グルーポアントリン

グルーポアントリンの企業情報

グルーポアントリン(Grupo Antolin-Irausa, S.A.)は、スペインに本社を置く、大手自動車用内装部品メーカーです。ヘッドライナーなどの天井関連部品の最大手で、20%の世界市場シェアを持っています。

ヨーロッパの完成車メーカーを主な取引先としており、特にフォード・モーター(Ford Motor Company)、フォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)、ルノー・日産(Renault-Nissan)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA:Fiat Chrysler Automobiles N.V.)、PSAプジョー・シトロエン(PSA Peugeot Citroen)に対する売上高比率が高いです。
2014年には、フォード・モーターとPSAプジョー・シトロエンのサプライヤー賞を受賞しています。

1950年代にスペインのブルゴスに設立されたブレーキとステアリングの生産工場が、現在のグルーポアントリンの前身です。
1967年にシートやドアパネル、ヘッドライナー、メカニカル部品などの生産を開始し、製品を多角化。
1985年、各製品を手がけていたグループ会社を統合し、グルーポアントリンを設立。
1990年代にはグローバル展開を加速させ、世界各地域に46ヶ所の製造拠点を設置しました。

2000年にはイギリスに内装トリム部品を手がけるAntolin-Kentを設立したほか、以下の取り組みを実施しました。
・ドイツのKusterと、ウィンドレギュレターとドアモジュールの開発に関する提携を締結
・リアコーポレーション(Lear Corporation)が保有していたAutoform Kunststoffteile GmbH & Co KGの株式を取得して完全子会社化
・韓国でヘッドライナーを手がけていたIN-SAN companyの株式を取得
・アメリカのミシガン州に研究開発拠点を設置
・フォルクスワーゲンとの取引関係を強化

2001年には本国スペインのブルゴスにプラスチック射出成形で部品を製造する工場を設置したほか、ナバラにジャストインタイムセンターを設置し、フォルクスワーゲンとドアモジュールの開発で協業を実施。
また同年、スペインの本社に研究開発施設を設けました。

2010年以降もグローバル化を推進し、他社との提携やM&Aを積極的に行っています。
2011年には自動車用ライトシステムを扱うCML Innovative Technologiesを、2012年には内装トリム部品を扱うCRS s.r.l.を買収。
2014年にはフォード・モーターとの関係強化を目的とした子会社、Grupo Antolin-Valplasをバレンシアに設置したほか、以下の取り組みを実施しました。
・東風ビステオン(東風偉世通汽車飾件系統有限公司,Dongfeng Visteon Automotive Trim Systems Co., Ltd.)との合弁会社を中国に設置
・ロシアの子会社、Antolin Autotechnika Nizhny Novgorod, Ltd.を完全子会社化
・モロッコ、アメリカ、メキシコに生産拠点を新設

2015年には、マグナインターナショナル(Magna International Inc.)の内装部品事業を買収しました。

2014年末時点では、世界25ヶ国に120ヶ所以上の製造拠点、25ヶ所の研究開発・販売拠点を有し、15,469人の従業員を抱えています。
事業体制は以下の4つの部門で構成されています。
・オーバーヘッドシステム(Overhead System)
・ドア機能部品(Door Function)
・シート機能部品(Seat Function)
・ライティング(Lighting)

上記のうち、オーバーヘッドシステム部門の売上高が全体の半分以上を占めています。

現在は、世界各地域(ヨーロッパ、アジア、アフリカ)における生産拠点の拡大や、事業強化を目的としたM&A、主要取引先との取引関係の強化などに注力しています。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 2,230,430百万円

2013年度

  • 2,512,902百万円

2014年度

  • 2,629,214百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2014年における売上高は、ヨーロッパとアジア太平洋地域における伸びが影響し、22億2,540万ユーロで前年比6.7%増となりました。
また、営業利益は1億7,540万ユーロで前年比38.0%増となりました。


部門別の売上高は、

  • オーバーヘッドシステム(Overhead System)が11億5,870万ユーロで前年比4.3%増
  • ドア機能部品(Door Function)が6億9,500万ユーロで前年比5.9%増
  • シート機能部品(Seat Function)が2億690万ユーロで前年比10.8%増
  • ライティング(Lighting)が1億6,490万ユーロで前年比26.5%増

となりました。

事業戦略

事業方針

グルーポアントリンのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。


  • 2012年1月、ドア内装部品を主力とする日本の河西工業との折半出資で、インドに自動車内装部品の製造・販売を行う合弁会社を設立すると発表。
    同年5月には、ルノー・日産(Renault-Nissan)が世界各国で実施するプロジェクトへの対応に関して提携することでも合意。
  • 2013年3月には、日産自動車向けに内装部品の受注と製造支援を行う合弁会社、アントリン・カサイ・インターナショナル(Antolin Kasai International Co., Ltd.)を河西工業の本社内に設立したほか、両社によるインドの合弁会社、ANTOLIN KASAI TEK Chennai Private Limitedを開所したと発表。
  • 2014年1月、業務を進行させる手法の違いなどから、両社の提携を解消することで合意。
    同年9月には、河西工業がインドの合弁会社を完全子会社化すると発表。
  • 2013年2月、スペインのCIE Automotive(CIEオートモーティブ)と、自動車用の金属製シートストラクチャーを開発・組立・販売する合弁会社、Antolin-CIE Czech Republic s.r.o.をチェコに設立したと発表。
    資本金は100万ユーロで、グルーポアントリンの出資比率は70%。
  • 2014年、インドで射出成型を専業としていたMachino Auto Comp Ltd.の株式100%を取得。
  • 2014年、ロシアの子会社であるAntolin Autotechnika Nizhny Novgorod, Ltd.の残りの株式25%を取得して完全子会社化。

注力分野

グルーポアントリンは現在、ヨーロッパ、アジア、アフリカなど世界各地域での生産拠点拡大や、事業強化を目的としたM&Aに注力しています。

また、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA:Fiat Chrysler Automobiles N.V.)、フォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)、ルノー・日産(Renault-Nissan)、PSAプジョー・シトロエン(PSA Peugeot Citroen)、フォード・モーター(Ford Motor Company)など、主要な取引先との関係強化にも力を入れています。

下記は注力分野に関する取り組みの一例です。

  • 2012年3月、インストパネル、ドアパネル、ピラー用インサート部品などを手がけているイタリアの内装トリム部品メーカー、CRS S.r.l.を買収することで合意したと発表。
    これに伴い、グルーポアントリンは新会社としてGrupo Antolin-Italyを設立し、フィアット・クライスラー・オートモービルズとの連携強化、イタリアにおける事業拡大を図る方針。
  • 2012年11月、日本のニッパツの傘下に属すタイの子会社と、ヘッドライナーを生産する合弁会社、NHK Antolin Thailand Co. LTD.をタイに設立することで合意。
    同合弁会社はフォード・モーター、ゼネラル・モーターズ(GM:General Motors Company)、日産自動車、ホンダ、いすゞ自動車、三菱自動車といった完成車メーカーに対して自動車部品を供給する。
  • 2014年12月、中国の東風ビステオン(東風偉世通汽車飾件系統有限公司,Dongfeng Visteon Automotive Trim Systems Co., Ltd.)と、自動車用内装部品を生産する合弁会社を中国に設置すると発表。
  • 2015年1月には両社による合弁会社、東風安通林(武漢)汽車飾件系統有限公司(Dongfeng Antolin(Wuhan)Automotive Trim Co., Ltd.)を武漢(ぶかん)市に設立。
  • 2016年4月には、ルノー、PSAプジョー・シトロエン、日産自動車、ホンダ、インフィニティ(Infinite)などの顧客にヘッドライナーやドアパネルを生産する新工場を武漢に設置。
  • 2015年4月、カナダの総合自動車部品メーカーであるマグナインターナショナル(Magna International Inc.)の内装部品事業を買収することで合意。譲渡額は約5億2,500万ドル。
    買収の目的は、ヨーロッパ・北米・アジアにおける基盤の強化。
    2015年8月に買収が完了。これに伴い、グルーポアントリンはインストパネルとソフトトリム製品のラインナップを追加したほか、マグナが保有していた内装部品関連の技術力・生産能力を獲得。また、売上高と従業員が共に倍増。

技術動向

グルーポアントリンは自然素材を用いることと軽量化を行うことで、CO2の排出量削減に寄与する製品開発を実践しています。

下記は、グルーポアントリンの研究開発活動の一例です。

・ライト付きヘッドライナーを開発

同製品は、グルーポアントリン製の特殊ファブリック「Swan」とインテリアライトシステムを組み合わせたヘッドライナー。レーザー彫刻によってあらゆる形・デザインに成形できるほか、赤・青・緑などから色を選択することが可能。
フランスのパリで開催されたPSAプジョー・シトロエン(PSA Peugeot Citroen)のプレゼンイベントで公開された。

グローバル展開

2014年末時点でグルーポアントリンは、ヨーロッパ、アジア、北米、南米、アフリカ、中近東などの25ヶ国に120ヶ所以上の製造拠点、25ヶ所の研究開発・販売拠点を有しています。


○新興国をはじめとした海外における取り組み

■スロバキアでの取り組み
  • 2012年1月、Kia Motors Slovakia向けにヘッドライナーモジュールとドアパネルを生産する工場をジリナ県に設置。投資額は450万ユーロで、面積は5千平方メートル。
    同拠点は、スロバキアにおいて2ヶ所目となる工場。
チェコでの取り組み
  • 2012年7月、既存工場を補完する目的で、チェコで2ヶ所目となる拠点をオストラヴァに設置。
    また、この工場と第1工場を保有する企業の名称をGrupo Antolin-Ostrava s.r.o.とした。
■アメリカでの取り組み
  • 2014年5月、フォード・モーター(Ford Motor Company)がミズーリ州で生産している「Transit」向けのヘッドライナーを生産する工場を、カンザスシティに設置。
    グルーポアントリンは2013年11月、同拠点に1,800万ドルを投じる計画を発表していた。
■モロッコでの取り組み
  • 2014年10月、シートカバーの縫製を専門的に行う工場をタンジェに設置。
    同拠点はモロッコで2ヶ所目となる工場で、1ヶ所目の工場では複数の完成車メーカーに対してオーバーヘッドシステムやサンバイザーを生産している。
■メキシコでの取り組み
  • 2016年2月、アウディ(Audi)の「Q5」向けヘッドライナー、ドア、ピラー、シートバックを生産する工場をトラスカラに設置。また、フォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)がプエブラに保有している工場に対しても製品を供給する。
    同拠点はメキシコで8ヶ所目となる工場で、投資額は3,500万ユーロ。

なお、本国スペイン国内における取り組みとしては、フォード・モーターからの需要増加への対応を目的とし、2014年にバレンシアにGrupo Antolin-Valplasを設立しました。敷地面積1万8千平方メートルの同工場は、フォード・モーターがアルムサフェスに設置している工場に隣接する形で設置されています。

グルーポアントリンの報道ニュース一覧

会社概要

社名 株式会社グルーポアントリンジャパン
本社所在地 〒 106-0041 東京都港区虎ノ門5-2-6 虎ノ門第2ワイコービル4階

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