【最新版】1台あたりの営業利益ランキング 国内自動車メーカー8社を比較
2020.03.13自動車メーカーが車を1台売って得られる利益はいくらなのか?オートモーティブ・ジョブズが国内自動車メーカー8社の「1台あたりの営業利益」を算出しました。
トップはトヨタで27.5万円
国内自動車メーカー8社を対象に、2018年度の決算資料から1台あたりの営業利益(連結営業利益÷販売台数)を算出。トップはトヨタ自動車で27.5万円でした。
米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題による円高の影響などを受け、減益となったメーカーが多数。2017年度の8社平均値は18.9万円でしたが、2018年度は14.7万円にダウンしました。
そんな中、1位のトヨタは8社の中でトップの伸び幅。1台あたりの営業利益は前年比0.7万円増の27.5万円となりました。
2位のいすゞ自動車は、海外商用車が好調に伸びました。また、注力地域であるタイでは景気の回復に後押しされ、小型商用車の販売台数は15.4万台から16.3万台へと増加。営業利益は過去最高の1768億円で、1台あたりの営業利益は前年比0.7万円増の27.3万円となりました。
いすゞと同じく商用車メーカーの日野自動車はトヨタ子会社のため、ランキング外としましたが、1台あたりの営業利益は42.7万円と群を抜いています。日野やいすゞは高価格の大型トラックやバスをメインに扱っているため、価格の高さが1台あたりの営業利益の高さにつながっている可能性があるでしょう。
4位の本田技研工業は13.6万円でした。英国工場閉鎖に向けて生産体制を変更したことで、欧州の販売台数は18.3万台から16.9万台に減少。為替の影響も受け、営業利益は前年比12.9%減の7263億円となり、1台あたりの営業利益は前年度から2.4万円減りました。
7位は日産自動車で、1台あたりの営業利益は5.8万円。原材料の高騰に加え、欧州販売が伸び悩み、営業利益は前年比44.6%減の3182億円となりました。
【SUBARU】大幅に営業利益を減少し3位に
SUBARUの1台あたりの営業利益は19.6万円で、前年度から大幅にダウンしました。かつては北米販売が好調で1台あたりの営業利益ではトップを独走していましたが、2015年度のピークを境に右肩下がりに。2018年度の営業利益は前年比48.5%減の1955億円となりました。
2018年度はエンジン部分のバルブを閉じるためのバネであるバルブスプリングなどのリコールが生じ、クレーム対応にかかる費用が増加。販売台数の減少や、利益率の低い環境対応車や電動車の売り上げ割合が増加したことなども、減益に影響しました。
2019年度は品質改善や売上構成比の見直しを行い、500億円以上の増益を見込んでいます。
(オートモーティブ・ジョブズ編集部)