日本ペイントホールディングス

日本ペイントホールディングスの企業情報

日本ペイントホールディングスは、日本に本社を置く大手塗料メーカーです。
自動車用塗料については新車塗装の全工程品の一貫生産を行っているほか、自動車補修用塗料も扱っています。

1881年に設立された協同組合光明社が、現在の日本ペイントホールディングスの前身です。
1898年、日本ペイント製造を設立。
1927年、社名を日本ペイントに変更しました。

1962年、合弁会社のパン・マレーシャ・ペイント・インダストリー(現:NIPPON PAINT(SINGAPORE)COMPANY PRIVATE LIMITED)をシンガポールに設立。

1975年、アメリカに日本ペイント・アメリカを設立。
1976年、NIPPON PAINT PHILIPPINES, INC.を設立。
1989年、イギリスにNIPPON PAINT(EUROPE)LTD.を設立。

1990年代以降も上海やベトナム、中国、アメリカ、イギリス、韓国に拠点を設置するなど、積極的な海外展開を実施。
2000年代に入ってからは海外における合弁会社の連結子会社化を推進しました。

2014、日本ペイントホールディングスに社名を変更。新設承継会社として日本ペイントを設立。
同年、シンガポールの塗料メーカーであるWUTHELAM HOLDINGS LTD.との合弁会社8社を連結子会社化。

2015年、日本ペイントを下記4社に分社し、各事業に関連する国内子会社などを統合。
・日本ペイント・オートモーティブコーティングス
・日本ペイント・インダストリアルコーティングス
・日本ペイント
・日本ペイント・サーフケミカルズ

同年、ドイツのBollig & Kemper GmbH & Co. KGを連結子会社化しました。

2016年3月末時点では、子会社120社、関連会社7社、その他の関係会社4社でグループを構成しており、16,498人の従業員を抱えています。

事業体制は、以下7つの事業領域(塗料事業5つ、ファインケミカル事業2つ)で構成されています。

○塗料事業
・自動車用塗料
・汎用塗料
・工業用塗料
・船舶用塗料
・自動車補修用・家庭用・道路用塗料

○ファインケミカル事業
・表面処理
・ファインプロダクツ

現在は、アジア地域(特に中国)における事業の拡大と、汎用部品の売上高比率を高める取り組みに注力しています。

年収情報

平均年収778万円自動車業界内の年収順位 27227

年収推移

  • 803.5万円

2016年度

  • 808.4万円

2017年度

  • 778.1万円

2018年度

自動車業界の平均年収 618万円
推定生涯賃金 2億5749万円

年齢別年収シミュレーション

  • 497万円

25歳

  • 593万円

30歳

  • 689万円

35歳

  • 778万円

40歳

  • 802万円

45歳

  • 786万円

50歳

平均年齢 43.4歳
平均勤続年数 16.2年

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 470,161百万円

2016年度

  • 605,252百万円

2017年度

  • 622,987百万円

2018年度

単独
  • 25,843百万円

2016年度

  • 29,263百万円

2017年度

  • 42,252百万円

2018年度

経常利益推移

連結
  • 77,143百万円

2016年度

  • 76,820百万円

2017年度

  • 72,304百万円

2018年度

単独
  • 20,754百万円

2016年度

  • 19,878百万円

2017年度

  • 33,899百万円

2018年度

従業員数推移

連結
単独

2015年度における売上高は、アジア地域における合弁会社の子会社化が影響し、5,357億4,600万円で前年度比105.6%増となりました。
また、営業利益は713億5,200万円で前年度比111.4%増、経常利益は746億600万円で前年度比51.4%増、当期純利益は300億2,000万円で前年度比83.5%減となりました。

地域別の売上高は、

  • 日本が1,742億8,000万円で前年度比6.9%減
  • アジアが3,173億9,600万円で前年度比623.5%増
  • 米州が331億5,600万円で前年度比28.5%増
  • その他が109億1,200万円で前年度比193.3%増

となりました。

日本ペイントホールディングスは現在、中期経営計画「サバイバル・チャレンジ Stage-III-1」において、2017年度を目標年度とし、下記の数値目標の達成を目指しています。

  • 売上高7,000億円
  • 営業利益率15%以上
  • ROE(自己資本利益率)10%以上

事業戦略

事業方針

日本ペイントホールディングスは現在、2016年3月期から2018年3月期までを対象期間とする中期経営計画「サバイバル・チャレンジ Stage-III-1」を掲げており、2017年度に下記の数値目標の達成を目指しています。

  • 売上高7,000億円
  • 営業利益率15%以上
  • ROE(自己資本利益率)10%以上

日本ペイントホールディングスは対象の3年間を事業拡大の期間に位置付けており、予算枠3,000億円をM&Aや戦略的提携に使用する方針を示しています。
また、設備投資についても約500億円を投入する考えです。

日本ペイントホールディングスのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

・2014年12月、シンガポールの大手塗料メーカーであるWUTHELAM HOLDINGS LTD.との合弁会社8社およびそれらの子会社38社を連結子会社化。

中国4社、マレーシア2社、シンガポール2社の計8社の出資比率を51%に引き上げた。
これにより日本ペイントホールディングスは国内とアジアの最大手塗料メーカーとなった。

また、WUTHELAM HOLDINGS LTD.の完全子会社、Nipsea Internationalに6,000万株の新株を発行。これに伴い日本ペイントホールディングスに対するWUTHELAM HOLDINGS LTD.の出資比率が約39%に拡大した。

なお、両社が合弁事業を開始した1962年から、持続的に関係強化を図っている。

注力分野

日本ペイントホールディングスは現在、地域戦略としてはアジア地域に、事業別戦略としては汎用部品に注力しています。

○地域戦略

中国を最重要領域と定めており、長期的には同国における売上高比率を47%まで高める方針を示しています。
また、同国の市場シェアで3位の位置に着くという目標も掲げています。

このほか、日本を除くアジア、北州、ヨーロッパを中国に次ぐ重要拠点として位置付けており、これらの地域での事業拡大を推進する方針です。

○事業別戦略

事業構造の大幅な変更を計画しており、特に成長性と収益性の高い汎用部品の売上高比率を高めたい考えを示しています。
なお、自動車用塗料の売上高比率に関しては、今後縮小することを見込んでいます。

技術動向

下記は、日本ペイントホールディングスの研究開発活動の一例です。

・自動車補修用水性塗料の新商品を発売すると発表

2015年9月、子会社の日本ペイントが次世代水性ベースコート「nax E3(イーキューブ)WB」を発売すると発表。

同製品は粘性制御技術が高めれられていることにより、ウェット状態で重ね塗りできるウェットオンウェット機能や、ミキシングフリーを実現。
これにより、従来の製品と比べて3割作業時間が短縮するほか、コストも1割削減する。

なお、日本ペイントは2018年までに溶剤系ベースコートの15%を水性ベースコートに移行する方針を示しています。
補修部品市場での導入率が低い水性塗料を普及させるのが目的です。

グローバル展開

2016年3月末時点で、日本ペイントホールディングスはアメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、ドイツ、イギリス、トルコ、中国、タイ、マレーシア、インド、韓国、シンガポール、ベトナム、台湾、パキスタン、フィリピン、バングラデシュ、スリランカにグループ会社を有しています。

○海外における取り組み

■ベトナムでの取り組み
  • 2014年10月、ヴィンフック省で子会社のNippon Paint Vĩnh Phúcの新工場が稼働を開始。同工場では自動車用・二輪車用塗料が生産される。
    敷地面積は6万平方メートルで、年間生産能力は500トン。
    敷地内には増設用の土地を確保しており、将来的には自動車向け以外の塗料も生産する方針。
■ドイツでの取り組み
  • 2015年4月、ドイツの塗料メーカーであるBollig & Kemper GmbH & Co. KG(B&K)の株式12%を追加で取得し、出資比率を51%に引き上げた。
    PSAプジョー・シトロエン(PSA Peugeot Citroen)やフォルクスワーゲン(VW:Volkswagen)と取引のあるB&Kに出資することで、ヨーロッパと中国におけるヨーロッパ完成車メーカー向けの供給を拡大させるのが狙い。
    なお、両社は2008年から、ヨーロッパ完成車メーカーの中国法人向け販路拡大の取り組みに関して協業してきた。

部門構成・部門ごとの方針

日本ペイントホールディングスは2015年4月、日本ペイントの組織再編を行い、下記4つの事業運営会社を設立しました。

  • 日本ペイント・オートモーティブコーティングス
    自動車用塗料を手がける。
  • 日本ペイント・インダストリアルコーティングス
    工業用塗料と、ファインケミカル事業のディスプレー関連材料・電子材料・粒子材料などを手がける。
  • 日本ペイント
    汎用塗料を手がける。
  • 日本ペイント・サーフケミカルズ
    ファインケミカル事業の表面処理剤を手がける。

現在、日本ペイントホールディングスが展開しているのは、以下7つの事業領域です。

  • 自動車用塗料
    自動車のボディ・バンパー・各種樹脂部品用の塗料を扱う。
  • 汎用塗料
    住宅や橋梁などの施工現場で用いられる塗料を扱う。
  • 工業用塗料
    建設機械や農機、外装建材、オフィス機器、家電製品などの工業製品向け塗料を扱う。
  • 船舶用塗料
    海洋生物による船底の汚損を防止し、運航効率を高める塗料を扱う。
  • 船舶用塗料
    海洋生物による船底の汚損を防止し、運航効率を高める塗料を扱う。
  • 表面処理
    素材表面に防錆性・塗膜密着性・耐久性などを付与する表面処理剤・技術を扱う。
  • ファインプロダクツ
    塗料・表面処理で培った技術を異分野に応用・活用するための製品開発や市場開拓を行う。

会社概要

社名 日本ペイントホールディングス株式会社
設立年 1881年
本社所在地 大阪市北区大淀北2丁目1番2号
市場名 東証一部
代表取締役 田堂 哲志
社債格付け A-
資本金 78,862百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

日本ペイントホールディングスの拠点(研究開発・テストセンター含む)

国内拠点一覧
  • 本社・大阪事業所(大阪府大阪市)
  • 東京事業所(東京都品川区)
  • 寝屋川事業所(大阪府寝屋川市)
  • 日本ペイント㈱(東京都品川区)
  • 日本ペイント・オートモーティブコーティングス㈱(大阪府枚方市)
  • 日本ペイント・インダストリアルコーティングス㈱(東京都品川区)
海外拠点一覧
  • NIPPON PAINT (H.K.) COMPANY LIMITED(中国ほか)
  • NIPPON PAINT (USA)INC.(米国ほか)
  • GUANGZHOU NIPPON PAINT CO.,Ltd.(中国)
  • NIPPON PAINT (CHINA) COMPANY LIMITED(中国)
  • NIPPON PAINT (THAILAND) COMPANY LIMITED(タイ)
  • NIPPON PAINT (M) SDN.BHD.(マレーシアほか)
  • NIPPON PAINT(SINGAPORE) COMPANY PRIVATE LIMITED (シンガポールほか)
  • NIPPON PAINT (CHENGDU) CO.,Ltd.(中国)

関係会社一覧

日本ペイントホールディングスの関係会社一覧

  • NIPPON PAINT (USA) INC.
  • NIPPON PAINT (H.K.) COMPANY LIMITED
  • NIPPON PAINT CHINA HOLDINGS CO.,Ltd.

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