SKF、Cryostarにターボ膨張機用の磁気ベアリングを供給

中国へ出荷するオイルフリーターボ膨張機に使用
SKFは24日、フランスのターボ膨張機メーカーであるCryostar社との間で、SKFのS2M磁気ベアリングと最新のE300V2制御キャビネットを供給する契約を締結したことを発表した。

このSKFのソリューションは、Cryostar社がShaanxi Yanchang Petroleum Yanan Energy and Chemical社に提供する、MTC200オイルフリーターボ膨張機に使用される。ターボ膨張機は、中国の陝西省にあるエチレンおよびプロピレン工場に設置される予定。

ターボ膨張機の高効率と安全性に貢献
MTC200は、公称直径200mmのホイールを備えたコンプレッサホイールで制動された磁気ベアリングタービンであるが、SKFの磁気ベアリングは、40,000 rpm位の設計回転速度で動作する、このMTC200フレームターボ膨張機に統合される。

SKF磁気ベアリングは非接触で摩擦フリーであることから、ターボ膨張機の効率と性能を最適化するために、高い先端ホイール速度に達することを可能にしている。

SKFのE300V2コントロールキャビネットには、リモートモニタリング、オンラインデータ測定、簡単なポストプロセッシング機能など、工場制御の高度な自律性を提供する新しい機能がある。また、磁気ベアリング制御システムは、回転速度、振動および温度などの機械の重要パラメータを測定する独自の健全性監視と診断可能性を有している。

さらに、この磁気ベアリングは、プロセスガスへのオイル摂取を100%防ぐものであり、このオイルフリー技術は、プロセス機器のオイルによる汚染のリスクの面から、設備の安全性を向上させるものだ。-130度と-150度の低温プロセスでは、潤滑油を排除することが非常に有利となる。

長年の協力体制
SKY Magnetic Mechatronics(S2M)のセールス担当ディレクターであるSylvain Bayard氏は、次のように語った。
「この契約は、中国などの競争の激しい市場でも、我が社の製品がターボ機械メーカーとエンドユーザーの信頼を得ていることを示しています。我が社は、Cryostar社とともに世界中で100を超えるプロジェクトを成功させており、同社との共同作業を継続することを楽しみにしています。」(プレスリリースより引用)

一方、Cryostar社の中国事業マネージャーEric Choi氏は、次のように述べている。
「Cryostar社は、このタイプで初のプロジェクトとして、ターボ膨張機/コンプレッサパッケージへの供給が決定されたことを非常に誇りに思います。また、Cryosta社とSKFの多くの関係者がこの工場に関わっているという確信もあります。」(プレスリリースより引用)

世界初の磁気ベアリングターボ膨張機は、1988年にCryostar社によって開発され、アクティブ磁気ベアリングを供給したのは、後にSKFの子会社となるフランスの会社S2Mであった。今日、世界中の600を超えるターボターボ膨張機にSKF S2M磁気エアリングが装備されている。

(画像はプレスリリースより)


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