現代WIA(ヒュンダイダブリュアイエー)

現代WIA(ヒュンダイダブリュアイエー)の企業情報

現代WIA(Hyundai WIA Corporation)は、現代自動車グループの傘下に属す、韓国の自動車部品メーカーです。エンジン、変速機、モジュールなどを扱っています。

1976年、現代WIAの前身となる会社が設立されました。
1979年から自動車用トランスミッションの生産を開始しています。
1989年にアメリカ法人を設立。1990年以降も韓国において拠点の増設を推進しました。

2000年、WIAに社名を変更し、現代グループから分離独立。
2001年には現代自動車グループの傘下に入りました。
また、2000年代前半に等速ジョイント、シャシーモジュールの生産能力を強化しました。

2005年には自動車エンジン事業に進出したほか、日本のフジユニバンス(現:ユニバンス)と技術提携を締結。
2006年には中国に子会社を設立しました。
2007年には現代ダイモス、現代パワーテックと共同で研究センターを設立。
2009年、マグナ・インターナショナル(Magna International Inc.)のパワートレイン事業を担うマグナ・パワートレイン(Magna Powertrain AG)との合弁会社を設立しました。
2009年、現在の社名に変更。
2010年にはインド法人を設立しました。

2013年、宇宙航空・エネルギー機器、建機などの総合重機を手がける日本のIHIとの合弁会社、現代WIAIHIターボ(Hyundai WIA IHI Turbo Co., Ltd.)を設立。
2014年には中国にBeijing WIA Turbocharger Co., Ltd.を、メキシコにHyundai WIA Mexico S.DE R.L. DEを設立しました。

2014年末時点では、国内外に19ヶ所の製造拠点、3ヶ所の研究開発拠点を有し、約3,300人の従業員を抱えています。
事業体制は以下の2部門で構成されています。
・自動車部品
・機械

現在は、エンジンとターボチャージャーを強化するため、国内外における工場の新設や既存工場の能力増強、他社との合弁事業などに注力しています。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 74,452百万円

2016年度

  • 77,869百万円

2017年度

  • 79,041百万円

2018年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2014年末時点における売上高は、7兆5,956億5百万ウォン(約7,640億円)で前年比7.1%増となりました。
また、営業利益は5,256億4千万ウォン(約5百億円)で前年比0.7%減、当期純利益は4,391億8,800万ウォン(約420億円)で前年比3.3%増となりました。

部門別の売上高は、

  • 自動車部品が6兆2,207億6,400万ウォン(約5,970億円)で前年比8.3%増
  • 機械が1兆3,748億4,200万ウォン(約1,320億円)で前年比2.1%増

となりました。

現代WIAは経営計画において、2020年の目標売上高を20兆ウォン(約1兆9,200億円)に設定しています。

事業戦略

事業方針

現代WIAは経営目標として、2020年における売上高20兆ウォン(約1兆9,200億円)の達成を目指しています。
また、この目標を達成することにより韓国国内の企業トップ20入りを目指す方針です。

現代WIAのM&Aや他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2013年8月、現代自動車グループ向けの事業拡大を目的として、日本のIHIとターボチャージャーの設計・製造・販売を行う合弁事業を開始すると発表。
  • 2014年8月、現代自動車グループに属す現代METIAと現代WISCOを同年11月1日付で吸収合併すると発表。
    現代METIAは鋳鉄部品を、現代WISCOは鍛造部品を手がけていた会社。
  • 2014年11月、現代製鉄および現代ハイスコとのコンソーシアムが、冷間圧造用鋼線や棒鋼を手がけている東部特殊鋼(Dongbu Special Steel Co., Ltd.)を買収したと発表。
    買収額は2,943億ウォン(約280億円)。
  • 2015年5月、IHIとの合弁会社である現代WIA IHIターボ(Hyundai WIA IHI Turbo Co., Ltd.)がターボチャージャーの量産を開始したと発表。
    同社は2020年までに年間生産能力を100万台に引き上げる計画。
  • 2015年11月、現代ダイモスに手動変速機(MT:Manual Transmission)事業を売却すると発表。
    これにより現代WIAはパワートレイン、工作機械などのコア事業に注力する方針。

注力分野

現代WIAはエンジンとターボチャージャーを強化するため、工場の新設や既存工場の能力増強、他社との合弁事業に注力しています。
具体的には、日本のIHIとターボチャージャーに関する合弁事業を開始したほか、2014年には本国韓国の瑞山(ソサン)市にエンジン工場を新設すると発表。中長期的な小型エンジンの需要に対応することを目的としたもので、発表当初は年間生産能力10万台を想定していました。
また、本国韓国だけでなく、中国やメキシコなど、海外でも工場の新設・強化に取り組んでいます。

技術動向

2014年末時点では、国内外に3ヶ所の研究開発拠点を有しています。

下記は、現代WIAの研究開発活動の一例です。

  • 高折れ角ボールジョイントを量産
  • 高効率ボールジョイントの開発を完了
  • クロスグルーブジョイントを量産
  • 超高折れ角ボールジョイントの試作を開発、評価

グローバル展開

2014年末時点で、現代WIAは国内外に19ヶ所の製造拠点、3ヶ所の研究開発拠点を有しています。

製造拠点の地域別の内訳は、韓国が14ヶ所、中国が3ヶ所、インドが1ヶ所、メキシコが1ヶ所。

研究開発拠点の内訳は、韓国が2ヶ所、アメリカが1ヶ所です。

○新興国をはじめとした海外における取り組み

■中国での取り組み
  • 2014年7月、ガソリンエンジン用ターボチャージャーを生産するBeijing WIA Turbocharger Co., Ltd.を設立。
    20万台分のターボチャージャーを生産し、完成車メーカーの北京現代などに納入。
■メキシコでの取り組み
  • 2014年9月、エンジン、ターボチャージャーを生産する子会社、Hyundai WIA Mexico S.DE R.L. DEを設立。
  • 2014年11月、モンテレイ市近郊のスペケリアにエンジンや等速ジョイントを生産する工場を新設する投資契約を、ヌエボ・レオン州と締結。
    設備投資額は4千億ウォン(約380億円)。納入先は現地の完成車メーカー。
■インドでの取り組み
  • 2013年12月、インド子会社であるHyundai WIA India Pvt. Ltd.が行っていたタミルナドゥ州チェンナイの工場建設が完了したと発表。
    同工場で生産される部品はインド国内、ロシア、トルコの完成車メーカーに供給。

部門構成・部門ごとの方針

現代WIAは、以下の2部門で事業体制を構成しています。

・自動車部品

トランスミッション、等速ジョイントなどの一般部品、エンジン、シャシーモジュール、プラットフォームモジュールなどを手がけています。

・機械

工作機械、産業設備、航空部品などを手がけています。

上記のうち、自動車部品の売上高が全体の約8割を占めています。

会社概要

社名 現代WIA株式会社
設立年 1976年
本社所在地 153, Jeongdong-ro, Seongsan-gu, Changwon-si, Gyeongsangnam-do, Korea
代表取締役 Kyung-bae Kim
資本金 13,586百万円

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