KSPG

KSPGのハイライト

KSPG AG(以下、KSPG)は、エンジン部品を扱うドイツの自動車部品メーカーです。
軍事防衛車両・機器を手がけているラインメタル(Rheinmetall AG)グループに属しています。

1998年、ラインメタル傘下だったピエルブルグ(Pierburg)とコルベンシュミット(Kolbenschmidt)が合併し、KSPGが発足。
ピエルブルグはEGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブやオイルポンプなどを、コルベンシュミットはピストンやシリンダーヘッドなどを手がける自動車部品メーカーでした。
2000年代以降、イタリア、中国、チェコ、メキシコ、インドなどの国々へ積極的な海外展開を推進しました。

2015年4月末時点では、世界各地域に56ヶ所の拠点を有しています。従業員数は約11,000人です(2014年末時点)。

現在は、世界的に強化されている排ガス規制に対応した製品に関する取り組みに注力しているほか、地域別ではアジアでの展開を活発化させています。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 303,108百万円

2013年度

  • 328,032百万円

2014年度

  • 338,886百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2014年における売上高は、24億4,800万ユーロで前年比8.2%増となりました。
また、営業利益は1億8,400万ユーロで前年比16.5%増となりました。


部門別の売上高は、

  • ハードパーツ(Hardparts)部門が9億3,400万ユーロで前年比5.1%増
  • メカトロニクス(Mechatronics)部門が13億2,200万ユーロで前年比12.9%増
  • モーターサービス(Motorservice)部門が2億6,900万ユーロで前年比0.4%増

となりました。

事業戦略

事業方針

KSPGは2013年から戦略プログラム「Rheinmetall 2015」に取り組んでおり、2015年以降の売上高の3分の1以上をヨーロッパ以外の地域で構成する計画を示しています。
戦略プログラムの具体的なテーマは以下のとおりです。


○グローバル化

  • 国外では中国とインドを重視
  • ヨーロッパを除く地域でのメカトロニクス部門の事業拡大

○製品イノベーション

  • メカトロニクス部門での潜在的成長力の高い製品(ガソリンターボエンジン関連製品など)の実現化

○コスト効率

  • ハードパーツ部門の競争力の強化
  • 国内外拠点の最適化

なお、KSPGのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2012年4月、KSPGグループ傘下のピエルブルグ・ポンプ・テクノロジー(Pierburg Pump Technology)と日本のミクニが、中国の上海に電動ウォーターポンプや可変オイルポンプの開発・生産・販売を行う合弁会社、Pierburg Mikuni Pump Technology (Shanghai) Corp.を設立すると発表。
    同社は2010年に設立されたKSPGとミクニによる合弁会社、ピエルブルグ・ミクニ・ポンプ・テクノロジー(Pierburg Mikuni Pump Technology Corporation)の完全子会社となる。
  • 2012年9月、イギリスのMechadyne International Limitedを完全子会社化したと発表。同社は可変バルブコントロールシステムなどを手がけていた独立系の開発会社。
  • 2013年4月、ピエルブルグ・ポンプ・テクノロジーが、華域汽車(Huayu Automotive Systems)傘下の上海幸福摩托車(Shanghai Xingfu Motorcycle)と合弁会社を設立すると発表。
    社名はPierburg Huayu Pump Technology Co., Ltd.(PHP)で、自動車用ポンプ(可変流量オイルポンプ、トランスミッション用の電動オイルポンプなど)の製造・販売を実施。
  • 2014年7月、KSPGが全額出資していたKS Aluminium-Technologie GmbHの株式50%を、華域汽車の子会社である華域汽車系統(上海)有限公司(Huayu Automotive Systems(Shanghai)Co. Ltd.に対して譲渡することで合意したと発表。
    なお、2014年12月にドイツのカルテル庁がこの合弁会社化を承認。
  • 2015年4月、KSPGグループ傘下のKSコルベンシュミット(KS Kolbenschmidt GmbH)が、日本のリケンとパワーシリンダーシステムの開発・エンジニアリング・販売に関するグローバル戦略的提携を締結。
    インドの合弁会社、Shriram Pistons and Ringsを通じて提携してきた両社のパートナーシップを中国まで拡大したもの。
    必要に応じて両社の販売・エンジニアリング・技術サポート機能を統合することで、共通のグローバル顧客に対して最適なパワーシリンダーシステムを提供する。

なお、両社は2015年9月に中国の湖北(こほく)省にあるリケンの工場を母体とする、ピストンリングの生産に関する合弁事業を行うことで合意。
2016年3月には、リケンが2004年に設立した理研汽車配件(武漢)有限公司(Riken Automobile Parts(Wuhan)Co. Ltd.)の株式30%を取得して合弁化。

  • 2016年2月、KSPGグループ傘下のKS HUAYU AluTechが、ドイツのAlbert Hackerodt Maschinen- und Werkzeugbauの主な資産(従業員113名と全工場・設備)を買収すると発表。
    またKS HUAYU AluTechは、Hackerodt の既存の供給契約について、自動車関連顧客と契約を締結する方針。

注力分野

KSPGは「アジアにおける事業展開の活発化」だけでなく、「世界的に厳格化が進んでいる排ガス規制に対応した製品に関する取り組み」に注力しています。


○排ガス規制に対応した製品に関する取り組み

  • 2014年2月、ヨーロッパと北米の複数の完成車メーカーから、総額2億5千万ユーロで小型EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブを受注したと発表。
    発表時点ではすでにドイツの完成車メーカーの高級モデルに標準搭載。搭載されるエンジンは排出ガス基準「Euro6」に対応したもの。
    なお、同製品は本国ドイツのほか、チェコ、スペイン、アメリカ、インド、中国でも生産されている。
  • 2015年12月、大手完成車メーカーからスチールピストンASSYを2019年までの契約期間で追加受注したと発表。
    受注総額は1億5千万ユーロで、ピストン、ピストンピン、リテーニングリング、ピストンリング、シリンダーで構成されるASSYが対象。
    同部品は排出ガス基準「Euro6」に対応した商用車用エンジンに搭載される。
  • 2016年2月、インドの完成車メーカーからミッドサイズの商用車用エンジン向け電動EGRシステムを数千万ユーロ規模で受注。
    エンジンはインドの排出ガス基準である「BS-4」に対応。

技術動向

2014年末時点で、KSPGは世界各地域に988人の研究開発人員を有しています。
下記は、同時点におけるKSPGの新製品の一例です。

  • 48V電源に合わせて改良された「電動クラートポンプ」。ハイブリッド自動車などの代替燃料車に使用される見込み。
  • ヒートロスの大部分を乗員室の暖房と冷房に利用する「電気自動車向けの加熱/冷却モジュール」。電気自動車に適応した場合は、電気モード時の航続距離の延長にも寄与。
  • ディーゼルエンジンに搭載される「フレックスバルブシステム」。生産体制の最適化を図ることで量産を目指す。
  • 高機能合金「KS 309」を使用することで、これまでのピストンと比較して約14%軽量化した「LITEKSピストン」。
  • 制御式オイルポンプに真空ポンプをプラスした「タンデムポンプモジュール」。
  • 摩擦ロスを低減させ、燃費が最大4%削減される「ディーゼルエンジン用スチールピストン」。

下記はKSPGの研究開発活動の一例です。


・「Ward's 10 Best Engines」に選出された7つのエンジンにKSPG社製品が採用

2014年1月、同賞を受賞した以下の完成車メーカーおよびモデルのエンジンに自社製品が搭載されたと発表。

  • アウディ(Audi)「S5」
  • BMW「535d」
  • ゼネラル・モーターズ(General Motors)「Chevrolet Cruze」
  • フィアット(Fiat)「500e」
  • フォード・モーター(Ford Motor Company)「Fiesta」
  • ポルシェ(Porsche)「Cayman」
  • フォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)「Jetta」

・フォード・モーターから「Ford Q1」を受賞

同賞はフォード・モーターによる品質認証。2014年11月に、本国ドイツのザクセン州にあるピエルブルグ(Pierburg)のポンプ工場が同賞を受賞したと発表。

・電子制御スロットルボディを発表

ドライバーの要求によってトルクを調整し、アイドリング回転数を調整できるとされる製品。従来型のディーゼルエンジンとガソリンエンジンの吸気マネジメントに使用可能。
なお、EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブの駆動といった排気ガス再処理分野にも利用できるとされる。

グローバル展開

2014年末時点で、KSPGは本国ドイツのほか、イギリス、イタリア、スペイン、フランス、チェコ、トルコ、中国、インド、日本、アメリカ、メキシコ、ブラジルに生産拠点を有しています。
地域別売上高の約70%をヨーロッパが占めていますが、KSPGはアジア(特に中国とインド)における事業展開を活発化させる方針を示しています。


○新興国をはじめとした海外における取り組み

■中国での取り組み
  • 2012年12月、上海市の浦東(ほとう)新区に中国本社のKSPG Houseを設置。
    同拠点は中国におけるKSPGグループのすべての完全子会社にとって、事業拡大に向けた戦略的本拠地となる。
  • 2013年3月、KSPGグループ傘下のPierburg Chinaが、江蘇(こうそ)省昆山(こんざん)市に空圧敷EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブ、電動スロットルバルブ、ソレノイドバルブの生産工場を設置。
  • 2013年3月、KSPGグループ傘下のPierburg Chinaが、江蘇(こうそ)省昆山(こんざん)市に空圧敷EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブ、電動スロットルバルブ、ソレノイドバルブの生産工場を設置。
  • 2016年4月、KSPGグループ傘下のピエルブルグ(Pierburg)が中国の完成車メーカーからコントロールバルブ、インテークマニホールド向けアクチュエーター、電動切り替えバルブを受注。
    同製品の一部は2018年から江蘇省昆山市の工場で生産される予定(その他は本国ドイツのベルリン工場で生産)。
■メキシコでの取り組み
  • 2013年6月、アメリカの複数の完成車メーカーからメカトロニクスを大口受注。
    対象に含まれるピエルブルグ・ポンプ・テクノロジー(Pierburg Pump Technology)製のオイルポンプとバキュームポンプの一体型製品は、セラヤの工場で量産される。
■チェコでの取り組み
  • 2016年3月、KSPGグループ傘下のKSコルベンシュミット(KS Kolbenschmidt)がアメリカの大手完成車メーカーからピストンモジュールを受注。
    これに伴い、2019年からウースチー・ナド・ラベムで同製品の生産が開始される予定。
■その他海外での取り組み
  • 2015年9月、ヨーロッパとアメリカの大手完成車メーカー2社から排気コントロール部品を大口受注。
    ヨーロッパの完成車メーカーからは排ガスフラップを受注し、当初予定では2017年からチェコで生産を開始。
    なお、アメリカの完成車メーカーからはEGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)モジュールを受注し、2017年からインドで生産を開始する予定。
  • 2015年11月、ヨーロッパ、アメリカ、日本の完成車メーカーから可変オイルポンプを複数受注。
    同製品はフランス、イタリア、メキシコの工場で生産される予定。

部門構成・部門ごとの方針

KSPGは2012年5月に、それまでの6部門から3部門に事業体制を再編しました。
現在は、以下の3部門で構成されています。


・ハードパーツ(Hardparts)部門

ピストン、シリンダーブロック、滑り軸受などを扱う部門で、事業ユニットにはKS Kolbenschmidt、KS Aluminium-Technologie、KS Gleitlagerが含まれています。

・メカトロニクス(Mechatronics)部門

ターボチャージャー、アクチュエーター、排気コントロール、ソレノイドバルブ、可変バルブトレイン、ポンプなどを扱う部門で、事業ユニットにはPierburg、Pierburg Pump Technologyが含まれています。

・モーターサービス(Motorservice)部門

KSPGグループの全アフターマーケット事業が統合された部門で、事業ユニットにはMS Motor Service Internationalが含まれています。

KSPGの報道ニュース一覧

会社概要

社名 コルベンシュミット株式会社
設立年 2000年6月30日
本社所在地 〒739-2124 広島県東広島市高屋町郷660-1
代表取締役 倉本 忠之
資本金 460百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

転職サポートを依頼する

他の完成車メーカー・部品メーカー情報

外資系自動車部品メーカー

日系自動車部品メーカー情報

外資系完成車メーカー

日系完成車メーカー

他の企業を見る