カルソニックカンセイ
カルソニックカンセイの企業情報
カルソニックカンセイは、日産自動車グループに属す日本の自動車総合部品メーカーです。
CPM(Cockpit Modules,コックピットモジュール)・内装製品、空調製品、コンプレッサー製品、熱交換器製品、電子製品、排気製品などを手がけています。
2010年から電気自動車用の駆動系部品事業に参入しており、インバーター(電源回路)、バッテリーマネージメントシステムの生産を開始しています。
1938年、日本ラジエーター製造株式会社として設立され、1988年に社名をカルソニック株式会社に変更。2000年に日産系自動車部品メーカーだった株式会社カンセイと合併し、カルソニックカンセイ株式会社となりました。
現在は子会社46社、関連会社8社でグループを構成しています。
カルソニックカンセイは小型車向け製品、低燃費に有用な製品、HMI(Human Machine Interface,ヒューマンマシンインターフェース)、フロントエンドモジュールに関わるシステムの開発に注力しています。
- 01.年収情報
- 02.売上等の推移(直近3年間)
- 03.事業戦略
- 04.部門構成・部門ごとの方針
- 05.カルソニックカンセイの報道ニュース一覧
- 06.会社概要
- 07.拠点一覧
- 08.関係会社一覧
年収情報
平均年収623万円 / 自動車業界内の年収順位 47/101位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 2億0643万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 44.4歳 |
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平均勤続年数 | 19.4年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
従業員数推移
2014年におけるカルソニックカンセイの売上高は9,186億8,800万円で、主要顧客の生産台数の拡大と為替の影響により前年の7,608億7千万円を上回っています。また、営業利益は288億2,600万円(前年は98億4,300万円)、経常利益は295億4,300万円(前年は128億4千万円)、当期純利益は250億1,600万円(前年は55億4,800万円)となりました。
事業戦略
事業方針
カルソニックカンセイは中期経営計画「CKGX4T10」において、2016年度までに売上高と営業利益率で世界トップ10の水準まで成長することを目標として掲げています。具体的な数値目標は連結売上高が1兆円以上、営業利益率が7%です。
中期経営計画では下記のような環境対応型新技術・新製品の投入計画も示されています。
- HEVやPHEVの燃費向上に有用な高効率で排熱エネルギーを回収する製品
- パワーエレクトロニクス製品の高効率熱交換システムとパワーデバイスの融合によるシステムの小型化
カルソニックカンセイは、射出成形表皮や世界で最も軽いEGRクーラー、リチウムイオン電池冷却用ブラシレスモーターなどを実用化させるなど、すでに製品競争力の強化に向けた取り組みを実施しています。
また、世界的に増加している小型車・低価格車の需要に対応すべく、製品の小型・軽量化、高効率化、低コスト化を推進しており、下記のような取り組みを実施する計画です。
- 新興国における現地供給体制の強化
- 既存拠点の強化( CPM(Cockpit Modules,コックピットモジュール)・内装製品、排気などのインサイト・オンサイト生産の推進)
- 取引先自動車メーカー工場内での生産による輸送費のコストカット
- 現地で開発活動を行うことによる顧客ニーズへの細かな対応
さらに、日本の生産・品質管理技術を海外拠点へ水平展開し、海外におけるマネジメントの現地化、現地での機動的な経営を推進する方針です。
注力分野
カルソニックカンセイは、「小型車向け製品」「低燃費貢献製品」「戦略製品」の開発に注力しています。
2014年に東京ラヂエーターと共同で、世界最小サイズのERGクーラーを開発。クーラー内のガスを横渦から縦渦にするためのフィンを設置したことで、困難だった放熱性能と軽量化を両立させ、21~29%の軽量化およびガス抵抗時の12~36%の性能向上に成功しました。
また、戦略製品として次世代型環境対応車両のための熱・エネルギーマネジメント・システムやHMI(Human Machine Interface,ヒューマンマシンインターフェース)、フロントエンドモジュールに関連するシステムの開発を行っています。
技術動向
カルソニックカンセイは、日本、米州、欧州、アジアに開発拠点を有しています。日本は「先行・基本・アプリケーション開発」を担当、米州・欧州は日本で決定した仕様に基づいて現地顧客との調整から開発完了までを行っています。アジアは、中国市場の拡大に伴った中国向け製品の研究開発が主な役割です。
下記は、カルソニックカンセイの研究開発活動の一例です。
- 環境技術の需要に対応した熱交換器や環境対応コーポネント、システムの開発。
- 燃費の向上、浄化性能の向上に役立つ排気システムと構成部品の開発。
- モジュールの高度化や構成部品の高性能化、軽量化に関する開発。
- 安全を促すためのメーターや情報提供システムの開発。
- 車内の快適さ向上を目的とした空調システムの開発。
- 新興市場を対象とした低価格車両用システムおよび製品の開発。
- 電動自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle、EV:Electric Vehicle )に向けた電池冷却用ブラシレスモーターの開発および生産を開始。小型化、軽量化を実現したほか、HEVへ搭載。
- 中国にカルソニックカンセイ中国エンジニアリングセンター社広州分公司を設立。新車アプリケーション開発の中心拠点となる予定。
- インドにエンジニアリングセンターCETI-L&T(CalsonicKanseiEngineeringCenterIndia-L&T,カルソニックカンセイエンジニアリングセンターインディア)を設立。Larsen & Toubro Integrated Engineering Services(ラーセンアンドトゥブロインテグレーテッドエンジニアリングサービス)との連携によるもので、2018年を目標にCECL-L&Tの拡張および最適化を目指す計画。
グローバル展開
カルソニックカンセイは主要取引先である日産の増産に対応するため、メキシコ工場の拡張、ロシアおよびブラジル工場でのインストルメントパネルの量産を開始。また、日産以外との取引を拡大するため売上比率を2割から3割へ引き上げることを目標に掲げ、中国のエンジニアリングセンターを稼働するなど、中国の自動車メーカーに積極的な製品提案を行っていく方針です。
○新興国をはじめとした海外における取り組み
- メキシコの生産子会社Calsonic Kansei Mexico(カルソニックカンセイメキシコ)のAguascalientes SanFrancisco(アグアスカリエンテスサンフランシスコ)工場の拡張および本社を移転。
- 出資比率を49%から51%に拡大し、タイにある熱交換器や吸排気機器の生産を行う会社Siam Calsonic(サイアムカルソニック)を連結子会化。
- ブラジルとロシアでインストルメントパネルなどの量産を開始。日産の工場内に生産ラインを設置することによる輸送コストの削減が狙い。
部門構成・部門ごとの方針
○CPM(Cockpit Modules,コックピットモジュール)・内装製品
コックピットモジュールの構成部品を取り扱っている製品分野です。
CPM・内装製品は、下記の部品で構成されています。
- コックピットモジュールの主要構成部品である「インストルメントパネル」
- 室内HVAC(Heating,Ventilation,and Air Conditioning,冷暖房空調設備)とエンジンルーム内コンプレッサー、コンデンサー、配管で構成される「空調ユニット」
- 車速、エンジン回転数、水温、燃料残量などをドライバーに伝達する「メーター」
- エアコンスイッチ、オーディオスイッチなどの「コントロールスイッチ(集中スイッチ)」
- エンジン始動機能、セキュリティ機能、安全機能、プッシュエンジンスタート機能、パッシブキーレスなどの各機能を統合制御する「BCM(Body Control Module,ボディコントロールモジュール)」
○空調製品
エアコンシステムの構成部品を取り扱っている製品分野です。
空調製品は、下記の部品で構成されています。
- 軽自動車から大型トラックまで対応した、各席独立空調やオートエアコンなどの「エアコンユニット」
- 低騒音のブロワーモーターや、ほこり・花粉を除去するフィルターなどで送風を行い車内の環境を保つ「インテークブロワーユニット」
- 自動車の燃費向上に有用な可変容量タイプ、小型で軽量な固定容量タイプなどの「コンプレッサー」
- エアコン冷媒を必要な温度まで冷却する「コンデンサー」
- 貯液機能、気液分離機能、水分除去機能、異物除去機能から成る「レシーバータンク」
- クーラーとヒーターのIN側とOUT側の配管を一本にした「二重配管」
○コンプレッサー製品
コンプレッサーを取り扱っている製品分野です。
○熱交換器製品
フロントエンドモジュールを取り扱っている製品分野です。
熱交換器製品は、下記の部品で構成されています。
- パワートレイン冷却水を適正温度まで冷却する「ラジエーター」
- ラジエーターやコンデンサーの放熱を冷却風で熱交換させる「モーターファン」
- 過給器付きエンジンで、圧縮された吸気を冷却して吸気密度を上げ、エンジンの燃焼効率を上げる「チャージエアクーラー(インタークーラー)」
- 高温の排気ガスを冷却し、還流させるガス量を増加させ、ポンピングロスの低減・点火時期の進角化で燃費を改善する「EGRクーラー(ガソリンエンジン用)」
- オール樹脂タイプ、ハイブリッドタイプ、オールスチールタイプの「ラジエーターコアサポート」
- エンジン暖機時にはATFを温め、エンジン暖機後には冷却することでトランスミッションの温度を最適化する「ビルトインオイルクーラー/ウォーマー」
- FEV、EVの強電系水回路の冷却、エアコン冷媒の冷却を行う「複合型熱交換器SLIMCOOL(Single Layer Integrated cooling Module)」
- 「コンデンサー」
○電子製品
車体電装部品(Body Electronics)、ヒューマンマシンインターフェース部品(Human Machine Interface Components)、環境対応製品(Power Electronics Components)を取り扱っている製品分野です。
車体電装部品は、下記の部品で構成されています。
- シートポジションとステアリングポジションを記憶し、ユーザーの要求でポジションを再現する「ADPS(Auto Driving Position System,パワーシートコントローラ)」
- ドアのロック・アンロックをリモコンで操作できる一般タイプと、リモコンを取り出さずにドアのロック・アンロックができるインテリジェントタイプがある「キーレスエントリー」
- エアバッグ、シートベルトプレテンショナーなどの乗員高速装置を最適なタイミングで作動させるための「エアバッグコントロールユニット」
- 助手席の乗員が大人か子供かを判断する「乗員検知システム」
- 「BCM」
ヒューマンマシンインターフェース部品は、下記の部品で構成されています。
- 空調設定やドライブモードの選択など、ユーザーの入力情報を車両側に伝え、車両からの状態情報をユーザーに視覚情報として表示する「インテリジェントコントロールディスプレイ」
- 「メーター」
- 「コントロール(集中スイッチ)」
環境対応製品は、下記の部品で構成されています。
- EVやHEVなど電気自動車に使用するLi-ionバッテリーに関する各電池セルの状態を監視・制御する「Li-ionバッテリーコントローラー(LBC:Lithium Ion Battery Controller)」
- バッテリーに蓄えられた電力を直流から交流に変換し、モーターを回転させ動力とする「EV車用インバーター」
- カーエアコン使用時にドアを作動・停止させる駆動ユニットである「HVAC用LIN通信モータアクチュエーター」
- モーターファン作動時の騒音改善、省電力などの特徴を持つ「FCM(Fancontrolmodules,ファンコントロールモジュール)」
- 空調用、バッテリー冷却用のモーターである「ブロワーモーター」
○排気製品
排気系トータルシステムを取り扱っている製品分野です。
排気製品は、下記の部品で構成されています。
- エキゾーストマニホールドコンバーター、UFC(Under Floor Converters,アンダー・フロア・コンバーター)などの「HOTEND」
- フレキシブルチューブ、マフラー本体、制御バルブなどの「COLDEND」
- ディーゼル車の排気ガスに含まれる煤を除去する「ディーゼルエミッションコントロールデバイス(DOC:Diesel Oxidation Catalyst/DPF:Diesel Particulate Filter)」
カルソニックカンセイの報道ニュース一覧
- 2019.09.16 カルソニックカンセイ、Magneti Marelliと統合後の社名をマレリに決定
-
5月に統合を発表カルソニックカンセイ株式会社は、同社とマニエッティ・マレリの両社が、10月以降、会社名を公式に「マレリ」(MARELL)に変更することを発表した...[もっと見る]
- 2019.04.10 カルソニックカンセイ、上海国際モーターショーに出展
- 2018.05.10 カルソニックカンセイ、新CEOのビジョンを発表
- 2018.03.07 カルソニックカンセイ、新CEOを任命
- 2017.07.21 カルソニックカンセイ、サイバーセキュリティに進出を決定
会社概要
拠点一覧
カルソニックカンセイの拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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関係会社一覧
カルソニックカンセイの関係会社一覧
- 日産自動車㈱
- 東京ラヂエーター製造㈱
- ㈱CKK
- カルソニックカンセイ・ルーマニア社
- カルソニックカンセイ(中国)社
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
- イリノイ・ツール・ワークス
- インフィニオンテクノロジーズ
- ヴァレオ
- 濰柴動力股份
- エバースペッシャー
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