中国長安

中国長安のハイライト

長安汽車集団股フン有限公司(Changan Automobile Group、中国長安)は、中国に拠点を置く、軽・小型車メーカーです。アメリカの自動車メーカー、フォード(Ford)、フランスのPSA・プジョー・シトロエン(PSA)、マツダ、スズキなど外資企業との合弁を積極的に進め、2020年までにグループ全体での生産・販売台数目標600万台の目標を掲げています。

中国長安の前身となる企業の設立は1862年。1950年代から自動車の製造を開始しました。

1984年にスズキと提携を開始し、1993年には合弁会社、長安スズキ汽車を設立しました。以後、2001年にはフォードとの合弁で長安フォード汽車を、2004年に中国国内の江鈴汽車(こうれいきしゃ)との合弁で陸風汽車(LandWind)を設立するなど、積極的に提携関係の強化を進めています。

2005年以降は軍事兵器を製造する中国南方工業集団公司(China South Industries Group Corporation、CSGC)の傘下となりました。

2006年にはフォードとの提携関係にマツダも加わり、合弁企業、長安フォードマツダ汽車を設立しますが、2012年、フォードとマツダが資本提携を解消。同年、長安とマツダによる合弁、長安マツダ汽車を設立しました。また、2011年に立ち上げたPSAとの合弁会社、長安PSA汽車では生産拠点の整備や販売網の構築を進め、2020年までに生産・販売ともに100万台を達成する計画を発表。

その一方で、2011年以降は、政府による販売促進策の打ち切りや中国メーカー独自の自主ブランド全体の低迷などが影響して、販売台数はマイナスへと転落。グループの販売も伸び悩む中、長安汽車集団は自主ブランドによる市場シェア拡大を目指して、新モデルの投入を推進しています。

○合弁企業
・長安マツダ(マツダとの合弁)
・長安フォード(フォードとの合弁)
・長安スズキ(スズキとの合弁)
・江鈴控股有限公司(江鈴汽車との合弁)
・長安プジョーシトロエン(PSAとの合弁)

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 3,281,855百万円

2013年度

  • 4,338,046百万円

2014年度

  • 4,950,133百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 91,511百万円

2012年度

  • 183,427百万円

2013年度

  • 368,294百万円

2014年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

中国長安のグループ全体での乗用車生産台数は、2013年、176.1万台(前年比20%増)となりました。このうち、長安汽車の中核を担う長安フォードが68.4万台(同比60.5%増)と、売り上げを牽引しました。長安マツダは、同1.1%増と横ばい、長安スズキは14.2万台(同比16.9%減)と落ち込みました。

自主ブランド事業では、長安、江鈴、哈飛の3ブランド合わせた2013年の生産台数は86.5万台(前年比7.6%増)となりました。哈飛ブランド車を生産する哈飛汽車の生産台数は9.3万台(同比44.6%増)に拡大しているものの、哈飛ブランド車の生産台数は1.6万台(同比59.6%減)にまで落ち込んでおり、今後は長安ブランドへの一本化が進められると見られています。

事業戦略

事業方針

中国長安は、2020年までにグループ全体の生産・販売台数を600万台に拡大すると発表しており、そのうち60%は自主ブランドの売上によって達成する計画です。計画実現のため、製品力向上を目指し、自主ブランドの事業再編を進めるとともに、合弁事業の拡大を推進しています。具体的な取り組みは以下のとおりです。


○自主ブランド(長安・江鈴・哈飛[ハフェイ])

  • 2013年、長安汽車の子会社、昌河汽車(しょうかきしゃ)を北京汽車に売却。昌河汽車の生産会社として運営されていた合肥長安汽車(ごうひちょうあんきしゃ)を長安汽車傘下に組み込み、長安ブランド乗用車の事業拡大を図る
  • 自主ブランド車の開発強化に向け研究開発センターなど8カ所の事業所を新設する計画

○長安スズキ

  • 2014年、中国を中心としたアジア向けに開発した新型モデル「啓悦」(Alivio)を発売
  • 2014年、長安ブランド乗用車の「奔奔」(Benni)を長安スズキの工場でOEM生産開始
  • 将来的に「奔奔」以外の長安ブランドの小型車も生産する見通し

○長安マツダ

  • 2014年、11万~14万元のモデルに自社開発のi-Stopシステム(アイドリングストップシステム)を標準搭載
  • 2015年内に販売店を現在の5%増にあたる480店に増やす計画
  • 2014年、中国に初の研究開発センターを開設。完成車の性能テストやエンジンの基準合致テストなどを行う
  • 2014年、中国の長安マツダ研究開発された新型「Mazda3」を発売
  • 2015年、マイナーチェンジしたクロスオーバーSUV「CX-5」を中国で発売

○長安PSA

  • 毎年2モデルを投入する計画
  • 2015年に生産したシトロエンの高級車シリーズ「DS5LS」を東南アジア向けに輸出する計画

○長安フォード

  • 2012~2015年に中国市場に新型車15モデルを投入する計画
  • 生産能力を120万台に引き上げ、中国市場でのシェア6%を目指す
  • 販売店を800店舗に拡充
  • 2015年までに新型エンジンと変速機を各20種投入する計画
  • 2015年、初の現地専用モデルとなる「Escort」(エスコート)を発売

注力分野

○新エネルギー車・省エネルギー車事業

  • 交通渋滞などで車両が止まると自動的にエンジンを停止させるスタートストップシステムを独自に開発。2015年までに中国長安が生産する乗用車全製品にこのシステムを搭載すると発表。
  • 2020年までにHEV(Hybrid Electric Vehicle、エンジンと電動モーターの併用で走るハイブリッド車)を重点的に投入する計画。
  • 2014年、中国長安が独自開発したモーターとリチウムイオン電池を搭載した「逸動(Eado)EV」をモーターショーで発表。

○自主ブランド車の開発強化

  • 中国長安は製品開発を重視し、毎年売上高の5%以上を研究開発費に充当。現在、重慶市に研究開発センター、データセンター、先進製造センターなどを建設中で、2016年にも稼働を開始する。

○パワートレインの現地生産を推進

  • 長安フォードは、2014年に、自社開発の低燃費エンジン、Ecoboost(エコブースト)1.0Lエンジンの現地生産をスタート。また、アジア太平洋地域で初となる変速機工場を稼働させた。
  • 長安マツダは、独自に開発した直列4気筒ガソリン直噴エンジンSKYACTIV-G2.0L、1.5Lを現地で生産。

グローバル展開

2014年、長安汽車は、海外での販売目標を2020年までに40万台と設定。そのうち、乗用車販売目標は3万台としています。その目標に向けた国別の取り組みは以下のとおりです。


・ロシア

2013年、現地の代理店と協定を結び、長安ブランド乗用車の販売を2014年から開始。また、2016年以降に組立工場を設置する計画。

・イラン

2014年、乗用車メーカー、Saipaと提携を発表。イラン市場の開拓について提携すると同時に、年1~2モデルを投入する計画。2015年からは現地生産を開始し、2020年をめどに10万台の販売を目指す。

・パラグアイ

2012年、パラグアイの現地企業と生産ラインの建設プロジェクトで提携し、長安汽車ブランドの商用車を生産する計画を発表。現地企業は販売も請け負い、2年以内に27店舗の販売網を作る方針。

・アメリカ

2011年、アメリカに、世界9カ所目となる研究開発センターをで立ち上げ。これらのセンターは24時間体制で連携を取り合い、研究開発の体制強化を進める。

・ブラジル

2012年、哈飛汽車(HAFEI MOTOR)はブラジルで自動車貿易を手掛けるCN Auto(セーエニ・アウト)と技術移転などについて締結。部品を構成部品単位に分解して輸出し、現地の工場で組み立てを行うKD生産(ノックダウン生産)を委託するほか、販売についてもCN Autoが請け負う。当初はミニバン「新民意(Hafei Minyi)」シリーズを中心に生産する計画を立てていた。

会社概要

社名 中国長安汽車集団股份有限公司
設立年 2005年12月1日
本社所在地 北京市
代表取締役 徐留平
資本金 88,041百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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