さらには、革新的な素材とIoTセンサーが組み込まれたスマートタンクに取り組み、システムのコストを2030年までに4分の1に削減し、安全性、耐久性、リサイクル性を向上させる。
燃料電池スタックと水素貯蔵システムの能力を強化
この独自の施設は、水素によるゼロエミッションモビリティでこの分野をリードするという同社の取り組みを示している。そして、イノベーションや工業化、スケーリングを通じて、燃料電池システムのコストは劇的に低下を続け、商用車や高馬力エンジン向けの技術の可能性を解放する。水素はエネルギー転換の重要な成功要因であり、緊急に必要とされている持続可能性の目標を推進させる。
フォルシアはすでに、国際的なOEM数社向けに、大型トラックおよび小型商用車用水素貯蔵システムの製造を開始している。同社グループでは現在、年間数千の水素貯蔵システムを生産する能力を持っており、生産能力のさらなる向上を目指している。
同社グループでは、自社で製造する水素貯蔵システムに加えて、燃料電池スタックの開発と生産を専門とするミシュランと合弁会社、Symbio社を設立した。
フォルシアは、2030年までに市場での規模を約200億ユーロ相当とし、燃料電池スタックと水素貯蔵システムのリーダー企業となることを目指している。
(画像はプレスリリースより)
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Faurecia Press Releases
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