日本プラスト
日本プラストの企業情報
日本プラストは、静岡県に拠点を置く、エアバッグなど樹脂製の内外装部品を手掛ける自動車部品メーカーです。
主力製品は、ステアリングホイール、エアバッグといった安全装備部品のほか、インストルメントパネル、走行中の車体回りの空気の流れを整えるために車体の前部や後部などに取り付けるエアスポイラーなど。
現在、ホンダ自動車向けが51.3%、日産自動車向けが43.6%と、合わせて売上高の9割以上を占めています。
日本プラストの創業は1948年。合成樹脂メーカーとして営業を開始しました。同年、日産自動車(以下、日産)向けに合成樹脂部品の供給を開始。1965年、日産が20%出資します。同年、ドイツの大手ステアリングメーカー、Petri(ペトリ)と技術導入契約を締結し、ゴムハンドルの製造を開始。1968年、本田技研工業(以下、ホンダ)と取引を開始します。
1984年、アメリカ・オハイオ州に子会社、Neaton Auto Products Manufacturing(ニートン オート プロダクツ マニュファクチャリング)を設立。1991年、インドネシア・ブカシ市に合弁会社、Nihon Plast Indonesia(ニホン プラスト インドネシア)を、1994年にはメキシコ・ケレタロ州に子会社、Nihon Plast Mexicana(ニホン プラスト メヒカーナ)を設立するなど、海外で拠点の設立を進めます。
1998年、自動車部品メーカー、カンセイ(現、カルソニックカンセイ)と業務提携。2002年、スズキと取引を開始します。2005年、ホンダからの資本出資を受け関連会社となりますが、2013年、ホンダの保有する自己株式の全てを取得。資本関係を解消したと発表しました。
年収情報
平均年収540万円 / 自動車業界内の年収順位 82/101位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 1億7880万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 40.5歳 |
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平均勤続年数 | 16年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
従業員数推移
日本プラストは2016年3月期の連結業績を発表しました。
- 売上高 1,391億8,300万円(前年比12.9%増)
- 営業利益 47億5,400万円(前年比63.1%増)
- 経常利益 35億1,700万円(前年比11.4%増)
- 当期純利益 21億1,500万円(前年比11.4%減)
地域別では、国内では減産となった一方で、メキシコの樹脂部品工場が軌道に乗ったことで北米事業の販売は好調に推移しました。その結果、連結売上高は過去最高の1,391億8,300万円となりました。
また、営業利益は、日本は減収の影響や諸経費の増加に伴い減益となりました。一方、グローバル全地域で黒字となり、連結では、47億5,400万円と、こちらも過去最高の収益を達成しました。
経常利益は、前期で計上した為替差損がなくなったことで大幅増。合わせて、純利益も前期に特別損失を計上した反動で大幅増加となりました。
上記を踏まえた次期、2017年3月期の業績予想は以下のとおりです。
- 売上高 1,231億円(前年比11.6%減)
- 営業利益 44億円(前年比7.4%減)
- 経常利益 39億円(前年比10.9%増)
- 当期純利益 25億円(前年比18.2%増)
地域別の売上高は、日本では増産によって増収となる見込みです。海外では、北米・アジアでの製品構成と、為替の影響で減収となる見込みです。
営業利益は、日本では増収による増益、また、アジア地域では合理化を進めたことによる増益が見込まれます。北米・中国では、為替の影響によって減益となる見込みです。
事業戦略
事業方針
日本プラストは2014年、中長期的な経営戦略を発表しました。
- 各拠点の品質保証体制の強化
- 企画・設計段階における原価低減と、自動化・内製化による製品競争力の強化
コスト低減については、海外工場のコスト競争力向上につなげるためにも国内生産ラインの無人化を推進する。 - 海外拠点の強化と新規事業・新製品の創出
生産体制の強化については、取引メーカーからのコストダウンの要請に素早く対応するため、日本の開発・技術・品質担当者が海外工場に出向き、合理化事業を進める計画。
新規事業については、帯広畜産大学と共同開発したウレタン廃棄物をリサイクルしやすくする技術を利用し、新素材として各完成車メーカーに提案する。
また、2016年からは、スウェーデンのメーカー、HOVDING(ホーブディング)と提携し、自転車用エアバッグの製造と次世代モデルの共同開発を行うと発表。
注力分野
2014年、日本プラストは今後の経営課題として原価低減を挙げ、現在は以下の取り組みを行っています。
- 2014年中にグローバルコストリダクションチームを発足。2014年度から3年間をかけ、コストダウンの改革を進める計画。
- それぞれの部品について、シミュレーション技術や3Dプリンターなどの技術を利用し、コストダウンを目指す。合わせて、調達コストや物流費の低減にも取り組む。
技術動向
○技術開発
・ウレタンのリサイクル技術を開発し、完成車メーカーに提案
日本プラストは帯広畜産大学と共同で、微生物を使ってポリウレタンの端材をリサイクルしやすくする技術を開発したと発表。同技術でリサイクルした素材を「エヌポーラス」と名付け、2015年度中に、ハンドルなどの材料として利用することを完成車メーカーに提案する考え。
従来、国内工場でのハンドル成形時に発生していたウレタンの端材は年間約30トン。同リサイクル技術を採用することで、材料費の削減にもつなげる。
○製品開発
・「エヌポーラス」を活用した自動車用吸音材を開発
2016年、ハンドルの製造過程で発生したウレタンの端材を独自の技術でリサイクルした素材「エヌポーラス」を活用した吸音材を開発したと発表。
吸音材は自動車のドアや床などに貼り付けて利用し、車内の振動を和らげたり、音が車外に漏れるのを抑える。「エヌポーラス」は、ウレタンよりも低音域の吸音性能に優れ、音質に影響が出にくいとしている。
2016年度から販売を開始し、2020年度までに年間3,000万円以上の売り上げを目指す。
今後は、吸音、吸湿性能を活かした屋上緑化材や防音材の開発も視野に入れる。
○新規事業
・自転車用エアバッグの製造・開発をスタート
2015年、自転車用エアバッグの製造・開発事業に参入すると発表。
スウェーデンの自動車用エアバッグを販売するメーカー、ホーブディングの技術供与を受けて製造し、同社を通じて2016年からヨーロッパおよび日本でも販売する計画。
この自転車用エアバッグは、マフラーのように首に巻きつけて使用する。転倒した際など衝撃が加わるとバッグが膨らみ頭部を保護する仕組みで、通常の自転車用ヘルメットに対して3倍以上の衝撃吸収能力を持つとしている。
グローバル展開
日本プラストは現在、グローバルで生産拠点の強化と、開発拠点の拡充に重点を置いた取り組みを行っています。
○メキシコ
- 2013年、メキシコでハンドルの生産工場が稼働したと発表。メキシコで生産を拡大するホンダや日産の現地工場に納入するほか、アメリカの自社生産拠点にも供給する。
- 2016年を目処に、メキシコ・ケレタロ州にある樹脂製品の生産工場の規模を2割増床すると発表。
○アメリカ
- 2012年、アメリカ・ジョージア州にある生産子会社、Neaton Rome(ニートン ローム)の工場で樹脂部品の生産能力を増強すると発表。
○中国
- 2013年、中国・広東省でエアバッグ工場が稼働。
- 2015年、エアバッグなどを生産する中国・広東工場に、樹脂製品の耐性を検査できる装置を設置。2016年中に樹脂の加工機械などを導入し、生産から検査までを行う一貫体制を整えるとしている。
会社概要
拠点一覧
日本プラストの拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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関係会社一覧
日本プラストの関係会社一覧
- ニートン・オート・プロダクツ
- ニホンプラストメヒカーナ
- ニホンプラストインドネシア
- ニートン・ローム
- 中山富拉司特工業有限公司
- ニホンプラストタイランド
- ニホンマグネシオ
- 武漢富拉司特汽車零部件有限公司
- ニートン・オート・メヒカーナ
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