ボッシュ

ボッシュの企業情報

ボッシュは、ドイツのシュツットガルトに本社を構える世界最大の総合自動車部品メーカーです。世界約60ヶ国の約440社によってグループを構成しています。
環境、安全、通信分野のシステムサプライヤーで、Industry4.0による自社及びドイツ産業の競争力強化にも取り組んでいます。

○Industry4.0実践による生産性向上
ボッシュはドイツ政府が主導するIndustry4.0プロジェクト推進の中心メンバーであり、自動運転支援にも使用するセンサーやソフトウェア、クラウド技術を活用することで、自社工場の生産性向上やコスト削減につなげています。
ドイツのBlaichach工場では、各ラインに設置したセンサーで部品生産作業工程に関する情報を収集し一元化し、さらにRFIDにより工場内の流れをデジタルマップ化しました。こうした取り組みでABSとESCの生産性は25%向上。ドイツのHomburg工場でもIoT技術により2,000種類以上の部品から200種類の農業用油圧モジュールを効率よく生産できています。

現在募集中の求人

情報確認日

ボッシュ株式会社

営業 <シャシーシステム事業>

■完成車メーカー向けシャシーシステム製品担当営業として以下業務をご担当いただきます

<具体的には>
シャシーシステムコントロール製品の顧客営業窓口
-顧客との価格交渉
-新規ビジネス獲得活動
-営業戦略の構築
-顧客との関係構築及び強化
-ボッシュグローバル拠点との調整・交渉
-設計変更・工程変更管理推進業務

勤務地 静岡県浜松市板屋町111-2 浜松アクトタワー 27F
年収 500万円~900万円
お問い合わせ番号 311994
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■ステアリングシステム事業部において、電動パワーステアリング(EPS)のソフトウェアエンジニアを担当していただきます。

【具体的には】
・電動パワーステアリング ソフトウェア機能開発
・要求仕様解析、設計仕様定義
・設計仕様に基づく、モデル設計或いはプログラム設計及びコーディング
・機能テストケース策定
・機能テストの実施
・上記開発の海外との協業
・機能の問題解決

勤務地 神奈川県横浜市牛久保3-9-1
年収 500万円~850万円
お問い合わせ番号 320899
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情報確認日

ボッシュ株式会社

実車適合エンジニア<シャシーシステム事業部>

■車両適合エンジニアとして、以下の業務をご担当いただきます。
ESPシステムの実車適合開発業務
開発機能:ESPシステムを用いた実車適合 
適合機能:ABS・付加機能・NVH評価

【業務内容】
1)要求分析、目標性能目処付け
2)試験日程計画、試験準備
3)実車試験、結果解析、制御適合、評価
4)試験報告、客先合意

■女満別採用に限り独身寮・借り上げ社宅の有
独身寮は家賃、共益費、駐車場代等を合わせても一万円代、借上社宅は家賃の75%を会社が負担。

勤務地 北海道網走郡大空町女満別中央322-4
年収 400万円~750万円
お問い合わせ番号 298279
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売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 9,799,286百万円

2016年度

  • 9,836,316百万円

2017年度

  • 8,732,590百万円

2018年度

経常利益推移

連結
  • 378,818百万円

2013年度

  • 452,250百万円

2014年度

  • 601,526百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2017年におけるボッシュの売上高は9兆8,363億1,600万円で、前年の9兆7,992億8,600万円を上回っています。また、EBITも6,194億1,600万円となり、前年の4,815億9,600万円を上回っています。売上高が増加した要因としては、アジア太平洋で13.5%、欧州で5.6%、南米で16.4%増となり、為替の悪影響と北米での売上2.0%減のマイナス要素を打ち消したためです。またEBITが増加した要因としては、モビリティ・ソリューション事業部門の利益改善が挙げられます。

2015年の部門別のEBITは、

  • モビリティ・ソリューションズが4,309億4,400万円(前年は3,218億6,800万円)
  • 産業機器テクノロジーが-1,112億2,000万円(前年は89億7,800万円)
  • 消費財が2,980億1,600万円(前年は735億6,600万円)
  • エネルギー・建築関連テクノロジーが300億1,600万円(前年は229億1,400万円)

ボッシュは今後の目標として、長期的に年率平均8%の成長率、EBITマージンは売上高の約7%を掲げています。

事業戦略

事業方針

ボッシュは、グループ全体で毎年8%増の売上高を目標に掲げています。地域別では、2020年までにアメリカで約2兆3,688億円、アジア太平洋で約2兆7,972億円の売上高をあげ、ヨーロッパ市場における優位性の確保を目指しています。
北米市場の強化は、アメリカ市場が堅調な上、リーマンショックの影響から回復していないアメリカ系サプライヤーの事業縮小によってビジネスチャンスが拡大していることが要因です。

高収益が期待できるアジアでは、中国やインドネシアにABS(Antilock Brake System,アンチロック・ブレーキ・システム)やESC(Electronic Stability Control,横滑り防止装置)工場をすでに設置しています。
2015年に二輪車関連の事業ユニットを立ち上げ、横浜市に本拠を置きました。アジアを中心に新興国の二輪車需要拡大が続くと見て、また環境・安全規制の強化が進みボッシュが得意とする燃費低減や安全運転につなげる技術の採用が増えると見込み、四輪車向けの技術を活用しながら事業を強化しています。2020年の売上高1,260億円を目標に掲げています。

需要が増えている低燃費・二酸化炭素排出抑制関連部品分野では、「48Vマイルドハイブリッドシステム」を構成する電動モーターやバッテリーといった新分野への取り組みにも積極的です。
また、マイクロメカニカルセンサー「MEMS」、超音波センサー、レーダーセンサー、ビデオセンサーを増産し、高速道路で走行できる自動運転技術を2020年に実現させることを目標としています。

2015年から自動車事業部名称を従来のオートモーティブ・テクノロジーズからモビリティ・ソリューションズに改め、電動化、自動化、ネットワーク化に対応したモビリティ手段の提供による成長を目指す戦略を明確化しました。

他社との提携状況

ボッシュのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2009年8月、アメリカPA州Pittsburghを本拠とし携帯電話向けなどのMEMSマイクロフォンを手がけるAkustica社を買収。MEMSマイクは自動車向けの採用も拡大する見通しで、ボッシュは車載センサー向けを含むMEMS事業を強化。PittsburghにR&D拠点を置き次世代技術開発を強化。
  • 2012年1月、欧州、アジア、南米のファウンデーションブレーキ事業を投資会社のKPS Capital Partnersに売却すると発表。曙ブレーキへの売却に向けた交渉を行っていたが合意に至らなかった。ファウンデーションブレーキはブレーキ構成部品のうち、作動系部品を除いたブレーキの制動にかかわる基本的な部品(ディスクブレーキ、ドラムブレーキ、パーキングブレーキ)を指す。KPSは買収事業をベースに新会社のChassis Brakes Internationalを2012年6月に設立。ボッシュはブレーキ制御システムやブレーキブースター事業の軸足を移す。補修部品市場向けのブレーキパッドやブレーキディスクなどの事業については継続。
  • 2015年1月、ZFとの折半出資合弁会社で乗/商用車向けステアリングを手がけるZF Lenksysteme GmbH(ZFLS)のZF出資分をボッシュが取得する手続きが完了。ボッシュが完全子会社化した社名をRobert Bosch Automotive Steering GmbHに改称。電動パワーステアリングは燃費低減効果に加え、電動車、ADAS、自動運転や自動駐車支援システムに欠かせない機能として、技術改良が進む。
  • 2015年5月、オランダIT関連のTTA Internationalのソフトウェア/エンジニアリング事業を買収すると発表。配線図を設計するためのソフトウェア、エンジニアリングサービスを提供する事業を買収する。自動車診断関連事業の強化につなげる狙い。
  • 2015年7月、高度な自動運転のためのマップ分野でTomTomと技術提携。ボッシュ社内のシステム・エンジニアリング作業を踏まえてマップが満たすべき仕様条件を決定し、TomTomが必要なマップを作成する。ドイツとアメリカで試験走行を行っている自動運転車両でTomTomのマップを使用。10cm単位の高精度で、マップ素材が複数のレイヤーで構成される高度なナビゲーションシステムの開発を目指す。2015年内にドイツ国内の高速道路または高速走行が可能な道路をカバーした自動運転向けの高精度マップを作成し、対象範囲を欧州その他地域や北米に拡大していく考え。
  • 2016年10月、ドイツのラインラント=プファルツ州Rulzheimを本拠とする開発会社ITK Engineeringを買収することで合意。ITK Engineeringはモデルベースシステムおよびソフトウェアの開発会社で、自動車エンジニアリング分野に特化。従業員数は800名超。

注力分野

ボッシュは高速道路での車線変更、障害物回避、車線減少への対応を含む高度な自動運転支援システム(Highway Pilot)を2020年に製品化できる計画で、立体駐車場での入庫・出庫を自動で行うバレットパーキング機能も2020年に実用化できる見込みです。
自動運転支援技術と自動駐車支援技術に注力しており、それぞれのロードマップを描いています。

○自動運転支援技術

自動運転支援では開発担当を2,500人まで増員し、レーダーセンサーやカメラなどの要素技術の性能を高め、2020年までの高速道路での完全な自動運転実現に技術的にめどが立ちつつあります。その先の一般道路を含んだ自動運転の可能性を視野に、日本でも公道試験を実施しています。

自動運転支援技術の実現に向けてのロードマップは以下のとおりです。

  • 2017年、Integrated Cruise Assist(センサーフュージョン)。車線内での縦方向と横方向の部分的な自動制御。速度域0〜130km/h。道路標識を認識し速度を自動で調整。
  • 2018年、Highway Assist(センサーフュージョン)。車線内での縦方向と横方向の部分的な自動制御。ドライバーの意思を尊重した車線変更支援。
  • 2020年、Highway Pilot(センサーフュージョン+マップ)。自動車線変更を含む縦方向と横方向の高度な自動制御。ドライバーの持続的な監視は不要。工事による車線減少、障害物にも対応。
  • 2025年~、完全自動運転(センサーフュージョン+マップ)。市街地走行を含む目的地までの完全な自動運転。ドライバーの監視が不要。

○自動駐車支援技術

自動駐車は自動運転よりも早期の実現が見込まれています。ドライバーの監視が不要な自動駐車システムを2018年に、バレットパーキングの実現に向けレーダー、カメラ性能及び要素技術の制御機能を強化しつつ、駐車場と車両を結ぶネットワーク技術の開発も進めています。

自動駐車支援技術の実現に向けて描いたロードマップは以下のとおりです。

  • 2015年、Remote Park Assist(超音波センサー+カメラ)。ステアリング、ブレーキ、アクスル操作からパークブレーキ、エンジンオフまで自動駐車支援。駐車スペースから出るための操作も自動化。車内外での操作・監視が必要。
  • 2018年、Automated Park Assist(超音波センサー+カメラ)。ドライバーの監視が不要な自動駐車支援。
  • 2019年、Home Zone Park Assist(超音波センサー+カメラ)。繰り返し行う駐車の操作を自動支援。自宅車庫、契約駐車場など最大100mの範囲内で作動。
  • 2020年、Automated Valet Parking(超音波センサー+カメラ+マップ+コネクティビティ)。通信可能な車両を情報通信インフラ整備が整った駐車場で自動駐車操作。スマートフォンでの操作により駐車スペースの発見、駐車に必要な操作を自動で行う。車両の自動呼び出しも可能。

技術動向

ボッシュは、エネルギー効率の向上につながるパワートレイン技術、安全・快適性向上につながるインフォテイメントシステムの開発に重点を置いており、電動化が進んでもパワートレイン分野でトップを維持できるよう、各種電動車コンポーネントの技術を強化しながら、48Vでグローバルスタンダードの確立を目指しています。
2017年12月期のモビリティ・ソリューションズ部門の研究開発費は全社の79%が投じられています。

下記は、ボッシュの研究開発活動の一例です。

○パワートレイン関連の先進技術開発

・最新世代のXLM燃料供給モジュール

従来の燃料ポンプよりも効率が3割改善し燃料供給量の調整機能を最適化。コールドスタート時の性能、複数グレードの燃料への適応能力も向上。

・多段ATに最適な変速機電動制御モジュール

複数のトランスミッションコントロール電子部品から成る一体型制御ユニット、速度/位置/圧力検知センサー、電動油圧用バルブコネクターで構成されたシステム。入力トルク、エンジン回転数、車速を考慮してギア選択を行う油圧バルブを制御。
最新世代の変速機制御ユニット、EM-3ではELOP(電動オイルポンプ)コントロールを内蔵。
従来のEM-2よりも多くのセンサー、アクチュエーターを搭載でき、高温対応コンダクターを採用することで機能密度が向上。

・NOx排出量95%削減を可能にするDENOXTRONIC

尿素噴射システム。SCR触媒上流の排気ガス内にAdBlueを噴射。小型自動車向けの第2世代(DENOXTRONIC 5)ではサプライモジュール(SM)にAdBlueタンクを統合してマウントスペースを縮小。SMがポンプでAdBlueを吸い上げ、システム圧を高める。AdBlueの量を調整し微粒化。
商用車向けの最新世代システム(DENOXTRONIC6-9)でも、SMが噴射圧を制御。ドージングモジュールがAdBlueを微粒化し噴射量を最適化。AdBlueがマイナス11度以下で凍結するため、エンジン停止時にドージングモジュール内が空となり、始動前に予熱。

・EUエコイノベーション認定ジェネレーター

HED(high efficiency diode)ジェネレーターとSAR(synchronous active rectification)ジェネレーター。前者はHEDの使用やコンポーネントの最適化で高効率化、CO2排出量を最大1.3g/km低減、低速時の発電量が5~7Ah増加。後者はMOSFETを使い整流を最適化しエネルギー効率を78%改善、CO2排出量を最大2g/km低減、発電約10Ah以上増量。2015年1月にEUのエコイノベーション技術に認定。

・IMGとSMG両タイプの電動車モーター

Daimlerとの折半出資合弁で電動車向けのモーターを開発・製造。ドライブトレイン統合型のIMG(integrated motor generator)、アクスルドライブタイプのSMG(separate motor generator)を取り扱う。IMGは出力20~80kW(IMG290)、SMGは~18kW(SMG138)、~80kW(SMG180)、~150kW(SMG230)の3タイプ。
M-Benz S500eやC350eではIMG290を採用。Smart For Two EDではSMG180を搭載。SMGは48Vマイルドハイブリッドシステムで採用。

・EV航続距離が10%延長したバッテリー技術

12Vのエネルギー回生システム、48Vマイルドハイブリッド、より高電圧のフルHEV、PHEV、EV向けのバッテリーシステムを手がける。

・あらゆる運転状況において15%の燃費改善を実現する48Vブースト回生システム

フルHEVの数分の1のコスト。HEVやEVで使われる電気モーターの代わりに、出力を4倍強化したベルト式ジェネレーターを使用、内燃機関を最大10kW分支援。小型で低電圧のバッテリーとジェネレーターをパワーエレクトロニクスがつなぎ、DCDCコンバーターにより48V電力を12Vに転換。2016年後半に初代システム生産開始予定。
48Vエネルギー回生システムのベルト駆動スタータージェネレーター(BRM、BRSモーター)は快適なエンジン始動を実現し、ジェネレーターとして制動エネルギーを電気に転換。ブーストや電装システム用電源として使用可能。

・電子式エンジン制御システム

電子制御式燃料噴射システムにより、機械式のキャブレターと比べて、燃費が最大で16%向上。
エンジン制御システムの中核となり点火から燃料噴射量まで、パワートレインに関するあらゆるデータを分析。

・eアクスルドライブシステム

NAIAS2017で電動アクスルドライブシステム「eAxle」を発表。「eAxle」は拡張可能な、ボッシュのパワートレイン部品を一つのシステムに統合したモジュラープラットフォームで、自動車メーカーが電動化を進めるにあたり、個々の部品を使用する場合に比べ、5-10%のコスト削減を図ることができる。

○インフォテイメントシステム、コネクティビティ分野の先進技術開発

・EUは2018年から新車全量を対象にeCall搭載を義務化

2012年7月に発表。ボッシュは2012年夏にeCallサービスの提供を開始。2013年にM-Benz車向けサービスを開始した。事故車両に関する情報(場所、時間、行き先など)がボッシュのサービスセンターに送られ、ボイスコネクションによる当事者が救急などに直接連絡を取れない場合は、ボッシュのマルチ言語チームが当事者や当局者とやり取りし迅速に対応。2012年にドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国、ベルギー、オランダ、オーストリア、スイスでサービスを開始し、2013年以降サービス対象国を拡大。事故を検知するセンサーシステム、位置情報を把握し伝達する技術、ボイスチャンネルなどeCallに必要な機能を網羅したシステムを手がける。

・Drivelog Connect

2015年9月に発表。運転スタイルをリアルタイムで解析し、その結果をフィードバックするとともに燃費向上のヒントを提供。エラーコードの分かりやすい説明、故障したときのレッカーサービスや修理工場の依頼先情報も提供する。旧型の車両にも対応できるネットワーク化ソリューションで、スマートフォンのアプリケーションとデータを読み取るためのコネクターのみで簡単に使用できる。

・逆走警報

2015年9月に発表。逆走車両の発見後10秒前後で警報を出すクラウドベースの新ソリューション。ソフトウェアモジュールとして実装できるため、既存のインフォテイメントシステムやアプリに簡単に組み込めるだけでなく、コストも低減することが可能。

・コネクテッドホライズン

2015年9月に発表。道路の勾配やコーナーの角度に関する情報を提供するエレクトロニックホライズンの機能を補完。クラウドベースのシステムで、交通渋滞や事故、道路工事現場などに関する最新データをダイナミックに提供。進路前方の状況を把握することで、より安全な運転を支援する。

・ハプティックタイプのタッチスクリーンが2016 CES Awardを受賞

2015年11月に発表。ハプティックフィードバックタイプのタッチスクリーンが2016 CES Innovation Awardを車載オーディオ/ビデオ部門で受賞。タッチスクリーン上に表示されるキーは、指で触ると実際のボタンのように触覚的に感じることができるため、ナビ、ラジオ、スマートフォンなどのアプリケーション操作を、スクリーンを直視しないで視線を道路から余りそらすことなく行うことが可能。

・ダッシュボードとセンターコンソール一体型のデジタルディスプレイ搭載デモ

2016年1月に発表。2016 CESでダッシュボードとセンターコンソールが一体化された先進のデジタルディスプレイをデモ車両で搭載し公開。巨大ディスプレイには車両の周囲の状況に応じた情報を表示。例えば、接近してくる歩行者の存在を、照明の効果によってドライバーに警告。予定が変更された場合、次の予定の目的地までのルートを自動で表示することもできる。スマートホームと連動し、住宅の空調システムやセキュリティーシステムなどを車から操作することも可能。

・カーナビゲーション用ソフトウェア

2016年2月、カーナビゲーションシステムに内蔵した衛星写真を使い、地形の高低の差を写真のようにリアルに表示するカーナビゲーション用ソフトウェアを開発したと発表。同ソフトを使うと高層ビルが立ち並ぶ環境でもドライバーは自車位置を簡単に把握できるようになる。

・空き情報がデジタルマップに反映されるコミュニティベースパーキング

2016年4月に発表。空いている駐車スペースの情報を複数の車両から蓄積しデジタルマップに表示するシステム。駐車支援システム向け超音波センサーが路肩の駐車可能空きスペースを検知し、自動車メーカーとボッシュのクラウドシステムを利用。2018年の実用化を予定。

○環境分野の先進技術開発

・使用済みEVバッテリーをエネルギー貯蔵システムとしてリサイクル利用

2015年1月に発表。ライフサイクルを終えるEVのバッテリーモジュールを再生し、エネルギー貯蔵システムで活用するプロジェクトをBMW、Vattenfallと共同で行っている。BMWのActive E、i3の使用済みバッテリーをVattenfallがエネルギー貯蔵システムに搭載し電力供給に10年間利用する。ボッシュがバッテリーの統合、マネージメントを担当。

・ヒートポンプを使ったEVサーマルマネージメントシステム

2015年9月に発表。ヒートポンプを用いたEV用のサーマルマネージメントシステムを開発。エネルギー効率を改善し、冬場で暖房用の電力を6割節電し、航続距離を最大25%伸ばすことが可能。ドイツ政府支援のGaTEプロジェクトでMAHLE Behrなどと共同で基礎技術を開発。新システムはヒートポンプとクーラントポンプ/バルブを組み合わせて熱、冷却剤による冷気を単独で供給。必要な熱、冷気の供給量を計測する能力が高まり、モーターやパワーエレクトロニクスの排熱も使用。2015 IAAで公開。

○コネクティビティ技術によるパワートレイン最適制御

・予測機能を持つパワートレイン

eHorizonが数キロメートル先に待ち受けている繁華街または速度制限区間を前もって把握。EV走行で当該エリアを通過できるよう、事前に走行用バッテリーの充電率を上げる。進行方向の道路状況に応じて、燃費低減ドライブモードの選択も促す。

・アクティブアクセルペダル

最も燃費の良いペダル位置を、穏やかな触覚信号でドライバーに知らせ、燃費向上を促す技術。最大7%の燃費低減に貢献。ACCなどのアシスタンスシステムを装備した車両では、ペダルをアラーム手段として使用可能。ナビゲーションシステムや道路標識識別用カメラと組み合わせた場合、危険なコーナーに車両が高速で接近しつつあるのを察知した際に、ドライバーに触覚信号で警告。

グローバル展開

ボッシュは世界中で存在感を強めるべく、アジアや東欧、南アメリカなどの成長市場での拡大を進めています。東南アジアにおいてはすでにタイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどに製造拠点を設置しており、ロシアやメキシコ、中国、インドにおいても工場の新設や地域に対応した製品の開発などを行っています。
2015年の設備投資額はおよそ5,437億7,200万円で、ドイツ国内では1,807億6,600万円、ドイツ国外では3,569億7,600万円を投資しました。

○新興国をはじめとした海外における取り組み

■アメリカでの取り組み
  • 2017年売上高は前年比2%減の1兆7,233億200万円で、2017年に592億2,000万円をアメリカ事業に投じた。
  • アメリカでは2,000人超のエンジニアがR&Dに従事。CA州Palo Altoでは100人の従業員がコネクティビティ、自動運転やロボットの先行研究に従事。Stanford大学など有数の教育機関との共同研究も進めている。
  • 製造のネットワーク化を推進しており、SC州Anderson工場(O2センサー)で従業員がスマートウォッチを使用して生産ラインを監視する体制を導入。ドイツIndustry4.0プラットフォームとアメリカIndustrial Internet Consortiumのメンバーとして両者のパートナーシップ強化に貢献。
■メキシコでの取り組み
  • Tolucaでの操業に2012年〜2017年に計336億円を投資する計画を2013年8月に発表。
    2,500人の雇用創出を予定。工場拡張に62億9,200万円以上を投じる計画。電動モーター、GEインジェクターの生産を増強する。生産能力拡大で北米市場向けに加え南米向けの供給分を確保。
  • メキシコChihuahua州Ciudad Juarezに面積2万㎡のエレクトロニクス、電動ドライブ製品工場を増設。2016年2月開所。投資額193億6,000万円。超音波センサー、エアバッグモジュール、パワーウィンドウモジュールなどを生産。北米市場の需要増に対応。
■日本での取り組み
  • 第三者連結売上高は2014年に前年比9%増の2,750億円、非連結子会社及び内部売上を含むトータルで7%増の3,430億円。四輪車及び二輪車向けのABS、ESC、CVT用ベルト、農建機用コモンレールシステムなどの売上が好調。2015年3月にTwo Weeler and Powersports部門の本部を横浜市に置く。
■中国での取り組み
  • 2017年売上高は1兆8,726億円1,200万円。2012年よりも倍増し、過去10年間で年率22%の成長を達成。
  • IoT、コネクティビティへの取り組みを推進。IoT関連ではセンサー、ソフトウェア、サービスの3分野で積極事業展開。5,500人のエンジニアがR&Dに従事するうち3割がソフトウェアエンジニア。2016年2,500人の採用を計画し、うち500人がIoT/ソフトウェア要員。蘇州工場(シャシシステム制御、エレクトロニクス)ではIndustry4.0ソリューションを導入し生産性向上、在庫適正化を実現。
  • 2017年6月、中国のスマートシティプロジェクトに参画すると発表。ボッシュは天津市と戦略的協力の枠組みについて合意に至った。「スマートな天津」のイニシアチブの実践の可能性を探求することが狙い。これまでシンガポール、サンフランシスコ、シュトゥットガルト、ベルリン、ハンブルクなどで培ってきたスマートシティプロジェクトのノウハウを伝授する。
■インドでの取り組み
  • 2015年8月、国内14拠点目となるBidadi工場が開業。投資額62億9,000万円。用地面積3.8万㎡。ディーゼルシステム関連工場。2018年までの計2期の計画でAdugodi工場の生産を移管し、インドにおけるDEシステムの中心工場となる予定。2016年までの第1期で現行世代のコモンレールインジェクションポンプを生産。2017年以降の第2期で次世代システムの生産を開始する計画。フル稼働時で2,800人の雇用を予定。DEインジェクターのブラジルCuritiba工場からの生産移管も検討されている。
  • 2017年5月、Bossch Indiaは2017-2018年度にインドで93億5,000万円を投資すると発表。ボッシュはNashik、Bidadi工場および技術センターへの設備投資を行う。また、研究開発にも投資する予定。今後2~3年間は同額の投資を行う計画。

部門構成・部門ごとの方針

○モビリティ・ソリューションズ

■Gasoline Systems
  • ガソリン、CNGやエタノールを燃料とする内燃機関向けの革新技術、電動車や二輪車のコンポーネントの開発、製造。
  • エンジンマネージメントシステム、燃料供給システム、イグニションシステム、コネクター、電動ドライブユニット、パワーエレクトロニクス、バッテリーシステム、トランスミッション技術。
  • システムサプライヤーとして内燃機関と電動ドライブトレインを併用したシステムの制御への取り組みを強化。
■Diesel Systems
  • 乗用車、商用車、大型発電機向けの高効率なディーゼルインジェクションシステム。
  • コモンレールシステム:高圧インジェクター、高圧ポンプ、コモンレール
  • エアマネージメントシステム:マスエアフローセンサー、DE制御ユニット、排ガスマネージメント(Denoxtronic)、DEハイブリッドシステム部品。
  • ターボチャージ(MAHLEとの折半出資合弁事業)において、2017年9月、Bosch Mahle Turbo Systems(BMTS)を売却すると発表。
■Chassis Systems Control
  • 安全・快適性を高める部品、システムの開発、製造。
  • ブレーキアクチュエーター:マスターシリンダー、ブレーキブースター。
  • ABS、TCS、ESP(ESC)
  • 各種センサー:スピードセンサー、ステアリングアングルセンサー、ヨーレートセンサー、エアバッグ制御ユニット、クラッシュセンサー。
  • ADAS、自動運転要素技術:レーダーセンサー、超音波センサー、ステレオビデオカメラ。
  • ACC、緊急ブレーキ支援、車線内走行維持支援システム。
■Electrical Drives
  • 車体制御エレクトロニクス各種部品。
  • 高効率アクチュエーター、各種システム、部品。
  • 各種モーター:電動パワーステアリング、ABS/ESPポンプ、eバイク/eスクーター。
■Starter Motors and Generators
  • 乗/商用車向けスターターモーター、ジェネレーター。
  • Start Stopシステムスターター。
  • BRSブースト回生システム。
  • 2017年5月、中国鄭州の鄭州煤鉱機械集団(ZMJ)と香港の崇徳資本投資(CRCI)に売却する取引が完了したと発表。
■Car Multimedia
  • インフォテイメント、ナビゲーション、テレマティクスシステム。
  • ディスプレイ技術。
  • コネクティビティ機能搭載のインフォテイメントシステム。
  • 商用車向け、二輪車向けのインフォテイメントシステムも提供。
■Automotive Electronics
  • 半導体、センサー、MEMS。
  • 各種制御ユニット:ボディエレクトロニクス、ブレーキシステム、エンジンマネージメント
  • 家電等の非自動車向け各種センサー。
  • IoT対応センサー、ソフトウェア。
  • eバイクシステムユニット。
■Automotive Steering
  • 乗/商用車向けステアリング技術。
  • ステアリングシステム、ステアリングコラム、ステアリングポンプ、パルブ、ユニバーサルジョイント、ステアリングポンプ。
  • EV、ADAS、自動運転に欠かせない電動パワーステアリング技術に注力。
  • 2015年1月完全子会社化。
■その他
  • Two-Wheeler and Powersports:二輪車向けABS、MCS(ECS)、パワートレイン技術、ディスプレイ、安全運転支援。
  • Commercial Vehicles and Offroad Applications。
  • ETASグループ:組み込みソフトウェア、データセキュリティ。
  • Bosch Engineering GmbH:エンジニアリングサービス。

○産業機器テクノロジー

■Drive and Control Technology
  • ファクトリーオートメーション、工場建設、エンジニアリング、建機・商用車向けドライブ/コントロール技術、アクチュエーター。
  • 子会社Bosch Rexrothが産業用油圧機器などを手がける。
■Packaging Technology
  • 薬品、食品、製菓、飲料製品のパッケージング。検査技術。包装資材。

○消費財

■Power Tools
  • 工具類を手がける。ハンマードリル、スクリュードライバー、ジグゾー、ガーデニング道具、他。
■BSH Hausgerate GmbH
  • 家電品事業を手がける。洗濯機、冷蔵庫、ストーブ、オーブン、掃除機、コーヒーメーカー、湯沸かし器、他。
  • 2015年1月完全子会社化。

○エネルギー・建築関連テクノロジー

■Security Systems
  • 監視カメラ、警報装置、火災報知器、他。
■Thermotechnology
  • ヒーティングシステム。

ボッシュの報道ニュース一覧

会社概要

社名 ボッシュ株式会社
設立年 1939年7月17日
本社所在地 〒150-8360東京都渋谷区渋谷3丁目6番7号
代表取締役 クラウス・メーダー
資本金 17,000百万円

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