長城汽車

長城汽車の企業情報

長城汽車股份有限公司(GREAT WALL MOTOR CO. LTD.、長城汽車)は中国に拠点を置く自動車メーカーです。2001年の設立以降、ピックアップトラック、SUV、セダンなど幅広い車種を生産していましたが、2013年からはSUVの専用ブランド「哈弗」(Haval)を立ち上げ、好調なSUV事業をさらに拡大させています。

長城汽車の前身、長城汽車製造廠(ちょうじょうきしゃせいぞうしょう)は1984年、用途や目的に応じて部品を付けたり、ボディやシャシーの改造などをする架装車(かそうしゃ)の企業として設立されました。2001年に体制を再編し、現在の社名に変更。ピックアップトラック「賽鈴」(Sailo)の生産を開始しました。

2002年にSUVの生産をスタートし、2004年、ヨーロッパに向けてCUV(クロスオーバーSUV)の輸出を開始。世界進出への足がかりとしました。2007年にはウクライナに組立工場を開設し、SUV「哈弗」(Haval)、小型ピックアップ「風駿」(Wingle)の販売をスタートしました。

同年、国内に乗用車の生産拠点となる工場を設立し、乗用車の生産資格を取得しました。翌年2008年に小型乗用車「炫麗」(Florid)を発表。2010年には自社ブランドの高級SUV「哈弗H5」を発表しました。

2011年、イギリスのリカルド社(Ricardo)をはじめ、ドイツのマーレ社(MAHLE)、フランスのヴァレオ(Valeo)など海外大手自動車部品メーカー5社と次々提携を発表しました。

2013年、SUVの販売好調を背景に、乗用車ブランドの「長城」(Great Wall)から独立した中大型SUVの専用ブランド「哈弗」を発表。生産、販売、研究開発、アフターサービスなどの面で独立した事業として展開していく計画です。

○提携関係
・ボルグワーナー(borgwarner)
2005年、アメリカの自動車部品メーカー、ボルグワーナーと提携。2014年以降、長城汽車のディーゼルエンジン向けに2ステージターボチャージャー(R2S、低速では主に小型ターボ、高速では主に大型ターボを動かすことで、内燃機関に十分な空気を送り込むシステム)を供給する。

・TRWオートモーティブ(TRW Automotive)
2008年、アメリカの自動車部品メーカーのTRWオートモーティブと提携。2015年から長城汽車の新世代中型SUVモデル向けに、ベルト式の電動パワーステアリング(EPS、ハンドル操作の際にかかる路面からの抵抗力を電気モーターによって軽減するシステム)を供給。

・リカルド社
2011年、自動車全般の技術コンサルティングなどを手掛けるイギリスのリカルド社と提携。自動変速システムの一つ、デュアル・クラッチ・トランスミッション(Dual Clutch Transmission、DCT)などパワートレインの研究開発を共同で行う。

・シェフラー(Schaeffler)
2012年、自動車用の軸受け(ベアリング)などを手がける世界有数の自動車部品メーカー、ドイツ・シャフラーと提携。

・河北鋼鉄集団有限公司(かほくこうてつしゅうだんゆうげんこうし)
2012年、河北鋼鉄集団の傘下、邯鄲鋼鉄集団(かんたんこうてつしゅうだん)と車両構造に用いる冷間圧延鋼板の供給で契約。2014年に河北鋼鉄集団とさらなる提携について協議を行った。

・Autoliv(オートリブ)
2014年、スウェーデンの自動車安全システムサプライヤー、オートリブとエアバッグの生産プロジェクトで提携。オートリブは長城汽車の「哈弗H6」「哈弗H8」など向けにエアバッグを納入する計画。

・万都(Mando Corporation)
2014年、ブレーキ、サスペンション、ステアリングなどの製造を行う韓国のメーカー、万都と提携。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 1,090,997百万円

2013年度

  • 1,202,717百万円

2014年度

  • 1,460,825百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 190,588百万円

2013年度

  • 185,215百万円

2014年度

  • 186,147百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

長城汽車の2014年の決算は以下のとおりです。

  • 総売上高625.9億元(前年比10.2%増)
  • 純利益80.4億元(同2.2%減)
  • 販売台数 73.2万台(同4.9%減)

基本型乗用車(セダン、ハッチバック)の低迷で販売台数は減少しましたが、比較的高価格のSUVが販売を伸ばし、全体の増収につながりました。


また、2015年1~9月期の決算は以下のとおりです。

  • 総売上高 526.5億元(前年同期比23.6%増)
  • 純利益 62億元(同11%増)
  • 営業利益 72億9700万元(同8.5%増)
  • 販売台数 58.7万台(同15.4%増)

このうち、SUVの販売は前年に引き続き好調で、売上高は526.5億元(同24%増)となりました。

事業戦略

事業方針

2014年、長城汽車は2018年度に生産・販売で200万台を目指す目標を発表。現在は、この目標達成のため、各部門で見直しを行っています。

合わせて、ブランド戦略に沿った商品デザイン開発にも重点を置いており、2013年からはダブルブランド体制として、これまでの乗用車「長城」ブランドと、新たにSUV事業の専用ブランド「哈弗」(Haval)を発表。2014年には、戦略調整の過程で、経営資源をSUV製品に集中させる方針であることを発表しました。

SUV事業の開発体制を強化するため、2015年に新たな技術センターを稼働。このセンターには、研究開発をはじめ、試作、試験、造形などを行う機能が整備されています。


○SUVのリース事業展開

  • 2014年にSUVのリース会社、哈弗汽車租賃有限公司(Haval Automobile Leasing Co Ltd.)の運営を開始。SUVをはじめ、乗用車、ピックアップトラックなどのリース事業を展開する。今後3~5年間で中国全土をカバーするサービス網を整備する計画。

注力分野

○新エネルギー車

  • 2014年のモーターショーで、SUVのプラグインハイブリッド(PHEV)システムを搭載したコンセプトカー「Haval Coupe」を発表。
  • 2014年、長城汽車はアメリカの自動車部品メーカーイートン(Eaton)と提携を発表。エンジンバルブ機構、トルクコントロール製品、排出ガスコントロールなどの分野で提携する。
  • 2015年、新エネルギー車やスマートカー事業に私募増資(特定の投資家に向けて新株を発行すること)を行うと発表。調達した資金で新エネルギー車やスマートカーなどの研究、開発、生産などを行う計画。

技術動向

○車載アプリケーションの研究開発推進

  • 2013年、長城汽車は、世界最大の半導体メーカーの一つであるSTマイクロエレクトロニクスと提携するとともに、共同開発研究所を設立することを発表。パワートレイン、シャシーなどをはじめ、新エネルギー技術、車載アプリケーションなどの高度な研究開発に取り組む。

グローバル展開

長城汽車は現在、ブルガリアをはじめ、ロシア、マレーシアなどに生産拠点を置いています。各拠点における取り組みは以下のとおりです。


・ブルガリア

2011年、現地企業のリテックス・モーター(Litex Motors)と合弁で、ブルガリア初となる自動車組立工場を設立。スポーツセダン「凌傲(Phenom)C10」、ピックアップ「風駿 5」、SUV「哈弗H6」を生産。

・マレーシア

2014年、長城汽車とマレーシアのGoオートモービル(Go Automobile Manufacturing)は現地政府から省エネルギー車の生産許可を取得。Goオートモービルは4年間で長城汽車の「M4」と「哈弗H6」を生産する計画。また、共同で研究開発センターを設立。高効率、省エネ、低CO2排出量の右ハンドル車を研究開発する。

・ロシア

2014年、ロシア・トゥーラ州政府と自動車生産プロジェクトの協定を締結。長城汽車は同地区にある工業区で完成車生産工場を設立する計画。

会社概要

社名 長城汽車股份有限公司
設立年 2001年6月1日
本社所在地 河北省保定市朝陽南大街2266号 (〒071000)
代表取締役 魏健軍
資本金 58,454百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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