タチエス
タチエスの企業情報
タチエスは、東京都に拠点を置く、自動車シートシステムを手掛ける自動車部品メーカーです。主力製品は、SUV用、ミニバン用などのシートフレーム、シートのシステム、など。本田技研工業(ホンダ)、日産自動車、トヨタ自動車など日系完成車メーカーを中心に取引を展開しています。
タチエスの前身となる立川スプリングの創業は1954年。機械用精密スプリング、自動車用シートなどを製造する立川スプリング製作所が組織変更を行う形で設立されました。1973年、日産、日野自動車工業(現、日野自動車)、三菱自動車工業が資本参加します(後に日産、三菱からの資本参加を解消)。1986年、社名を現在のタチエスに改称。
同1986年、アメリカ・ミシガン州に初の海外拠点となるTACHI-S Engineering U.S.A.(タチエス・エンジニアリング・ユーエスエー)を、同年、アメリカ・ミシガン州に合弁会社、TechnoTrim(テクノ・トリム)を設立します。続いて、翌1987年には、アメリカ・オハイオ州に合弁会社、SETEX(シーテックス)を設立するなど、アメリカで拠点の開設を進めます。
1991年、メキシコ・アグアスカリエンテス州にIndustria de Asiento Superior(インダストリア・デ・アシエント・スペリオル)を設立。2001年、中国・河南省に合弁会社、鄭州泰新汽車内飾件(ZHENGZHOU TAIXIN INTERIA)を設立。2004年、アメリカ・ケンタッキー州に合弁会社、Fuji Autotech U.S.A.(フジ・オートテック・ユーエスエー)を、カナダ・ノバスコシア州にTACHI-S Canada(タチエス・カナダ)を設立するなど、引き続きグローバルでの展開を推進します。
現在、2016年に策定した新たな経営戦略「Global Teamwork(グローバルチームワーク)2020」の目標達成に向けた取り組みを行っています。
○提携関係
・富士機工
静岡県に拠点を置く、自動車シート部品機構などを手掛ける自動車部品メーカー。1999年に業務・資本提携。富士機工がシート部品を供給。
・河西工業
神奈川県に拠点を置く、自動車のドアトリム(ドアの内張り、内装のこと)などを手掛ける自動車部品メーカー。2006年、自動車部品の製品開発および生産の相互委託で業務提携を発表。合わせて、資本提携も締結した。
・Johnson Controls(ジョンソンコントロールズ)
アメリカ・ウィスコンシン州の自動車用シート、ドアおよび内装パネルなどを手掛ける大手自動車部品メーカー。2010年にグローバルで展開する日系自動車向けシートビジネスの受注、開発、製造に関わる業務提携を発表。合わせて、ジョンソンコントロールズがタチエスの株式5%を取得。
・Lear(リア)
アメリカ・ミシガン州の自動車シートを扱う大手自動車部品メーカー。2004年に提携し、アメリカ、中国、イギリスで自動車用シート関連部品などを生産する合弁会社を設立した。リアは2009年に破産法を申請したが、タチエスとの合弁会社は継続すると発表。
- 01.年収情報
- 02.売上等の推移(直近3年間)
- 03.事業戦略
- 04.タチエスの報道ニュース一覧
- 05.会社概要
- 06.拠点一覧
年収情報
平均年収569万円 / 自動車業界内の年収順位 75/101位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 2億1246万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 39.4歳 |
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平均勤続年数 | 15.1年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
従業員数推移
タチエスの2015年度(2016年3月期)の連結業績は以下のとおりです。
- 売上高 2,836億6,200万円(前年比13%増)
- 営業利益 68億8,300万円(前年比311.6%増)
- 経常利益 77億5,200万円(前年比68%増)
- 当期純利益 16億8,500万円(前年比91%増)
地域別では、日本国内は、軽自動車を中心に販売台数が減少。売上高は1,162億7,600万円(前年比1.0%減)、営業利益は8億4,100万円(前年比45.4%減)となりました。
北米では、販売台数の増加や為替変動による円換算額増加などによって、売上高は517億3,300万円(前年比0.7%増)、営業利益は11億5,000万円(前年比46.8%減)となりました。
中南米地域では、新規受注車種の販売台数が増加したことなどから、売上高は658億7,500万円(前年比23%増)となりましたが、為替の影響による仕入価格の上昇などにより、営業利益は5億4,200万円(前年度は営業損失23億5,700万円)となりました。
ヨーロッパでは、新規受注の販売増加により、売上高は9億1,900万円(前年比89.9%増)、営業損失は6億300万円(前年度は営業損失2億6,400万円)となりました。
中国では、新規受注車種獲得による大幅な販売台数の増加、および為替変動による円換算額の増加により、売上高は454億2,800万円(前年比80.8%増)、営業利益は50億1,800万円(前年比626.1%増)となりました。
東南アジアでの売上高は34億2,800万円(前年比16.7%増)、営業損失は47万円(前年度は営業損失8,800万円)となりました。
上記を踏まえた次期、2017年3月期の業績予想は以下のとおりです。
- 売上高 2,700億円(前年比4.8%減)
- 営業利益 75億円(前年比8.9%増)
- 経常利益 104億円(前年比34.2%増)
- 当期純利益 50億円(196.7%増)
売上高は、前年に比べ為替レートを円高傾向に想定したことで円換算額が減少し、減収を見込むとしています。
利益面については、中南米事業での為替差損の解消などによって、増益を見込むとしています。
事業戦略
事業方針
2016年、タチエスは新たな経営戦略「グローバルチームワーク 2020」(2016~2020年度)を策定しました。
○目標(最終年度2020年度)
- 品質ナンバーワン
- 連結営業利益率 7%
- 世界生産シェア 7%
○主要施策
- 技術、品質、コスト面での競争優位性を常に確保できるモノづくり力の構築
2012年、東京都に技術・モノづくりセンターを開設。日本国内における開発・生産・調達などモノづくりに関わる部門を集約する計画。
また、モノづくりを支える生産現場の技術の向上と品質の安定を目指し、2015年から「機能大会」を開催。
- 受注活動の変革とグローバルでの収益力の強化
自動車シートの世界での販売台数を、2016年度に440万台に引き上げる計画。
2015年度、前年度に比べ50万台の大幅な増加となったことから、2016年度はさらに50万台の販売増を見込むとしている。 - 受注活動の変革とグローバルでの収益力の強化
自動車シートの世界での販売台数を、2016年度に440万台に引き上げる計画。
2015年度、前年度に比べ50万台の大幅な増加となったことから、2016年度はさらに50万台の販売増を見込むとしている。
2016年度に自動車シートの世界販売台数を、2014年度実績比100万台増となる440万台に引き上げる計画。
注力分野
○シートカバーの輸入比率引き上げ
2013年、日本国内で使用するシートカバーの輸入に頼る割合を、2016年度までに7割に引き上げると発表。
中国・遼寧省(りょうねいしょう)で大連工場が稼働することから中国からの輸入量を増やし、人件費が高く人材の集まりづらい日本での生産を減らす。日本では、高級車用シートカバーの生産を続けることで国内での生産開発や生産技術向上を図る。
○国内生産拠点に高効率ライン導入
2016年、主にホンダ車向けのシートを生産している三重県・鈴鹿工場に、ロボットや検査装置によるロボット化を進めた高効率ラインを導入すると発表。
2016年度から着手し、主にシートフレームなどの溶接工程で自動化を進める。これによって、生産効率30%の向上を目指す。
○自動車シートの世界販売台数を引き上げ
2016年度、自動車シートの世界での販売台数を、2014年度実績比100万台増となる440万台に引き上げる計画。
2015年度にメキシコや中国で新工場が立ち上がることなどから、日産、ホンダへの納入が増加。同年度は前年度に比べ50万台の大幅な増加となり、2016年度はさらに50万台の販売増を見込む。増加分の半分以上は中国で生産する計画。
技術動向
○製品開発
・高強度、高剛性、軽量化を実現した標準フレームを開発
2013年、新型のシートフレーム「TKKフレーム」を新開発。 高強度・高剛性で、かつ構造の合理化によって軽量化を実現したとしている。現在、量産中。
・新興国市場向けのエコカー対応新型フレーム開発
2015年、構造を刷新し、新興国で調達する材料、工法によって製造できる新興国市場向けの新型シートフレーム「TOPSフレーム」を開発。
・高付加価値を持つトリムカバー開発
ソフトな立体成型パーツ「SoftShell」(ソフトシェル)を縫いこんだ独自のトリムカバー。クッションポケット、アームレストポケットなど様々な部位へ対応が可能としている。
独自のキルティング技術による「3-D Quilting」(3Dキルティング)を使用したシートカバーは、高級感とデザイン性、立体感が向上。
自動車シートのカバーを自在に変えることができるシステム「Kissekae」(キセカエ)は、タチエスの縫製技術を応用。気分やシーンに応じ、簡単に着せ替えが可能としている。
○研究開発
・日系完成車メーカー向け研究を行う開発センター開設
2013年、中国・広州市に開発センターの開設を発表。
稼働は2014年。日系の自動車メーカーが中国向け製品の開発を同市で強化していることから、現地で開発体制を強化し、現地開発の要請に応える。
グローバル展開
○マレーシア
- 2013年、マレーシアのシートメーカー、オートパーツホールディングスと合弁で、マレーシア・スランゴール州に子会社、APM TACHI-S SEATING SYSTEMS(APMタチエスシーティングシステムズ)を設立すると発表。
2014年に稼働し、年4万台の自動車用シートを生産する計画。2015年度に売上高32億円を見込む。
○中国
- 2013年、中国のシートメーカー、東風リアとの合弁で、中国・遼寧省に子会社、大連東風李爾泰極愛思汽車座椅(Lear DFM TACHI-S Automotive Seating [Dalian])を設立したと発表。2014年に稼働し、同年稼働する日産の合弁工場に納入する計画。今後、中国ではリアの現地合弁会社と協力し、同国で生産を拡大する日産向けの供給体制を拡充する考え。
- 2013年、東風リアとの合弁で、中国・湖北省に子会社、襄陽東風李爾泰極愛思汽車座椅(TACHI-S Lear DFM Automotive Seating[Xiangyang])を設立したと発表。
2014年に稼働し、2016年度に年11万台の生産を計画している。
○タイ
- 2014年、アメリカの自動車部品メーカー、リアとの合弁で設立したTACLE Seating Thailand(タックル・シーティング・タイランド)を完全子会社化すると発表。
合わせて社名を、TACHI-S AUTOMOTIVESEATING(THAILAND)(タチエス・オートモーティブ・シー-ティング[タイランド])に変更。
リアとの提携から8年が経過し、運営・生産が安定してきたことから合弁の形態を見直し、事業強化を図るとしている。
○アメリカ
- 2014年、リアとの合弁で設立したTACLE Seating U.S.A.(タックル・シーティングU.S.A.)を完全子会社すると発表。
合わせて社名をTACHI-S Automotive Seating U.S.A.(タチエス・オートモーティブ・シーティングU.S.A.)に変更した。
タチエスの報道ニュース一覧
- 2019.10.06 タチエス、メキシコに続き米国で自動車用環境試験室を新設
-
シートテスト環境試験室タチエスは10月2日、米国でのシートテスト機能を強化するため、ミシガン州ファーミントンヒルズに2つの環境試験室を設立したと発表。エアバッグ...[もっと見る]
- 2018.07.20 タチエス、中国に実験センターに衝突試験機を導入
会社概要
拠点一覧
タチエスの拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
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