アイシン高丘

アイシン高丘の企業情報

アイシン高丘は、トヨタ自動車傘下の大手自動車部品メーカーであるアイシン精機の子会社です。アルミ鋳造や鋼板、鋼管プレスなど幅広い金属部品をはじめ、「TAOC」(タオック)というブランド名でスピーカーなどの音響機器の製造・販売を行っています。

主力は、排気ガスをまとめてマフラーに送る集合管を含むモジュールなどの自動車用エンジン部品、ハイブリッド車(HEV)用エンジンの部品であるモーターシャフトローター、ブレーキ用部品のディスクローターほか。

アイシン高丘の前身は、1960年に設立された高丘工業です。1979年にアルミ製品の生産を開始。1986年、現在のアイシン高丘に社名を変更します。1988年、初の海外拠点となるINTAT Precision(インタット・プレシジョン)をアメリカ・インディアナ州に設立。

1990年、アルミダイカスト製品を手掛ける三新工業と合併しました。

1996年、インドネシアに合弁会社、AT Indonesia(ATインドネシア)を設立。同年、ドラムブレーキ、フライホイールなどの鋳鉄製品を手掛けるタイのThe Nawaloha Industry(ナワロハ・インダストリー)と技術援助の契約を締結します。
続いて1998年、ブレーキドラムなど鋳鉄製品の機械加工を行うタイのメーカー、Siam AT Industry(サイアム・AT・インダストリー)を子会社化。
翌1999年、こちらもブレーキドラムなどの鋳鉄製品の機械加工を行うタイのThai Engineering Products(タイ・エンジニアリング・プロダクツ)と合弁するなど、主にアジアで拠点の設置を進めます。

同1999年、部品数や溶接部の削減に貢献するハイドロフォーム工法による、サスペンションメンバーの量産を開始。

2008年、熊本県にエイティー九州株式会社を熊本県に、2009年に、宮城県にアイシン高丘東北を、それぞれ設立しました。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 273,000百万円

2016年度

  • 295,700百万円

2017年度

  • 320,700百万円

2018年度

単独
  • 1,545百万円

2016年度

  • 1,395百万円

2017年度

  • 1,304百万円

2018年度

経常利益推移

連結
  • 12,320百万円

2016年度

  • 11,982百万円

2017年度

  • 13,533百万円

2018年度

単独
  • 4,700百万円

2013年度

  • 6,700百万円

2014年度

  • 6,200百万円

2015年度

従業員数推移

連結

アイシン高丘の2015年度(2016年3月期)の連結業績は以下のとおりです。

  • 売上高 2,759億円(前年比4.5%増)
  • 営業利益 91億円(前年比18.7%減)
  • 経常利益 81億円(前年比35.2%減)

上記を踏まえた次期、2016年度(2017年3月期)の業績予想は以下のとおりです。

  • 売上高 2,613億円
  • 営業利益 104億円
  • 経常利益 1112億円

事業戦略

事業方針

アイシン高丘は、中長期の経営方針として以下を掲げています。

○主要施策

・海外の生産体制の増強

2015~2016年、海外2工場に鋳造ラインを導入する計画。
現在、エンジン部品などの切削加工を行っているインド工場で新設するほか、中国・雲浮工場に第2ラインを設置し、2016年以降に稼働予定。

エンジン系や駆動系、足回り部品の生産を強化し、現地のトヨタ、BMWほか他メーカーからの受注増加に対応する。

・国内では生産能力を縮小し、生産体制を適正化

設備の更新に合わせ、生産能力が従来設備の1/4程度のコンパクト鋳造ラインの導入を進める。同設備は、投資額と運用時のエネルギー消費量を1/4程度に抑えることが可能。加えて設備投資の決定から生産開始までの時間も1/3程度に短縮できるとしている。

2013年時点でアイシン高丘東北、エイティー九州に導入済み。今後、需要動向の読みづらい新興国での鋳造ライン強化にはコンパクトラインを活用する計画。

・生産面ではホットプレス製品に重点を置き、国内外で供給体制を整備する

2013年度にアメリカ、中国、タイにホットプレスの試験製造設備を導入し、海外の完成車メーカーへの提案活動を活発化させている。同製法を車体骨格を軽量化できる技術として提案し、早ければ2015年以降に量産を始める狙い。
ホットプレスの生産性向上に向け、2014年中にプレスと同時に金型で形を整える技術「同時トリム」を開発。

2016年、ホンダが投入予定の次世代環境車にホットプレスで加工した車体骨格部品を供給する予定。現在アイシン高丘のトヨタグループ向け以外の売上高は全体の20%。今後さらに、アイシングループ全体の方針でもある、トヨタ系以外の完成車メーカーへの供給拡大につなげたい考え。

注力分野

・コンパクト鋳造ラインを本格導入

すでに国内で活用を始めている、生産能力が従来の1/4程度のコンパクト鋳造ラインの導入を海外でも本格化させると2013年に発表。小型の設備を活用することで、需要の見通しが立てにくい環境下でも投資判断を行いやすいとしている。
2014年にインド・カルナータカ州の工場で新設した。

技術動向

○技術開発

・自動車鋳造部品の新技術について研究開発実施

2015年3月期に、自動車鋳造部品技術についての研究開発を実施したと発表。軽量化や高強度化など取引先からのニーズに対応する目的。

この研究を通して、鋳鋼製のターボチャージャー内の部品であるタービンハウジングを開発した。
従来製品よりもコストを2割低減。2014年にトヨタが生産を開始した「Nexus NX」(ネクサスNX)向けに納入する。

グローバル展開

アイシン高丘は、中長期的な課題として新興国を中心とした海外生産体制の増強を挙げており、現在、各拠点で生産能力の増強を進めています。

○インド

  • 2014年、インド・カルナータカ州の生産拠点、AT India Auto Parts(ATインディア・オートパーツ)で鋳造ラインを新設すると発表。
    現地の需要増加に対応する計画で、トヨタなどに納入する。

○中国

  • 2015年から2016年にかけて、中国・広東省の生産拠点、高丘六和(雲浮)(Takaoka Lioho [Yunfu]Industries)に新たに第2鋳造ラインを設置。
    2016年以降に稼働し、トヨタやBMW、ほか他メーカーからの受注の増加に対応する。

○メキシコ

  • 2016年、メキシコ・グアナファト州に子会社、AISIN TAKAOKA MEXICO(アイシン・タカオカ・メキシコ)を設立。ブレーキ用部品のディスクローター、車体と車輪をつなぐ部品であるナックルなどの足回り部品を中心に、鋳造から加工までの一貫生産を行う計画。
    近年、完成車メーカーや自動車部品メーカーの進出が顕著なメキシコで、グローバルな供給体制を整備する狙い。

会社概要

社名 アイシン高丘株式会社
設立年 1960年3月8日
本社所在地 〒473-8501 愛知県豊田市高丘新町天王1番地
代表取締役 内田 信隆
資本金 5,396百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

アイシン高丘の拠点(研究開発・テストセンター含む)

国内拠点一覧
  • 本社
  • 吉良工場(2ヶ所)
海外拠点一覧
  • INTAT,ATTC,AT-USA(以上米国)
  • ATI(インドネシア)
  • AT-A,TEP,NIC,SATI,ATFB,SNF(以上タイ)
  • ATL-T,ATL-G,ATL-Y(以上中国)
  • AT-IA(インド)
  • AT-MX(メキシコ)(15ヶ所)

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