日本発条(NHKニッパツ)
日本発条(NHKニッパツ)の企業情報
日本発条(にっぽんはつじょう、NHKニッパツ)は、神奈川県に拠点を置く、ばねや自動車用シートを製造する自動車部品メーカーです。
日産自動車やトヨタ自動車、いすゞ自動車など日系の自動車メーカーを中心に製品を供給し、中でも自動車の懸架ばね(自動車の車体を支えるばね)では世界シェア1位を誇ります。
前身となる芝浦スプリング製作所が設立されたのは1936年。1939年に現在の社名に変更しました。1958年、同じく川崎市にあったばねメーカー、大同発条を合弁し、ばね川崎工場を設立。
1962年、アメリカの自動車部品などを手掛けるロックウェル社と、シートスプリング製造に関する技術援助契約を締結。1965年には同社と資本提携を締結します。
1963年、タイに合弁会社、日本発条(泰国)有限公司(タイニッパツ)を設立。その後も、1969年に台湾、1975年にブラジルで合弁会社を、1976年に100%出資のNHKインターナショナルを設立するなど、グローバルでの展開を積極的に進めます。
2001年、フランスの大手自動車部品メーカー、フォルシア(Faurecia)との合弁でフォルシア・ニッパツおよびフォルシア・ニッパツ九州を設立。その後、2007年にフォルシア・ニッパツ九州を連結子会社化します。
2014年、オランダに持株会社、日本発条(欧州)(NHK Spring Europe)を設立。同時にドイツに同法人の支店を開設し、ヨーロッパでの顧客サービス向上を目指すとしています。
○分野
・自動車分野
板ばね、コイルばね、スタビライザなどの懸架ばね関連商品。また、エンジンのパワーを伝える動力伝達装置であるパワートレインや、ブレーキなどの制動装置、自動車用シートや内外装関連製品などの製造。
・情報通信分野
HDD(ハードディスクドライブ)関連製品をはじめ、半導体の性能確認に用いるテストソケッなど情報通信、半導体装置関連製品ほかの製造。
・産業・生活分野
配管支持用製品といった工場設備関連の装置、立体駐車装置関連製品や、ばね機構製品、化成品(工業薬品など化学的な組成、性質を特徴とするもの)関連製品などの製造。
年収情報
平均年収716万円 / 自動車業界内の年収順位 8/95位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 2億3721万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 40.3歳 |
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平均勤続年数 | 16.6年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
従業員数推移
日本発条は2016年3月期の連結業績予想を発表しました。
- 連結売上高 6,430億円(前年同期比7%増)
- 純利益 240億円(同ほぼ横ばい)
売上高は従来予想を70億円下回る結果となりました。期初に、下期から持ち直すと想定していたタイの景気を、低迷が長引くと見直し、通期で100億円程度の減収となる見通しを発表しています。
純利益の従来予想は260億円(前年比9%増)でしたが、タイの景気低迷で自動車のサスペンション用のばねやシートなどの販売が落ち込みました。また、北米や日本国内などは堅調で円安も追い風になりましたが、予想には達しない見込みです。
事業戦略
事業方針
日本発条は2014年、中期経営計画「16中計」(2014年4月~2017年3月)を策定。以下の数値目標を発表しました。
○数値目標
- 連結売上高 6,700億円
地域別では、2016年度までに日本が3,840億円、北米930億円、アジア1,930億円を計画。 - 営業利益 510億円
地域別では、2016年度までに日本が280億円、北米60億円、アジア170億円を計画。 - 純利益 340億円
これらの目標に向け、海外での事業拡大を計画。中でもアジアを中心とした新興国での事業を拡大させるほか、メーカー以外との取引を強化する方針です。
懸架ばね事業では、中国、インドでの生産能力の増強を計画しています。また、日系完成車メーカー以外からの受注の獲得に向けて、2014年にドイツ支店を開設。これまで取引がなかったフォルクスワーゲン(Volkswagen)などのヨーロッパメーカーへの営業を強化し、受注の獲得を目指します。
シート事業では、日系完成車メーカー内でのシェアを維持しつつ、欧米自動車メーカーからの受注を目指すとともに、グローバルでの、開発から調達までの一貫体制を構築する計画です。
注力分野
・スタビライザ用コンパクトラインを開発
2015年、日本発条はスタビライザ用のコンパクトラインを開発。コンパクトラインは、従来の設備よりも省コスト、省スペースが可能なよう設計されたラインで、生産量の変動に柔軟に対応できる特長もあり、本ラインの導入によりコスト削減を目指す。
2015年にメキシコ、2016年に九州子会社の工場にそれぞれ導入する計画。
技術動向
○新製品開発
・炭素繊維強化樹脂(CFRP)製コイルばねを発表
2015年、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を使ったコイルばねを開発したと発表。材料の直径やばね全体のサイズは大きくなるものの、耐久性を維持しながら、ばね鋼を使用した従来品よりも67%軽量化という大幅な軽量が可能となった。
今後、実用化に向けた検討を進める。
・樹脂製シートバックフレームを新開発
2014年、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を使用し、軽さと剛性を両立するシートバックフレームを開発。従来の金属製軽量シートフレームに比べ、33%の軽量化を実現した。
シートバックフレームは、自動車のシートの背もたれ部分であるシートバックのフレームのこと。今後、燃費の向上などからいっそうの軽量化が求められる低燃費車やEV(電気自動車)、超小型モビリティーなどでの採用を提案していく。
グローバル展開
日本発条は現在、日系完成メーカーのアジア事業拡大に対応するため、現地での生産設備建設を加速させています。欧米も含め各生産拠点における取り組みは以下のとおりです。
○インドネシア
- 2013年、現地の自動車需要に対応するため、いずれも自動車部品を扱う、インドの現地企業クリシュナグループとフランスのフォルシアとの合弁会社、日本発条・エフ・ケービーユー・オートモーティブ・シーティング(P.T.NHK F. KBU INDONESIA AUTOMOTIVE SEATING)を設立。自動車用シート事業を展開すると発表した。
2013年に生産を開始し、2015年度に12億300万ルピーの売上を目指す。
○中国
- 中国・河南省に設立した鄭州日発汽車零部件有限公司((NHK Seat (Zhengzhou) Co., Ltd.)が2014年から稼働開始。自動車用シートを生産する。
○インド
- 2014年、インドの生産子会社、NHKオートモーティブコンポーネンツインディア(NHK Automotive Components India)が新工場を設立することを発表。今後の需要拡大に対応するため新工場を新設し、生産能力の増強を図る計画。
新工場は2016年より生産を開始。2019年度に、エンジン用弁ばね年間8000万本、クラッチ用ばね年間1億9000万本を生産する見込み。
○メキシコ
- 2014年、メキシコの自動車用懸架ばね生産会社、ニッパツメキシコ(NHK SPRING MEXICO)を設立。当初はスタビライザのみの生産予定だったが、コイルばねの生産も開始すると発表した。今後需要の拡大が見込まれるメキシコ市場に対応するため。
これに伴い、2018年度の売上目標も、当初の1500万ドルから2900万ドルに引き上げる。 - 2015年に開発に成功したスタビライザ用のコンパクトラインを、同年中にメキシコの工場に導入。
○オランダ
- 2014年、ヨーロッパにおける事業展開の母体としてオランダに100%子会社となる日本発条(欧州)(NHK Spring Europe)を設立。合わせて、ヨーロッパでの顧客サービス向上を目指すためドイツに同法人の支店を開設すると発表した。
○ハンガリー
- 2015年、ハンガリーのコマーロム・エステルゴム県に自動車用懸架ばねの生産会社、日本発条(ハンガリー)有限会社を設立すると発表した。ヨーロッパにおける受注増加に対応するためで、コイルばねとスタビライザを生産予定。
2015年より稼働を開始し、2020年度にコイルばね350万本、スタビライザ120万本を生産する計画。
○カンボジア
- 2015年、タイ子会社のタイニッパツが、現地メーカーとの合弁で、カンボジアに自動車用シートの縫製部品を生産する子会社、ニッパツ(カンボジア)(NHK Spring Cambodia)を設立すると発表。
タイニッパツでは自動車用シートなどを生産しているが、タイでの自動車生産台数の増加が見込まれることから、自動車用シートに重要な縫製部品の生産会社をカンボジアに設立する。
2016年から稼働を開始。2020年度には22億バーツの売上を見込む。
会社概要
拠点一覧
日本発条(NHKニッパツ)の拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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関係会社一覧
日本発条(NHKニッパツ)の関係会社一覧
- 日発販売㈱
- ㈱トープラ
- 広州日正弾簧有限公司
- 広州日弘機電有限公司
- NHKスプリング(タイランド)社
- NHKスプリングインディア社
- 日発投資有限公司及び湖北日発汽車零部件有限公司
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
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