ポルシェ
ポルシェの企業情報
Porsche AG(ポルシェ)は、Volkswagen AG(フォルクスワーゲン)傘下の自動車メーカーです。本社はドイツ・シュトゥットガルトにあり、高級スポーツカーとレーシングカーを専門に開発・製造しています。
ポルシェの設立は1931年。フォルクスワーゲン「Type1」(タイプ1、Beetleとも呼ばれる)を設計した自動車エンジニア、フェルディナンド・ポルシェによってドイツ・シュトゥットガルトにデザイン事務所として設立されました。
1948年に、フェルディナンドの息子、フェリー・ポルシェが最初の生産モデル、ポルシェ「356」を発売。その後、1963年に発表した初代の「911」で熱狂的な人気を集め、現在まで、一貫してスポーツカー、レーシングカーの開発や生産を手がけています。
ポルシェは創業当初から積極的にモータースポーツ活動を行っており、世界三大レースのル・マン24時間耐久レースやF1グランプリなど多くのレースに参戦。中でも、ル・マン24時間耐久レースでは、1970年の初優勝以来、多くの記録を残しています。
1990年代になると、それまで最大の市場だったアメリカでの販売不振によって赤字が拡大。1996年に投入した低価格のロードスター「ボクスター」がヒットしたことで、この経営危機から脱却することに成功します。
2003年にはフォルクスワーゲンと共同開発した、ポルシェ初の5ドアSUVの「Cayenne」(カイエン)を発売。「カイエン」は世界的な人気を博しました。この成功を受け、ポルシェは4ドアセダンの「Panamera」(パナメーラ)、2014年には「カイエン」よりも小型のSUV「Macan」(マカン)を発売。これらによって、当初2018年の目標としていた年間20万台の目標を前倒し、2015年の達成と見込んでいます。
共同開発をきっかけに提携関係となったフォルクスワーゲンとはその後、ポルシェがフォルクスワーゲン株を買収することで傘下に置くことを発表しましたが、株買収による負債が経営を圧迫。逆にフォルクスワーゲンがポルシェの株の半数以上を取得することで、経営を統合しました。
2015年に発覚したフォルクスワーゲンの排ガス規制に対する不正の問題で、ポルシェの一部の車種でもこの不正が行われていたのではないかとの疑惑が浮上。今後の調査に注目が集まっています。
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
- ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。
ポルシェの2014年の新車販売台数は189,849台(前年比17.1%増)となり、すべての地域とすべての市場において販売台数を伸ばしました。
地域別には、最大市場であるアメリカの新車販売台数は47,007台(前年比12.6%増)でした。最も大きな成長を示した中国市場では、46,931台(前年度比25 %増)を販売、ドイツ国内では前年を上回る23,841台(前年度比15.5%増)を達成しています。
売上が大幅に伸びたのは2014年12月であり、1カ月間で2万台(前年同月比39%増)の販売台数を記録しました。中でも、中国で新世代「カイエン」の需要が伸び、2013年同月比で約2倍を販売しました。コンパクトスポーツSUVの 「マカン」は、2014年の発売初年度に約4.5万台を販売。スポーツサルーンの「パナメーラ」の販売台数は、前年比13%増でした。スポーツカー「911」も3万台以上を販売して前年を上回っています。
- 販売台数 173,085台(28%増)
- 収益 164.7億ユーロ(35%増)
- 営業利益 25.5億ユーロ(32%増)
- 売上利益率 15.5%
地域別では、中国で4.4万台(前年度比36%増)、アジア太平洋、アフリカ、中東地域で6.7万台(前年度比34%増)と大幅な伸び率を見せ、続いてヨーロッパで2.2万台(前年度比34%増)となりました。1.7万台(前年度比25%増)となったドイツ国内では、特にポルシェ「911」の需要が高く、2015年1月~9月の販売台数は前年同期比21%増の5,301台となりました。
ポルシェは、2018年の対売上営業利益率15%超の維持を目標としています(2013年実績は18%)。2014年度は設備投資や増員などによって営業利益の縮小が見込まれるものの、目標の15%は維持する意向です。
事業戦略
事業方針
○経営目標
ポルシェは経営戦略「ストラテジー2018」を掲げ、その達成に向けて計画を進めています。
・2018年までに販売台数20万台突破
2018年に年間20万台販売としていた目標を2015年に達成する見通しです。好調の後押しとなったのは、2014年に販売を開始したコンパクトSUV「マカン」や2015年に発表した量産型モデル「カイエン」の販売増によるものです。このほかにも、2018年までに2~3モデルの新規投入を計画しています。
・2020年までに15カ国に市場参入
主に北アフリカ市場をターゲットに、韓国、ロシア、南米などで販売網を拡大する予定です。また、2014年以降はアメリカを抜きポルシェ最大の市場となる中国での販売網拡充に注力する計画です。
・PHEVモデルの拡充
自動車から排出される大気汚染物質の上限を定めた平均燃費規制(CAFE)対策に向けて、2013年に投入したプラグインハイブリッド車(PHEV)「パナメーラSE-ハイブリッド」をはじめ、2014年のPHEV「カイエンSE-ハイブリッド」など、PHEVモデルのラインナップを拡充しているポルシェ。今後、「マカン」の新型モデルでもPHEVを導入する考えです。
・フォルクスワーゲンとの協業強化
規格化した構成部品などの組み合わせによるモジュールアーキテクチュアの共有をはじめ、燃費改善技術などの共同開発を進めるなどのコスト削減策を拡大する方針です。
注力分野
○生産体制の再編・強化
経営戦略「ストラテジー2018」で掲げた年間20万台販売を達成するため、ポルシェ初のコンパクトSUVとなる「マカン」や「カイエン」の改良モデルなどの販売拡大を目指して、生産体制の再編や人員増を図っています。
・「マカン」の生産開始
2014年、ドイツ・ライプツィヒ工場の拡張を完了。「マカン」を一貫生産する体制を整備した。「マカン」の年間生産台数5万台を予定。
・「カイエン」生産体制の変更
2016年以降、スロバキアのフォルクスワーゲン工場での一貫生産を予定。これが実現すれば、ポルシェ初のドイツ国外での一貫生産となる。
・2ドアモデルの生産を集約
2018年までにドイツ・シュツットガルトの本社工場に4億ユーロを投資し、将来的に「ボクスター」「ケイマン」「911」など2ドアモデルに生産を絞る意向。
○電動車事業の強化
2013年に発表されたPHEV「パナメーラSE-ハイブリッド」に続いて、2014年にはPHEVモデル「カイエンSE-ハイブリッド」を発表。今後は「マカン」のPHEVモデルを導入する予定。
○E-モビリティ技術の推進
フォルクスワーゲングループの中でE-モビリティ技術開発を先導するポルシェが、その最新技術を搭載した初のEVスポーツカー「ミッション E」を2015年の「フランクフルトモーターショー」で発表。「ポルシェ・ターボ・チャージング」と呼ばれる、通常の倍の電圧800Vを使用することで、15分以内の充電時間で約400kmの走行が可能。また、エネルギー伝達用のケーブルを細くできるため、軽量化も実現する。
グローバル展開
これまでドイツ国内での生産にこだわってきたポルシェの生産拠点は、国内に2拠点。
販売拠点では、現在、急成長を遂げている中国市場をはじめ、韓国、ロシア、南米などで販売網を拡大する意向を示しています。特に中国では、2014年に68店舗だったディーラー数を、2016年までに100店舗に拡大する計画です。
また、ポルシェの子会社であるポルシェ・エンジニアリングの拠点として、国外ではチェコ・プラハ、車両性能試験施設であるイタリア・ナルド、そして2015年に開設した中国・上海の3拠点があります。上海拠点は、中国企業向けのエンジニアリングサービスをさらに強化し、現地の需要に柔軟に対応するサービスを提供する計画です。
会社概要
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
- イリノイ・ツール・ワークス
- インフィニオンテクノロジーズ
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- マザーソン・スミ・システムズ
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- クーパー・スタンダード・ホールディングス
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- クノールブレムゼ
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