濰柴動力股份

濰柴動力股份のハイライト

濰柴動力股份有限公司(Weichai Power Co., Ltd.)(以下、濰柴動力)は、主に商用車用のディーゼルエンジンを手がけている中国の自動車部品メーカーです。このほか、油圧制御製品や完成車なども扱っています。

2002年、濰柴動力が設立されました。
2007年に自動車部品メーカーの湘火炬汽車集団股份有限公司(Torch Automobile Group Co., Ltd.)を吸収し、2008年には北汽福田汽車(Beiqi Foton Motor)と戦略的包括提携を締結。同年、カナダのウェスポート・イノベーションズ(Westport Innovations Inc.)と香港培新(中国)投資有限責任公司(Peterson Holdings)との合弁会社、濰柴動力西港新能源発動機有限公司(Weichai Power Westport New Energy Engine Co., Ltd.)を設立しました(2012年に同社の所持株式40%を売却)。
2013年には重慶(じゅうけい)市で乗用車の生産を開始。
2015年、全額出資子会社の濰柴動力ルクセンブルク(Weichai Power(Luxembourg)Holding S.a.r.l.)を通してドイツのキオン(KION Holding 1 GmbH)の株式4.95%を取得したことで、間接的に同社の株式を38.25%保有するに至りました。

2014年末時点で、濰柴動力は中国国内に5ヶ所のパワートレイン製造拠点、6ヶ所の商用車製造拠点、7ヶ所の自動車部品製造拠点を有しています。
また、本国中国のほかにもドイツ、モロッコ、フランスに製造拠点を、オーストリアに研究開発拠点を有しており、全世界で約65,000人の従業員を抱えています。
事業体制は、主に以下の製品部門で構成されています。
・パワートレイン(主要製品:ディーゼルエンジン、トランスミッション、アクスル)
・その他部品(主要製品:スパークプラグ、ランプ、エアコンコンプレッサー、イグニッションコイル、クロスビーム、ピストンピン)
・商用車(主要製品:重型トラック、バス、オフロード車)
・油圧制御(主要製品:可変ポンプ、可変モーター、バルブ、ドライブアクスル)

現在は、収益の確保を目的とした主要納入先との関係強化、完成車事業でのラインナップ拡充によるシェアの拡大、継続的な国内拠点の増強などに注力しています。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 1,120,342百万円

2013年度

  • 1,530,069百万円

2014年度

  • 1,416,381百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

事業戦略

事業方針

濰柴動力のM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2014年1月、自動車部品の研究開発と製造分野における関係強化を目的に、江淮汽車(Jianghuai Automobile)と戦略的提携を結んだと発表。また、当初の発表によれば、濰柴動力は江淮汽車の大型トラック用エンジンも開発する予定。
  • 2014年5月、ドイツの子会社であるリンデ・ハイドロリクス(Linde Hydraulics(KG))がイタリアのPMP Industriesと戦略的提携に関して合意したと発表。
  • 2014年5月、北汽福田(Beiqi Foton)と、中国の排ガス基準「国5」「国6」を達成する重型トラックを共同で開発するという戦略的提携に関して合意したと発表。
  • 2014年6月、大運重車と中・軽型商用車市場における製品開発での事業提携を締結。
  • 2014年9月、英軒重工とエコ製品の開発などに関して協力するという戦略的提携を締結。
  • 2014年9月、製品開発と部品納入、海外市場の開拓などにおける関係強化を目的に、徐工集団と戦略的提携を締結。
  • 2014年11月、道路旅客運送会社の順徳汽車運輸(Shunde Transportation Co. Ltd.)と戦略的提携を締結したと発表。濰柴動力が同社に対してディーゼルエンジンWP5、WP6、WP7などを供給するという内容。
  • 2015年3月、全額出資子会社の濰柴動力ルクセンブルク(Weichai Power(Luxembourg)Holding S.a.r.l.)を通してドイツのキオン(KION Holding 1 GmbH)の株式4.95%を取得し、間接的にキオンの株式を38.25%保有。
  • 2015年3月、北奔重汽と技術開発や市場開拓に関する戦略的提携を締結。
  • 2015年4月、アメリカの建設機械大手であるキャタピラー(Caterpillar Inc.)の傘下に属している卡特彼勒(青州)有限公司(CQL:Caterpillar(Qingzhou)Ltd.)と、3年間、卡特彼勒(青州)有限公司の一部製品に濰柴動力製エンジンを搭載するという戦略的提携を締結。

注力分野

濰柴動力は収益を確保するために主要納入先との関係強化を図っているほか、完成車事業におけるラインナップ拡充によるシェアの拡大、継続的な国内拠点の増強に注力しています。


○完成車事業のシェア拡大に向けた取り組み

  • 2013年12月、北京で初めての軽型車ブランド「英致(Enranger)」を発表。
  • 2014年7月、傘下企業の濰柴(重慶)汽車(Weichai(Chongqing)Motor Co., Ltd.)がSUV(Sport Utility Vehicle,スポーツ用多目的車)の「英致G3」を投入。
  • 2015年2月、「英致G3」のCVT(Continuously Variable Transmission,無段階変速機)モデルを追加投入。
  • 2015年4月、1.5L自然吸気エンジンを搭載したMPV(Multiple-purpose Vehicle,多目的車)モデルの「英致737」を投入。

○国内拠点の増強に関する取り組み

  • 2014年11月、ドイツの子会社であるリンデ・ハイドロリクス(Linde Hydraulics(KG))が、濰坊(うぇいふぁん)市の濰柴工業パークにハイエンドの油圧部品を製造する工場を建設。
  • 2015年5月、リンデ・ハイドロリクスとの合弁会社である林徳液圧(中国)有限公司(Linde Hydraulics China)の工場が濰坊(うぇいふぁん)市で稼働を開始。同工場では高圧油圧ポンプ、モーター、バルブなどを生産。
  • 2015年12月、子会社である濰柴動力揚州柴油機有限責任公司(Weichai Power Yangzhou Diesel Engine Co.,Ltd.)がある揚州(ようしゅう)市に、中国の排ガス基準である「国5」「国6」を達成するハイエンド軽型エンジンの製造工場の建設を発表。2018年末までに100億元規模の研究開発・製造拠点とする方針。
  • 2016年1月、陝西法士特汽車伝動集団有限責任公司(Shaanxi Fast Auto Drive Group Company)との合弁会社である陝西法士特歯輪有限責任公司(Shaanxi Fast Gear Co., Ltd.)が、Sシリーズトランスミッションの量産を可能にする組立ラインの完成を発表。

技術動向

2014年末時点において、濰柴動力は本国中国のほか、オーストリアに研究開発センターを有しています。

下記は、濰柴動力の研究開発活動の一例です。


・子会社が品質優秀賞と2つの優秀サプライヤー賞を受賞

富士重工業株式会社にスパークプラグを供給している子会社、株洲湘火炬火花塞有限責任公司(Zhuzhou Torch Spark Plug Co., Ltd.)が、富士重工から品質優秀賞を受賞。また、同社は海馬轎車有限公司(Haima Car Co., Ltd.)と東風南充汽車有限公司(Dongfeng Nanchong Automobile Co., Ltd.)から2014年度優秀サプライヤー賞を受賞。

・天然ガスエンジンの始動テストが一度で成功

濰柴動力製の天然ガスエンジンを搭載した陝西重型汽車(Shanxi Heavy Automobile)の大型トラックが、始動テストを一度で成功させたと発表。

・観光バスにディーゼルエンジンが搭載

濰柴動力のディーゼルエンジンWP12が濰柴控股集団有限公司(Weichai Holding Group Co., Ltd.)の子会社である濰柴亜星汽車(Weichai Asiastar Bus)の観光バス20台に搭載されたと発表。

・排ガス基準「国5」対応の軽型ディーゼルエンジン4種を発表

2014年4月の上海モーターショーで、中国の排ガス基準「国5」を達成する軽型ディーゼルエンジンWP2.1、RA425、WP3、WP4.1を発表。コモンレール式でSCR(Selective Catalytic Reduction,選択触媒還元)技術が採用された製品。軽型商用車、軽型バス、ピックアップ、小型建設機械などに対応。

・点火プラグ「Flameシリーズ」を発表

燃料節約と低音起動を特徴とした、90%の中国国産乗用車に適用できる製品で、発表したのは子会社の株洲湘火炬火花塞有限責任公司。シリーズの種類は「Super Flame」「Rapid Flame」「Glaring Flame」など。

・重型商用車用13LエンジンWP13を発表

12LディーゼルエンジンWP12を基に設計されたエンジン。最大トルク回転数は1000r/min。上り坂走行に寄与するとされる製品。

・藍擎(Landking)エンジンの第4世代機を発表

WP12NGフラッグシップエンジンやWP10 4バルブディーゼルエンジンなどを発表。前者はディーゼルエンジンWP12を基礎として動力性と燃費を向上させたほか、故障率を低減させ、メンテナンスが簡便化された製品。後者はディーゼルエンジンWP10の吸排気システムとフロントエンドアクセサリードライブを再設計するなどしてアップグレードさせたもので、メンテナンスを簡便化させた製品。

・軽型トラック専用エンジン3種を発表

WP2.1、WP3、WP4.1を発表。WP2.1は低回転、低燃費、低排気、低騒音などが特徴で、微型・小型トラック向け。WP3は高い動力性と快適性などが特徴で、対象は国産ハイエンド軽型商用車。WP4.1は高出力が特徴で、軽型・中型トラック、ダンプカー向け。

・ハイブリッドパワートレイン「WE61」を発表

2モーターのシリーズパラレル式ハイブリッド技術を採用したWP7エンジン。全長12mのバスに搭載した走行テストによれば、時速50kmまでの加速時間が22秒未満で、100kmあたりの燃料消費量が21L未満。都市公共交通車両向けの製品。

部門構成・部門ごとの方針

2014年における売上高は、ドイツのキオン(KION Holding 1 GmbH)を連結対象に加えたことが影響し、796億3,716万元(約1兆4,207億7,790万円)で前年比36.6%増となりました。
また、営業利益は65億9,005万元(約1,175億7,071万円)で前年比47.9%増、経常利益は69億6,570万元(約1,242億7,255万円)で前年比51.1%増、純利益は57億8,450万元(約1,031億9,918万円)で前年比51.5%増となりました。

製品別の売上高は、
・完成車および主要部品が415億7,736万元(約7,417億6,671万円)で前年比15.6%増、
・非車用エンジンが68億4,453万元(約1,221億1,080万円)で前年比0.4%減、
・その他自動車部品が71億7,799万元(約1,280億5,994万円)で前年比41.9%減、
・その他が17億4,626万元(約311億5,440万円)で前年比122.3%増
となりました。

会社概要

社名 濰柴動力股份有限公司
設立年 2002年
本社所在地 Block Jia, No.197, East Fushou Street, High-tech Industrial Development Zone, Weifang, Shandong, China
代表取締役 譚旭光
資本金 3,840百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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