SKF

SKFの企業情報

AB SKF(以下、SKF)は、スウェーデンに本社を置く自動車部品メーカーです。
軸受、シール材、メカトロニクス、潤滑システム関連製品などを扱っています。
ベアリングに関しては世界最大手の自動車部品メーカーです。

1907年、スウェーデンのヨーテボリで設立されました。
1911年、同社初となる海外工場をイギリスに設置。
1916年、アメリカのHess-Bright Manufacturingを買収したほか、本国スウェーデンのホーフォシュの鉄工所およびカトリーネホルムの鋳造所も買収。
1917年、同社初のフランス工場を設置。
1920年、子会社のSKF Industries Inc.を設立。
1936年、子会社のBritish SKFが上場しました。

2010年、潤滑システムを手がけていたリンカーン・インダストリアル(Lincoln Industrial Corporation)を、アメリカのHarbour Groupから買収。
2011年、International Component Supply(ICS)を完全子会社化。
2012年にはゼネラルベアリング(GBC:General Bearing Corporation)を買収しました。

2015年末時点では、世界32ヶ国に140ヶ所の拠点(うち製造拠点は115ヶ所)を有し、約46,600人の従業員を抱えています。

現在は、主要な納入先の1つであるフォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)との連携強化に注力しています。
特に、フォルクスワーゲン・グループが採用しているプラットフォーム、MQB(Modular Transverse Matrix,モジュラー・トランスバース・マトリックス)向けの納入に力を入れています。

売上等の推移(直近3年間)

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2015年における売上高は、759億9,700万スウェーデンクローナで前年比7.1%増となりました。
また、営業利益は69億6,800万スウェーデンクローナで前年比10.7%減となりました。


部門別の売上高は、

  • 自動車部門(Automotive Market)が199億800万スウェーデンクローナで前年比8.6%増
  • 産業部門(Industrial Market)が452億7,900万スウェーデンクローナで前年比5.9%増
  • 特殊品部門(Specialty Business)が104億1,500万スウェーデンクローナで前年比10.5%増

となりました。

上記のうち、自動車部門の売上高が増加した要因として、ハブ軸受ユニットの売上高が増加し、市場シェアが拡大したことが挙げられます。

事業戦略

事業方針

SKFは現在、「BeyondZero ポートフォリオ」という戦略を掲げています。
具体的には、納入先となる完成車メーカーの環境対策(省エネ・CO2削減など)に寄与するような自動車部品やサービスなどに重点を置くことで、売上高および営業利益を増加させる戦略です。

下記は、「BeyondZero ポートフォリオ」の対象となる自動車関連製品・サービスの一例です。

  • 密閉型高エネルギー効率深溝玉軸受
  • トラック・トレーラー・バス用タイヤ空気圧モニタリングシステム
  • ローターポジショニング軸受
  • 高圧バルブステムシール
  • 電気自動車用ソリューション

SKFのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2012年2月、ボールベアリングやテーパーローラーベアリングなどを手がけるアメリカのゼネラルベアリング(GBC:General Bearing Corporation)を、1億2,500万ドルで買収することで合意。同年8月に買収を完了。
    ゼネラルベアリングは中国に4ヶ所の製造拠点を有しており、買収後もSKFグループ内の独立子会社として操業。
  • 2012年11月、アウディ(Audi)と自動車部品の供給契約を締結。同時点では、ホイールベアリングユニットをはじめとするさまざまなベアリングが供給対象となっており、アウディの複数モデルに採用される予定。
  • 2013年1月、アメリカのProtean Electricと戦略的提携契約を締結。
    この提携は、Protean ElectricのEV(Electric Vehicle,電気自動車)とHV(Hybrid Vehicle,ハイブリッド車)用インホイール電気駆動システム向けに、SKFが技術と自動車部品を供給するもの。
  • 2015年8月、SKF傘下のゼネラルベアリングが、常州光洋軸承股份有限公司(Changzhou Guangyang Bearing Co., Ltd.)とニードルローラー軸受に関する戦略的提携の枠組み合意書を締結。
    この提携は、常州光洋軸承股份有限公司がゼネラルベアリングに対してNAFTAで販売する製品を供給し、ゼネラルベアリングが製品設計・開発で協力するというもの。
    なお、両社が共同で展開するブランドの名称は「HYATT-CTC」となる。

注力分野

SKFは現在、主要納入先であるフォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)との連携強化に注力しており、特にフォルクスワーゲン・グループが採用しているプラットフォーム、MQB(Modular Transverse Matrix,モジュラー・トランスバース・マトリックス)(※)向け製品の納入に力を入れています。
ヨーロッパやアジアに続き、北米市場でもMQBプラットフォーム車向け製品の納入を増やしたい考えです。

※MQBはフォルクスワーゲン、アウディ(Audi)、セアト(Seat)、シュコダ(Skoda)などのフォルクスワーゲン・グループのブランド間で共有できる、モジュール化されたプラットフォーム。

下記は、フォルクスワーゲンとの取引実績の一例です。

  • 2014年4月、EV(Electric Vehicle,電気自動車)の「e-up!」が採用している電動パワートレイン向けにベアリングを納入していると発表。
    「e-up!」の電気モーターやギアボックスに、SKFのテーパーローラーベアリングや「eDrive」ボールベアリングが採用されている。
  • 2015年5月、メキシコで生産されている「Golf VII」に、ホールハブベアリングユニット、MacPhersonサスペンションベアリングユニットを供給していると発表。
    同時点で、SKFはすでにヨーロッパとアジアで「Golf VII」にベアリングユニットを供給しており、北米においてもMQBプラットフォーム向けの提携を拡大する方針を示した。

技術動向

2015年末時点では、世界各地域に18ヶ所の研究開発拠点を設置しています。
現在は、低摩擦・軽量化・小型化・材料開発・センサー融合などをテーマに、研究開発を行っています。

下記は、SKFの研究開発活動の一例です。

  • 「eDrive」ボールベアリングを開発
    摩擦レベルを低下させて放熱し、電動モーターの効率性・稼働速度を維持することで、EV(Electric Vehicle,電気自動車)とHV(Hybrid Vehicle,ハイブリッド車)の走行距離を伸長させる。
    また、同製品はモーター効率性と出力密度を向上させるほか、充電サイクル減らすことでバッテリーの長寿命化に寄与する。
  • 「Bus Door Actuator」を共同開発
    ボルボ(Volvo)と共同で開発した、ドアの開閉をスムーズにするバス用アクチュエーターシステム。
    これまでの空気式ドアシステムと比較して80~90%の電力消費を削減するほか、燃費が約2%向上し、年間のCO2排出量を1.9トン削減する。
  • 低フリクションハブベアリングユニットを開発
    同製品は、これまでのハブユニットと比較して20%以上の摩擦低減を実現した、エネルギー効率性の高い自動車用ホイールエンド部品。1kmの走行で0.6gのCO2を削減。
  • 「Energy Efficient(E2)」を開発
    同製品は、大型トラックの摩擦低減・燃費向上・排出ガスの削減に寄与する、トラックのファイナルドライブ部品用のテーパーローラーベアリング。
    これまでの製品と比較すると30%の摩擦低減を実現。10km走行するトラックが同製品を4つ装着すると、年間398kgのCO2が削減できるとされる。
  • 複列アンギュラ玉軸受を開発
    同製品は、トラックや農業用車両のプーリー、ファンハブ、播種機、ディスクハローなどに用いられる、費用効率の高い複列アンギュラ玉軸受。
    標準搭載されるのは低摩擦で低騒音のガラス繊維強化ポリアミドケージだが、スチール製ケージもオプションで選択できる。
  • ホイールベアリング用コーティング技術を開発
    この技術は、ハブベアリングユニット向けの腐食保護コーティング技術。ナックルやリムからベアリングを取り外しやすくなるほか、ベアリングの外観を向上させる。
    また、表面の錆を防止するため、効果が長く続く。
  • アンギュラステアリングコラム軸受を開発
    次世代高級車やEVを対象とした、乗用車・小型トラック向けのアンギュラステアリングコラム軸受。
    同製品は、路面からドライバーに伝達される騒音と振動の低減に重点を置いて開発されており、平均20%のトルク低減、80%のトルク変動低減が可能になったとされる。
  • エンジン用ファンサポートモジュールを発売
    高ロバスト性・軽量化・コスト削減を実現した、トラック用エンジンの冷却に用いる統合ユニット。
    振動や高荷重に対する耐久性があるため、部品の保護にも寄与する。
  • スウェーデンとオランダに研究開発拠点を設置
    製品開発とエンジニアリング体制の強化を目指す戦略の1つとして、本国スウェーデンのヨーテボリとオランダのニーウェガインに「Global Technical Centre」を開設すると発表。
    両者はSKFのGlobal Technical Centre Europe(GTCE)に含まれ、前者はManufacturing Development Centre(MDC)と連携し、後者はEngineering & Research Centre(ERC)と連携する。
  • ハブベアリングユニット用の潤滑剤を開発
    スタンダードな潤滑剤と比較すると、9%の摩擦低減を実現。
    同製品を使用したハブベアリングを4つ搭載した車両は、1kmの走行で0.15gのCO2を削減できるとされる。
  • 中国に「SKF Campus」を設置
    面積が約4万5千平方メートルの「SKF Campus」を上海市に開設。
    同キャンパスには自動車用ベアリング工場、「Global Technical Centre」「SKF Solution Factory」「SKF College China」などが設置されている。
  • アメリカに研究開発拠点を設置
    「Global Technical Center Americas(GTCA)」をイリノイ州のシカゴに設置すると発表。
    主要な納入先の近隣に拠点を設置することで、製品開発のサポート体制を強化することが狙いと見られる。
  • 「SKF MESBU:Motor Encoder Sensor Bearing Unit」を開発
    EV・HV向けにモーターエンコーダー用のセンサーを搭載したベアリングユニット。EV・HVの操作性能と精度を高める。
    なお、1つの小型ユニットにベアリングとセンサーを統合したのは業界初。
  • 「EVE:Innovative Engineering of Ground VEhicles with Integrated Active Chassis Systems」に参加
    「EVE」はEUの出資による、安全性・燃費性能・快適性を向上させる車両部品の開発を目指すプロジェクト。また、オンロード/オフロードモビリティに用いるブレーキ、アクティブサスペンション、タイヤ空気圧制御システム用のハードウェアサブシステムの開発も実施。
  • 与圧範囲を縮小した「HBU3」を開発
    同製品は、乗用車・バン向けの第3世代ハブベアリングユニット。
    設計を見直すとともに、生産・組立工程を改善することで与圧範囲を縮小。これにより、摩擦を最大10%低減し、CO2の排出を最少化。

グローバル展開

2015年末時点で、SKFは世界32ヶ国に140ヶ所の拠点を有しています。
また、研究開発拠点は本国スウェーデンのほか、アメリカ、オランダ、中国、インドなど、世界18ヶ所に設置されています。


○新興国をはじめとした海外における取り組み

■中国での取り組み
  • 2012年9月、トラックや産業機器、アフターマーケット向けにテーパーローラーベアリングやスプリットハブユニットを生産する工場を、山東(さんとう)省に設置したと発表。
    投資額は約6,900万ユーロ。
■インドネシアでの取り組み
  • 2015年7月、単列深溝玉軸受と複列アンギュラ玉軸受を生産できる新しいラインを、ジャカルタの拠点に設置したと発表。
    これにより、SKFはホンダの「Jazz」向けホイールハブベアリングユニットの受注を獲得。
■メキシコでの取り組み
  • 2016年3月、北米にある完成車メーカー向けの生産を拡大させるため、既存工場があるグアダラハラの近隣に位置するサポパンに、シール製品を生産する工場を設置したと発表。
    また、同時点で閉鎖手続き中のアメリカのオクラホマ州にある工場の生産機能を移管する。

部門構成・部門ごとの方針

2015年1月、SKFは事業効率を高めることを目的として、戦略的産業部門(Strategic Industries)とサービス部門(Regional Sales and Services)を統合し、産業部門(Industrial Market)を発足させました。
現在は以下の3部門で事業体制を構成しています。

  • 自動車部門(Automotive Market)
  • 産業部門(Industrial Market)
  • 特殊品部門(Specialty Business)

上記のうち、自動車部門についてはさらに以下のように細分化されています。

  • 乗用車・小型トラック(Cars and Light trucks)
  • 大型トラック(Heavy trucks)
  • トレイラー(Trailers)
  • バス(Buses)
  • 二輪車・電装(Two-wheelers and Electrical)
  • 補修品(Vehicle aftermarket)

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会社概要

社名 日本エスケイエフ株式会社
設立年 1932年6月29日
本社所在地 〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6 イノテックビル 4F
代表取締役 西山 欣孝
資本金 486百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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