東洋ゴム工業

東洋ゴム工業のハイライト

東洋ゴム工業は大阪府に拠点を置く、自動車用タイヤに強みを持つメーカーです。エンジンを固定するパーツのエンジンマウント、シートクッションをはじめ、鉄道車両用の部品や産業・建築資材などの開発から製造、販売も手がけています。
現在、TOYO TIRES、NITTO、SILVERSTONEの3ブランドを展開しています。

東洋ゴム工業の前身は、1890年創業の平野ゴムと、東洋紡績(現東洋紡)が1938年に設立した東洋ゴム化工という2つの企業です。第二次世界大戦時に、東洋紡績が平野護謨製造所に資本参加して平野護謨製造所を設立。1945年に東洋ゴム化工と合併し、東洋ゴム工業が誕生しました。

1953年、兵庫県に自動車タイヤの工場を開設。1966年、アメリカでの自動車タイヤの販売促進のため、Toyo Tire(U.S.A.)Corp.(現トーヨー・タイヤ・アメリカ、Toyo Tire U.S.A.Corp.)を設立しました。1975年、三菱商事との合弁で、ヨーロッパ市場をカバーする自動車タイヤの販売会社、Toyo Reifen GmbH(現トーヨータイヤヨーロッパ、Toyo Tire Europe GmbH)をドイツに設立しました。

1979年に、生産・技術・販売・管理などの業務全般において、タイヤメーカー、日東タイヤとの提携を発表。1996年、菱東タイヤを吸収合併。1999年には同社防振ゴム製品の分野で、鬼怒川ゴム工業と業務提携を締結します。

2001年、アメリカ・ケンタッキー州に自動車用防振ゴム製品の生産・販売会社、トーヨー・オートモーティブ・パーツ・アメリカ(Toyo Automotive Parts(USA),Inc.)を設立。2003年、中国・上海に三菱商事と合弁で自動車タイヤの販売会社、東洋輪胎(上海)貿易有限公司(現、トーヨー・タイヤ(シャンハイ)、通伊欧輪胎(上海)貿易有限公司)を設立しました。

2004年にはアメリカ・ジョージア州に自動車タイヤの生産子会社、Toyo Tire North America,Inc.(現、トーヨー・タイヤ・ノースアメリカ・マニュファクチャリング、Toyo Tire North America Manufacturing Inc.)を設立。その後も、グローバルでの展開を加速させます。

2008年に、大手タイヤメーカー、ブリヂストンと業務・資本における提携を発表。2013年に、事業部のうち、ゴム関連技術や振動制御の技術を活かした製品を展開するダイバーテック事業化工品部門を集約して、東洋ゴム化工品を設立しました。

2015年、子会社の東洋ゴム加工品が製造していた建築用免震ゴムや鉄道で使う防振ゴムでデータ改ざんなどの不正が発覚。タイヤ事業が好調なことから業績には大きな影響はないとされていますが、度重なる不正の発覚で信用の失墜が懸念されています。

○主な提携関係
・鬼怒川ゴム工業
千葉県に拠点を置く、主に防振部品などの自動車用部品を製造するメーカー。1999年、自動車用の防振ゴム製品について、開発・販売部門を同社へ統合するほか、生産・調達・物流分野など幅広い分野で業務提携を結んだ。

・ブリヂストン
東京都に拠点を置く世界でも最大手のタイヤメーカー。2008年、世界のタイヤ・ゴム産業における需要、構造、収益構造などの経営環境の変化に対応するため、それぞれの独立性は維持しながら、業務及び資本について緩やかな提携関係を結ぶと発表。

年収情報

平均年収609万円

年収推移

  • 609.9万円

2013年度

  • 597.5万円

2014年度

  • 609.9万円

2015年度

自動車業界の平均年収 606万円
推定生涯賃金 2億2828万円

年齢別年収シミュレーション

  • 440万円

25歳

  • 526万円

30歳

  • 611万円

35歳

  • 689万円

40歳

  • 711万円

45歳

  • 696万円

50歳

平均年齢 39.1歳
平均勤続年数 14.3年

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 370,218百万円

2013年度

  • 393,782百万円

2014年度

  • 407,789百万円

2015年度

単独
  • 210,077百万円

2013年度

  • 233,361百万円

2014年度

  • 239,674百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 38,293百万円

2013年度

  • 46,543百万円

2014年度

  • 56,814百万円

2015年度

単独
  • 28,133百万円

2013年度

  • 42,197百万円

2014年度

  • 50,695百万円

2015年度

従業員数推移

連結
単独

東洋ゴム工業の2015年1~12月期の連結決算は以下のとおりです。

  • 売上高 4077.8億円(前年同期比3.6%増)
  • 営業利益 633.8億円(同33.4%増)
  • 経常利益 568.1億円(同22.1%増)
  • 純利益 16.7億円(同94.6%減)

北米で市販のSUV用タイヤや次世代商品の販売が好調に推移したほか、新車用タイヤが国内市場で好調だったことなどから、売上高、営業利益、経常利益は過去最高を記録しました。

一方で、2015年に発覚した免震ゴム事業でデータ改ざんの不正があった問題で、製品補償対策費および製品補償引当金繰入額約467億円、独禁法関連損失約42億円を特別損失として計上したことで、純利益は前期比94.6%減となりました。

この結果を受け、今期の業績見通しは、売上高4200億円(前年比3%増)、営業利益550億円(同13.2%減)、経常利益510億円(10.2%減)、純利益300億円としました。

事業戦略

事業方針

東洋ゴム工業は2011年、2020年に向けた長期ビジョン「ビジョン'20」と、2015年に向けた中期経営計画「中計'11」を策定。2014年度に「中計'11」で掲げた数値目標すべてを前倒しで達成しました。


<ビジョン'20>

○数値目標(2020年)
  • 売上高 6,000億円(2013年度比62%増)
  • 営業利益 600億円(同61%増)
  • 営業利益率 10%

製品別では、2015年以降、SUV(多目的スポーツ車)やCUV(クロスオーバーSUV)、トラック・バス用タイヤの商品開発力を強化。2016年までに北米でのSUV、ピックアップトラック向けタイヤの市場シェアを6%に引き上げる目標を掲げています。

また、大型車の需要が少ないながらも堅調な中東をはじめ、高付加価値商品が増加傾向にある日本およびヨーロッパ、北米などで新商品を積極的に投入することで販売拡大を目指します。

加えて、タイヤ全体の供給量を、2016年度に27万トンに引き上げ。合わせて海外での生産比率を50%に高めるため海外拠点の設備投資を強化するとしています。

注力分野

東洋ゴム工業は現在、北米のタイヤ市場でのSUV、ピックアップトラック向けの市場シェアを引き上げるため、新製品開発に注力しています。

  • 2014年、アメリカ市場向けにSUV 、ピックアップトラック用タイヤの新製品「OPEN COUNTRY R/T(オープン カントリー アール ティー)」の販売を開始。
    優れた駆動力をもち、加えて高い静粛性と耐久性を実現したとしている。
  • 2014年、北米市場向けに、ライトトラック、SUV用タイヤの新製品、NITTO「Terra Grappler G2(テラ グラップラ- ジーツー)」を発売。
    同製品は、さまざまな地形や路面の状態でも高い性能を発揮しながら、耐摩耗性能が向上、耐久性を実現した。
  • 2014年、アメリカ市場向けのトラック・バス用タイヤ「M650」を発売。
    「M650」は、独自のトラック・バス用タイヤ基盤技術「e-balance(イーバランス)」を採用。タイヤに求められる経済性や耐久性、環境性などを高めたほか、米国環境保護庁(USEPA)が定める、温室効果ガスの低減に効果の高い製品として「SmartWay」(スマートウェイ)認証を取得した。

2015年、北米のタイヤ製造子会社、トーヨータイヤ ノースアメリカ マニュファクチャリング(Toyo Tire North America Manufacturing, Inc.、TNA)の生産能力増強のため工場を拡張。同年、生産を開始し、新たに年間250万本追加、年900万本を生産する見通し。
また、北米市場においては今後も安定的な成長が見込めるとして、さらなる設備の導入を決定。2016年末を目処に、年間1150万本体制とする計画。

技術動向

○製品開発

・2014年、大型路線バス専用の低燃費タイヤ「NANOENERGY M638(ナノエナジー・エムロクサンハチ)」を新発売。

近年、各バス車両メーカーから、燃費基準や排ガス規制に対応した車両、ハイブリッド・EV車両など環境に配慮したエコ型車両が開発されている。こうした背景のもと、独自のトラック・バス用タイヤ基盤技術「e-balance(イーバランス)」と材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」によって、高い耐摩耗性能や偏った摩擦に対する耐偏摩耗性能と、低燃費性能の両立を実現。
従来品よりも、摩耗に対する耐久性能が3%向上、走行時タイヤに生じる摩擦などの転がり抵抗は11%低減を実現したとしている。

・2014年、乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GARIT GIZ(オブザーブ・ガリットギズ)」を新開発したと発表。

同製品は、凍結した路面でのブレーキやコーナーを曲がる際の性能がさらに向上。新開発の素材「NEO吸着ナノゲルゴム」(路面にできた水の膜を瞬時に吸水・除去する新素材「NEO吸水カーボニックセル」を配合したゴム)、タイヤに負荷がかかっても徐水効果が低下しない断面形状「新吸着3Dサイプ」を採用。
凍結路面における、ブレーキが効き始めてから止まるまでに走行した制動距離を、従来品に比べ10%短縮、コーナーを曲がる際のコーナリング性能が同14%向上したとしてる。

・2014年、タクシー専用タイヤ「TOYO J60(トーヨー・ジェイロクジュウ)」を新開発したと発表。

同製品は、タクシー業界が求めるコスト削減や合理化などに寄与するため、耐摩耗性能や耐偏摩耗性能に優れ、乗り心地も向上したとしている。

・2014年、低燃費タイヤ「PROXES C1S SPEC-a(プロクセス・シーワンエス スペック エー)」を新発売。

同製品は、国内のタイヤラベリング制度における、転がり抵抗性能で低燃費タイヤであるとする「A」、ウェットグリップ性能で最上級の「a」を満たす。
また、従来製品「PROXES C1S」よりも転がり抵抗を15%低減、ウェット制動距離を12%短縮したとしている。

・2014年、アメリカ市場向けに、高級コンフォートタイヤの新製品「Versado Noir(ヴェルサド ノワール)」を発売。

セダン・クーペ用の同製品は、タイヤ表面の溝部分に空気が入り、排出されることなどでおこるパターンノイズを抑える「サイレントウォール」技術を採用。路面を走行する際に起こるパターンノイズを抑え、静粛性を向上。また、最新のコンパウンド技術による低燃費性能と耐久性を有するとしている。

・2015年、ヨーロッパ市場向けにSUVと4輪駆動車用タイヤの新商品「OPEN COUNTRY A/T plus(オープンカントリー・エーティープラス)」を発売。

同製品は、タイヤが路面にパワーを伝えるトラクション性能を保持しながら、従来では乗用車用のタイヤに比べ大きかった騒音を低減し、ヨーロッパにおける騒音規制の値をクリア。
また、ヨーロッパ市場で重視される、濡れた路面でブレーキをかけた際の横滑りなどを防くウェットグリップ性能、高速時における操作の安定性を向上させるとともに、回転時に起こる転がり抵抗の低減による高い耐久性を実現したとしている。

・2015年、ヨーロッパ市場向けの新製品「PROXES T1 sport plus(プロクセス ティーワン スポーツ プラス)」を発表。

同製品は、低燃費タイヤの販売拡大を目的とするラベリング規制におけるウェットグリップ性能「A」(Aは5段階のうち最高)を満たすとしている。
プロクセスシリーズの中で最もウェットグリップ性能が高く、かつ、ヨーロッパ市場における騒音規制の値をクリアした静粛性を備えた「プロクセス」シリーズの新製品。

・2016年、「NANOENERGY 3 PLUS(ナノエナジースリープラス)」を発表。

同社が2012年に発表した、低燃費性能と耐摩耗性能を両立させた「NANOENERGY 3(ナノエナジースリー)」をさらに改良。新材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を駆使し、濡れた路面でブレーキをかけた際の横滑りなどを防ぎ、さらなる安全性と安心感を実現。
また、耐摩耗ポリマーとスーパーアクティブポリマーの採用によって、摩耗に強く、燃費の悪化につながるタイヤの摩擦の低減を両立した。

グローバル展開

東洋ゴム工業は、タイヤの海外供給比率を2013年時点での35%から、2016年に50%まで引き上げる計画を発表しています。防振ゴムなども含め、海外での主な取り組みは以下のとおりです。


・ドイツ

  • 2014年、ドイツにタイヤ販売事業を行うトーヨー・タイヤ・ドイツ(Toyo Tire Deutschland GmbH、TTD)を設立。
    同社ではこれまで、ドイツとオーストリア市場向けのタイヤ販売は、ヨーロッパ全域におけるタイヤ販売の統括子会社トーヨー・タイヤ・ヨーロッパ(Toyo Tire Europe GmbH、TTE)が展開していた。今回、ヨーロッパでのタイヤ販売事業全体の強化を見据えた組織改編の一環として、販売に特化した現地法人を設立したとしている。

・マレーシア

  • 2014年、マレーシア国内で低燃費タイヤ「ナノエナジー 3」を発売。
    この背景には、セダンやコンパクトカーといった乗用車が圧倒的に多いマレーシアの自動車市場の状況や、政府施策として2020年までにHEV(ハイブリッド車とEV(電気自動車)の市場総需要量10%を目指しており、普及に向けた優遇措置がとられていることがある。
    東洋ゴム工業では、マレーシアでは今後、エコカーの普及などに伴い低燃費タイヤの需要が高まると見込み、ナノエナジーシリーズを市場投入した。

・ロシア

  • 2014年、ロシア極東(東シベリアのバイカル湖から太平洋に接する地域までの行政区画のこと)向けのタイヤ輸送に関して、秋田港を利用した試験輸送を実施したと発表。
    これまでの仙台港からのルートでは15日程度が必要だったが、秋田港からの輸送では3日程度に短縮される。
    今後、実現に向けた検討、準備を進める計画。

・メキシコ

  • 2014年、メキシコで自動車用防振ゴム事業を展開すると発表。メキシコ・グァナファト州に販売会社、トーヨー・オートモーティブ・パーツ・デ・メキシコ(TAM)を設立した。
    自動車用防振ゴムは走行時の振動や騒音を低減する働きがあり、同社の自動車部品事業の中核商品。
    今後も自動車生産台数の拡大が見込まれるメキシコで最適な供給体制を構築し、グローバル市場での自動車用防振ゴム事業を強化する目的。
    2016年に売上高約10億円を目指す。

・中国

  • 2015年、中国での「TOYO TIRES」ブランドの漢字表記を、これまでの「東洋輪胎」から「通伊欧輪胎」に変更。これに合わせて、中国子会社の社名の変更と、中国におけるタイヤの製造・販売部門を再編。
    中国におけるタイヤ販売を手掛ける東洋輪胎(上海)貿易有限公司を通伊欧輪胎(上海)貿易有限公司に変更。同社が製造する乗用車用タイヤに加え、トラック・バス用タイヤの販売も手掛ける。

・アメリカ

  • 2014年、北米市場に向けオフロードタイヤ、NITTO「Exo Grappler AWT(エグゾ・グラップラー・エーダブリューティー)」を新発売。
    同製品は、NITTOブランドの中でも人気のオフロードタイヤ「Grappler(グラップラー)」シリーズより、さまざまな路面条件や天候などに対応する優れた駆動力を実現。中でも、積雪路で高いトラクション性能を発揮するとしている。

会社概要

社名 東洋ゴム工業株式会社
設立年 1945年8月1日
本社所在地 〒550-8661 大阪市西区江戸堀1丁目17番18号
市場名 東証一部
代表取締役 清水隆史
資本金 30,484百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

東洋ゴム工業の拠点(研究開発・テストセンター含む)

国内拠点一覧
  • 仙台工場(宮城県岩沼市)
  • 桑名工場(三重県員弁郡東員町)
  • 兵庫事業所(兵庫県加古郡稲美町)
  • 本社(大阪市西区ほか)
  • タイヤ技術センター(兵庫県伊丹市)
  • 基盤技術センター(兵庫県川西市)
海外拠点一覧
  • Toyo Tire U.S.A. Corp.(米国 カリフォルニア州)
  • Toyo Tire North America Manufacturing Inc.(米国 ジョージア州)
  • Toyo Automotive Parts (USA),Inc.(米国 ケンタッキー州)
  • Silverstone Berhad(マレーシア クアラルンプール)
  • Toyo Tyre Malaysia Sdn Bhd(マレーシア ペラ州)
  • 東洋輪胎張家港有限公司(中国 江蘇省)
  • 東洋輪胎(諸城)有限公司(中国 山東省)
  • 東洋橡塑(広州)有限公司(中国 広東省)
  • Toyo Tyre and Rubber Australia Ltd. (オーストラリア ニュー・サウスウェールズ州)

関係会社一覧

東洋ゴム工業の関係会社一覧

  • ㈱トーヨータイヤジャパン
  • Toyo Tire North America Manufacturing Inc.
  • Toyo Tire U.S.A. Corp.
  • Nitto Tire U.S.A. Inc.
  • Toyo Tire Holdings of Americas Inc.
  • Toyo Automotive Parts (USA),Inc.
  • Silverstone Berhad
  • Toyo Tyre Malaysia Sdn Bhd
  • 東洋輪胎張家港有限公司
  • 東洋輪胎(諸城)有限公司

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