旭硝子

旭硝子の企業情報

旭硝子(通称、AGC旭硝子)は、自動車用ガラス市場において、合わせガラスや強化ガラスなどで世界トップレベルの市場シェアを誇るガラスメーカーです。
中でも新車用ガラスの市場シェアは約3割(2014年現在)を占めています。2015年、2017年度を最終年度とする経営方針「AGC Plus」を策定し、売上高1兆6000億円の実現に向けた取り組みを行っています。

旭硝子は1907年、三菱財閥の2代目総帥、岩崎彌之助の次男・俊彌によって設立されます。1909年、ベルギー式手吹法によって日本で初めて板ガラスの生産に成功。1914年にはイギリス向けに板ガラスを輸出。1925年、初の海外拠点となる昌光硝子(しょうこうがらす)を中国・大連に設立します。

1917年、ガラスなどの原料であるソーダ灰の製造を開始。1928年には、溶けたガラスを上部に引き上げて製造するフルコール式による板ガラスの製造を開始します。

1956年、インドに子会社、インド旭硝子を設立。1963年にはタイ旭硝子を、翌年、タスコケミカルをそれぞれタイに設立します。同年、自動車用ガラスの製造を開始。1966年、珠洲(すず)とガラスの比重差を利用し、溶かした錫の上に溶かしたガラスを浮かべて製造するフロート法による板ガラスの製造を開始します。

1974年にはタイ安全硝子社(現、AGCオートモーティブ・タイランド社)を設立し、アジアでの自動車用ガラスの生産を開始します。1981年には、ベルギーのグラバーベル社(Glaverbel S.A.)を買収し、AGCガラス・ヨーロッパ社を設立。これによってヨーロッパに進出します。
また、1985年にアメリカでAPテクノグラス社(現、AGCフラットガラス・ノースアメリカ社の自動車ガラス部門)を設立し、アメリカでの自動車用ガラスの生産を開始するなど、グローバルでの自動車用ガラス事業の展開を急速に進めます。

1991年、ベルギーの自動車用ガラスメーカー、スプリンテックス(Splintex S.A.)へ資本参加。翌1992年にアメリカの板ガラスメーカー、AFGインダストリーズ(AFG Industries, Inc)を買収します。

2011年、ブラジルに現地子会社AGCガラス・ブラジル社を、2013年には東南アジア地域統括拠点とするAGCアジア・パシフィック社を設立するなど、現在は新興国での事業拡大の強化を進めています。

○事業内容
・自動車ガラス事業
自動車開口部に使用する合わせガラスや強化ガラスなどの製造・販売を行う。

・板ガラス事業
開口部用ガラス、装飾ガラス、特殊機能ガラスなど主に建築用板ガラス製品の製造・販売を行う。

・ディスプレイ事業
液晶テレビ、パソコン、携帯電話などの液晶ディスプレイ(LCD)部分に用いられる特殊ガラス、液晶ディスプレイ(TFT)用ガラス基板の製造・販売を行う。

・電子部材事業
半導体プロセス部材、半導体・回路、光学レンズなど、情報通信産業を支える部材の製造・販売を行う。

・化学品事業
化学薬品や石鹸、パルプなど工業用に使用される苛性ソーダなどのクロールアルカリ事業をはじめ、ポリウレタンフォームなどの原料となるポリオールを製造するウレタン事業などを行う。

・先進機能ガラス事業
スマートフォン・タブレットPCなどの電子機器用カバーガラスや、太陽電池用ガラス基板の製造・販売を行う。

年収情報

平均年収807万円

年収推移

  • 815.9万円

2013年度

  • 802.4万円

2014年度

  • 807.7万円

2015年度

自動車業界の平均年収 606万円
推定生涯賃金 2億6256万円

年齢別年収シミュレーション

  • 507万円

25歳

  • 605万円

30歳

  • 703万円

35歳

  • 793万円

40歳

  • 817万円

45歳

  • 801万円

50歳

平均年齢 41.9歳
平均勤続年数 17.9年

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 1,320,006百万円

2013年度

  • 1,348,308百万円

2014年度

  • 1,326,293百万円

2015年度

単独
  • 540,108百万円

2013年度

  • 534,408百万円

2014年度

  • 495,835百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 44,381百万円

2013年度

  • 41,163百万円

2014年度

  • 84,522百万円

2015年度

単独
  • 43,394百万円

2013年度

  • 77,943百万円

2014年度

  • 43,250百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結
単独

旭硝子の2015年度(2015年1月~12月)の連結決算は以下のとおりです。


  • 売上高 1兆3,263億円(前年比1.6%減)
  • 営業利益 712億円 (前年比15%増)
  • 当期純利益  429億円 (前年比169.6%増)

このうち、ガラス事業における決算は以下のとおりです。

  • 売上高 6,929億円(前年比66%増)
  • 営業利益 130億円(前年比133%増)

ガラス事業全体のうち、自動車用ガラスの売り上げは911億円となりました。
地域別では、日本・アジアの一部の国や東ヨーロッパなどの地域で自動車生産台数は減少したものの、西ヨーロッパの市場の回復や北米の堅調な需要に加え、円安の効果もあり、好調に推移しました。
また、2016年の通期業績見通しとして、売上高 1兆4,000億円(前年比 737億円の増収) 営業利益 750億円(前年比38億円の増益)、当期純利益 250億円(前年比179億円の減益)と予測しています。

事業戦略

事業方針

旭硝子は2015年、2017年度に向けた新たな経営方針「AGC Plus」を策定しました。


○数値目標

  • 売上高 1兆6,000億円(前年比18.7%増)
  • 営業利益 1,000億円 以上(前年比61%増)

この目標に向け、自動車の進化を支える高付加価値製品の開発推進や、特に新興国での事業拡大の強化を図るとしています。

○高付加価値製品の開発

  • 2012年、紫外線(UV)と赤外線を大幅にカットし、空調効率を高めることで環境負荷の低減にも貢献する自動車ドア用強化ガラス、「UVベールPremium Cool on」(プレミアム・クール・オン)を発売。
  • 調光機能に加え、太陽光を制御する特殊なコーティングを施すことで、紫外線(UV)や赤外線をカットする車両向け調光ガラス、「WONDERLITE(ワンダーライト)」を発売。

○新興国での事業拡大

  • 2014年、メキシコ・サン・ルイス・ポトシ州に現地子会社、AGCオートモーティブ・メキシコを設立。フロントガラス用などに2枚重ねのガラス製品を生産する計画。
  • 2014年、インドネシア・西ジャワ州にある連結子会社のアサヒマス板硝子社に最新鋭の生産窯を新設すると発表。従来より40%生産能力を増強した新窯は2016年後半から稼働。
  • 2016年、ブラジル・サンパウロ州にある子会社、AGCガラス・ブラジル社の新工場設立を発表。これによって、フロートガラスの生産能力を2.4倍に増強する。

また、同年、2025年に向けた長期経営戦略を定めました。

  • ガラス、化学、ディスプレイ、セラミックスといった長期的に安定した収益基盤となるコア事業が確固たる収益基盤となる
  • モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスを領域とする高い成長が期待できる戦略事業が成長エンジンとなり、いっそうの収益拡大を牽引する

これらの目標を実現する数値目標として、戦略事業の利益比率が2015年度比2倍以上、収益全体の40%を上回ることを目指すとしています。

コア事業については、すでに展開しているタイやインドネシアなどでのガラス事業、化学品事業の基盤を東南アジアから中東までをつなぎ、アジア地域でのさらなる成長を目指す計画です。
また、戦略事業については、自動運転をはじめとする交通インフラの進化、IoT(Internet of Things)の進展、医療・農業のさらなる高度化などに対応する、高付加価値ビジネスの拡大を目指すとしています。

注力分野

旭硝子は、環境対策が進む欧米での環境対応自動車用冷媒の需要拡大を目指しています。


・アメリカのハネウェル社に自動車用カーエアコンの新冷媒を供給

2014年、アメリカの複合企業、ハネウェル社(Honeywell)向けに、自動車用カーエアコンの新冷媒として注目されるHFO-1234yf(ハイドロフルオロオレフィン)の供給を開始。ハネウェル社がアメリカ、ヨーロッパ、アジアで自動車を製造する完成車メーカーへ販売をする。
HFO-1234yf は地球温暖化の緩和に寄与する素材として、現在主にヨーロッパでは乗用車と小型商用車の新車に採用されている。
アメリカではHFO-1234yfを採用することで、温室効果ガス排出削減のクレジット取得が認められている。

技術動向

○製品開発

・紫外線を約99%カットする自動車のリアドアガラス・リアガラス用の販売開始

皮膚がんを引き起こす一因と言われる紫外線(UV)。2015年、旭硝子はこのUVを約 99%カットするドアガラス・リアガラス「UVベール Premium Privashield(プライバシールド)」の販売を開始。
同製品は、皮膚がんの予防や早期発見、治療に積極的に取り組んできた唯一の国際機関である米国皮膚がん財団からの認証を取得。これによって、2010年から販売している、同じくUVを約99%カットするフロントドアガラス・フロントガラスと合わせることで、世界で初めて自動車の全方位で米国皮膚がん財団からの認証を受けたガラスを供給できるとしている。

・低融点の接着フッ素樹脂を新発売

2015年、さまざまな素材を接着して重ねられる低融点の接着フッ素樹脂を発売。
本来は粘着性のないフッ素樹脂に特殊加工をすることで、接着性能を付与し低融点化を図った。これによって、従来は主に自動車燃料用チューブなどに使用されてきた接着フッ素樹脂の用途を拡大できるとしている。

グローバル展開

旭硝子は、国内外22拠点で自動車用ガラスを生産しています。現在は経営方針「AGC Plus」で掲げた数値目標の実現に向け、主に新興国での事業拡大を推進しています。


○メキシコ

  • 2014年、メキシコ・サン・ルイス・ポトシ州に現地子会社、AGCオートモーティブ・メキシコを設立。
    2016年から稼働し、フロントガラス用などに2枚重ねのガラス製品を生産。当初は年75万台分、需要を鑑みて年150万台分まで増産する計画。
  • 2016年、ブラジルサンパウロ州にある子会社、AGCガラス・ブラジル社に新工場を設立すると発表。
    完成は2018年。新工場の稼働によって、フロートガラスの生産能力を2.4倍に増強する計画。

○インドネシア

  • 2014年、インドネシア・西ジャワ州にある連結子会社のアサヒマス板硝子社に最新鋭の生産窯の新設を発表。
    稼働は2016年第3四半期。従来より40%生産能力を増強した新窯の設置によって、建築用、および自動車用ガラスの素材となるフロートガラスの生産体制を強化する。

○アメリカ

  • 2014年、アメリカのハネウェル社と、自動車用カーエアコンの新冷媒、HFO-1234yf(ハイドロフルオロオレフィン)についての契約を締結したと発表。旭硝子が2015年からHFO-1234yf を日本で製造し、ハネウェル社がアメリカ、ヨーロッパ、アジアで自動車を製造する完成車メーカーへ販売をする計画。

○ベトナム

  • 2015年、ベトナムの塩化ビニル樹脂(PVC)事業を行う子会社、フーミー・プラスチック・アンド・ケミカルズ社(Phu My Plastics & Chemicals Co., Ltd.、PMPC)の生産能力の増強を発表。従来の年間10万トンから約15万トンに拡大する。
    ベトナムは、タイとインドネシアに次ぐ東南アジア第3位の塩化ビニル樹脂(PVC)市場であり、今後も成長の見込まれる同市場での事業基盤をさらに強化する計画。

○ポーランド

  • 2015年、ベルギーの子会社AGCオートモーティブ・ヨーロッパ社を通じて、ポーランドの自動車用補修ガラス事業を行うメーカー、ノードガラス社(NordGlass)を買収したと発表。
    現在、同社は東欧とロシアを中心に自動車用補修ガラス事業を展開している。今回の買収によって、ノールガラス社が事業を展開するポーランドを中心に中欧、北欧での市場シェアを獲得する計画。

会社概要

社名 旭硝子株式会社
設立年 1950年6月1日
本社所在地 〒100-8405 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号
市場名 東証一部
代表取締役 島村 琢哉
社債格付け AA-
資本金 90,873百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

旭硝子の拠点(研究開発・テストセンター含む)

海外拠点一覧
  • AGCガラス・ヨーロッパグループ
  • AGCフラットガラス・ノースアメリカグループ
  • AGCディスプレイグラス台湾
  • アサヒマス・ケミカル

関係会社一覧

旭硝子の関係会社一覧

  • アサヒマス板硝子
  • AGCフラットガラス・ノースアメリカ
  • AGCガラス・ブラジル
  • AGCフラットガラス・クリンAGCガラス・ヨーロッパ
  • AGCフラットガラス・チェコ
  • AGCディスプレイグラス台湾
  • 旭硝子顕示玻璃(深圳)有限公司
  • 旭硝子ファインテクノ韓国
  • AGCシンガポール・サービス
  • AGCアメリカ

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