古河電気工業

古河電気工業の企業情報

古河電気工業(古河電工)は、東京都に拠点を置く、光ファイバーなど各種エレクトロニクス部品やアルミボディ材などを手掛けるメーカーです。主要製品はワイヤハーネスとステアリングロールコネクター(エアバッグを膨らませるための通電部品、SRC)です。そのほか、エアバッグ用、防水用、非防水などコネクタ各種と、端子、メタルコア基板ジャンクションボックスなどを扱っています。近年は、自動車の燃費向上のため、自動車用ワイヤハーネスの軽量化を図っています。

1884年、前身となる本所溶銅所が、古河鉱業(現・古河機械金属)の1部門として設立されます。同年、山田電線製造所が、1906年、日光電気精銅所がそれぞれ創業。1920年、本所溶銅所、日光電気精銅所、横浜電線製造の3社が合併し、古河電気工業が設立。これをきっかけに古河鉱業からも独立します。

1947年、子会社の東栄電業(現、古河産業)を設立。1955年に古河マグネシウムを設立。1959年、平塚電線製造所を新設。同年、アメリカのアルミニウム製品などを手掛ける大手、アルコア社(Alcoa Inc.)との共同出資で古河アルミニウム工業を設立します。

1968年、マレーシアに電線の製造を手掛ける合弁会社、フルカワエレクトリック・ケーブルズ・マレーシア(FECM)社を設立。1970年に、アメリカの大手電解銅箔メーカー、イェーツ・インダストリーズ社と合弁で電解銅箔の製造を目的とする古河サーキットフォイルを設立しました。

1995年、韓国に自動車部品の製造販売会社を設立。翌1996年には、中国に自動車部品の製造販売会社を、続いて1997年に、香港に自動車用ハーネス事業の合弁会社を設立するなど、アジアでの自動車関連事業を推進します。

2001年、チェコに自動車部品の新会社を設立。2003年、自動車用ワイヤハーネスについて、フランスの自動車部品メーカー大手、ヴァレオ社(Valeo)と協業を開始しました。また、2006年、中国における自動車部品事業を市場拡大に向けて再編します。2007年には、国内における自動車部品事業部門の統合によって、古河ASを設立しました。

2014年、タイに自動車部品の総括会社を設立。今後さらに重要市場となる東南アジアにおいて、材料の現地調達の推進を図るとともに、東南アジア域内における最適部品調達網を構築することで、コスト競争力の強化を図るとしています。

年収情報

平均年収714万円

年収推移

  • 657万円

2013年度

  • 685.2万円

2014年度

  • 714.8万円

2015年度

自動車業界の平均年収 606万円

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 931,781百万円

2013年度

  • 867,817百万円

2014年度

  • 874,879百万円

2015年度

単独
  • 428,301百万円

2013年度

  • 417,426百万円

2014年度

  • 398,851百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 25,532百万円

2013年度

  • 18,598百万円

2014年度

  • 18,710百万円

2015年度

単独
  • 9,208百万円

2013年度

  • 4,744百万円

2014年度

  • 12,192百万円

2015年度

従業員数推移

連結
単独

古河電工の2016年3月期第3四半期の連結決算は以下のとおりです。

  • 売上高 6,448億6400万円(前年同期比2%増)
  • 営業利益 168億9200万円(前年同期比65.9%増)
  • 経常利益 162億9000万円(前年同期比33.6%増)

事業別では、自動車部品において、為替によるコスト増の影響などがあったものの、北米における光ファイバ・ケーブル事業や、エネルギー・産業機材部門の機能樹脂製品事業、電装・エレクトロニクス部門の電池事業が好調に推移。売上高、営業利益いずれにおいても前年比増となりました。

2016年3月期(2015年4月~2016年3月)の連結業績予想は以下のとおりです。

  • 売上高 8,700億円(前年比0.3%増)
  • 営業利益 230億円(前年比28.7%増)
  • 経常利益 230億円(前年比23.7%増)

事業戦略

事業方針

古河電工は2013年、2015年度を最終年度とする中期経営計画「Furukawa G Plan 2015」を策定。
同計画の中で、グローバルで市場成長が見込まれる自動車市場、通信インフラ市場での事業拡大を掲げています。
また、構造改革の推進による収益構造・財務体質の改善をはかるとともに、次世代新事業の育成などによる持続的成長を支える基盤づくりを展開するとしています。


○数値目標

  • 売上高 9,000億円
  • 営業利益 380億円(営業利益率4.2%)

自動車市場での成長戦略として以下を挙げています。

○市場環境に対応した戦略を展開する

  • 営業・設計・調達を行う地域統括会社(中国、東南アジア、北米)を設立し、新興国を中心に海外での市場拡大を目指す。

○グローバルでの生産配分・経営資源の最適化

  • 東南アジア、中南米を中心に生産拠点の増設を行う。
  • 材料費、加工費、固定費などの原価低減を徹底的に実行する。

○同社が手掛ける幅広い素材から、省エネルギーに貢献する新製品を提案する

  • リチウムイオン電池用の集電体の銅箔をHEV(ハイブリッド車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)市場へ展開する。
  • アイドリングストップに対応したUltraBattery(ウルトラバッテリー、急速充電でき、劣化しづらい)とバッテリー状態検知センサのパッケージでの販売拡大。
  • ワイヤハーネスは、グローバル日系カーメーカー、新興国のローカルカーメーカーをターゲットとする。
  • ハーネスの軽量化に寄与するアルミハーネスの普及促進を図る。2020年度までには9割をアルミに切り替える計画。
  • モーター用高機能巻線の販売拡大。

注力分野

古河電工は自動車向け事業を拡大するとして、各製品の生産拡大を発表しています。


・自動車用銅条製品

銅条製品の自動車向け販売比率を2015年度の40%から2018年度までに60%に引き上げると発表。
栃木県にある日光事業所での銅条製品の一貫生産を再開したことを機に、車載向けの生産を拡大。従来、生産量の半数弱だった比率を、2017年度にかけて75%まで引き上げる。

・自動車向けめっき事業

めっき事業全体に占める自動車向け製品の販売比率を、2014年度の10%から2018年度までに50%に引き上げる計画。

2015年、子会社でケーブル、めっきなどのメーカー、KANZACC(カンザック)が開発したコネクター用銀系特殊めっきの量産を開始した。
加えて、硫化による変色がなく耐熱性や耐食性に優れた「変色しない銀めっき」 や、耐摩耗効果が高く、銀めっきよりも厚さを50%低減した「部分リフロー錫めっき」 などの製品群を自動車市場向けに本格投入する見通し。

・自動車向け平角線

自動車の小型モーター向けに平角線(断面が長方形に成形されたワイヤ、リボン線)の用途提案を強化する。
これまで使用されてきたディスチャージヘッドランプ(放電式ヘッドライト。従来のハロゲンよりも少ない電力消費量で2~3倍の明るさが得られる)用変圧器に加え、パワーウィンドーやワイパーなどの超小型モーターでの新規採用を目指す。

・バッテリー事業

2014年、子会社の古河ASは、自動車用鉛バッテリーの状態を監視する鉛バッテリ状態検知センサの販売を、2013年度実績の90万台から、2020年度までに年間600万台に拡大すると発表。
グローバルでの販売拡大を目指し、世界シェア20~25%を目指すとしている。

技術動向

○技術動向

・EVなどに搭載されるインバータなどに最適な水冷式ヒートパイプを新開発

2015年、車両用電力変換装置(インバータ)の放熱デバイスや、リチウムイオン電池の均熱化に最適な新型ヒートパイプ(熱の移動効率を上げる仕組みのこと)の開発に成功したと発表。

HEV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)などでは、インバータやリチウムイオン電池の高性能化に伴って、大量の熱を早く処理する対策が重要となっている。特に車両が坂を上る際に、冷却液が熱源より下に停滞してしまうため冷却性能を十分果たせないことが課題とされていた。
新たに開発したヒートパイプでは、重力に関係なく冷却液を移動させることが可能になった。また、凍結状態からの起動性も優れているとしている。

・高強度高耐熱の銅合金条を新開発

2015年、従来の合金に比べ導電性が良く、高い耐熱性を持つ高性能銅合金条を開発したと発表。

PHEV(プラグインハイブリッド車)やEV(電気自動車)などの次世代自動車の技術革新、コンピュータ・ネットワークの発展に伴い、大容量サーバー電源などでは大電流化、電力高圧化が進んでいる。
こうした中、通電部材である端子やコネクタなどにも、電力損失や自己発熱の軽減、高温環境下でも安定した導電性と高い耐熱性が求められる。
古河電工が開発した高性能銅合金条は、これらの条件に対応。製品出荷も開始した。

・次世代の自動車用アルミハーネス接続技術を新開発

自動車の軽量化と銅資源の価格高騰などによって、ワイヤハーネスのアルミニウム化が注目されている。一方で、アルミワイヤハーネスは端子部分への腐食対策が必須であり、従来製品では別工程の処理が必要となり、製造コストがかさむこと、汎用性に欠けることなどが問題とされていた。

2015年、古河電工の子会社、古河ASは、自動車用ワイヤハーネスのアルミ電線に適用する、腐食を防ぐ端子の開発に成功したと発表。金属の腐食を防ぎながら、従来の防食処理が不必要としている。
同製品は2015年に発売されたトヨタ自動車「ランドクルーザー200」に採用された。

○新製品製造・販売
・車載用電子部品向けに低錫リン青銅の製造を開始

2015年、リン青銅メーカーの三菱電機メテックスから製造技術情報の開示を受け、低錫リン青銅(バネ性に優れ、電気機器バネ材などに用いられる合金)「MF202」の製造を継承すると発表。同年製造を開始し、車載用電子部品向けの高機能材料として、主に自動車分野での販売拡大を目指す。


○新事業

・窒化ガリウムパワーデバイス大手トランスフォーム社と知財ライセンス契約締結

窒化ガリウム(GaN)パワーデバイス(電力変換機に用いられる半導体素子のこと。EV[電気自動車]、HEV[ハイブリッド車]などに使用される)は、従来のシリコンを用いたデバイスと比較して小型化、高効率化に優れ、近年、次世代電源システムなどで必要性が高まっている。

2014年、アメリカのパワーデバイスの大手、トランスフォーム社(Transphorm)と、古河電工が保有する窒化ガリウム(GaN)パワーデバイス関連の特許の実施権に関する契約を結ぶ一方、古河電工がトランスフォーム社の株式取得に関する契約を締結した。
これによって、今後両社は研究開発分野で協力を図るなど、戦略的パートナーシップを構築する計画。

グローバル展開

古河電工は中期経営計画「Furukawa G Plan 2015」で、主に自動車市場において、海外での営業・設計・調達機能を強化し、新興国を中心とした海外市場で販売の拡大を目指すとしています。


・メキシコ

  • 2013年、古河電工と子会社の古河ASは、メキシコ・グアナファト州に自動車部品会社を設立すると発表。新会社は、ワイヤハーネスを中心に自動車部品全般において、メキシコ市場をはじめ南米・欧州市場への展開も目指す。
    2016年度には売上高約50億円を見込むとしている。

・インドネシア

  • 2013年、インドネシア・タンゲラン市に、現地企業のPTセントラル・ソール・エージェンシー(PT.CENTRAL SOLE AGENCY、CSA)とともに合弁会社、PTフルカワ・インドモービル・バッテリー・セールス(PT. FURUKAWA INDOMOBIL BATTERY SALES)を設立。自動車用鉛蓄電池を製造・販売する計画。

・フィリピン

  • 2013年、古河ASは、フィリピン・バタンガス州の子会社、フルカワ・オートモティブ・システムズ・リマ・フィリピン(FURUKAWA AUTOMOTIVE SYSTEMS LIMA PHILIPPINES INC.、FALP)に工場を新設。
    2014年に稼働。今後需要が見込まれる日本向けワイヤハーネスの生産が目的としている。

・タイ

  • 2014年、タイ・バンコクに設計・営業・調達機能を統括する新会社、フルカワ・オートモティブ・システムズ・アジア・パシフィック(Furukawa Automotive Systems Asia Pacific Co., Ltd.、FAAP)を新設。
    東南アジア市場において車両設計や購買機能の現地化を望む自動車メーカーに対応するため、設計、営業機能を設置。合わせて調達の総括機能も設置することで、設計・営業が一体となった材料現地調達の推進と、同地域において、最適な部品調達網を構築することでコスト競争力の強化を図るとしている。

・ハンガリー

  • 2015年、古河電工は、ハンガリー・ブタペストにある研究開発拠点、フルカワ・エレクトリック・インスティテュート・オブ・テクノロジー(Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.、FETI社)との連携強化を発表。
    古河電工グループの研究開発に留まらず、ヨーロッパ市場における新製品の販売拡大に伴う技術サポートなどの機能を付与。グループの自動車・社会インフラ事業のグローバル展開を支える研究・技術開発拠点と位置づけるとしている。

・台湾

  • 2015年、子会社の古河マグネットワイヤ(FMGW)が出資する、台湾の電線や電線加工品などを手掛けるメーカー、栄星電線工業股份有限公司(JUNG SHING WIRE、JSW)が、高機能細物(ほそもの)丸エナメル線の製造体制の増強を発表。中国で生産する車載用細物丸エナメル線などの需要拡大に対応する。
    車載用細物丸エナメル線は、車載リレー(ワイパーやウィンカーなどの電装ユニットに使用される、電磁石を使うスイッチのこと)などに使用され、絶縁性能や寸法の特性などについて全長にわたる保証が必要となる部品。

会社概要

社名 古河電気工業株式会社
設立年 1896年6月25日
本社所在地 〒100-8322 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号
市場名 東証一部
代表取締役 柴田 光義
社債格付け BBB+
資本金 69,395百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

古河電気工業の拠点(研究開発・テストセンター含む)

国内拠点一覧
  • 千葉事業所(千葉県市原市)
  • 日光事業所(栃木県日光市)
  • 平塚事業所(神奈川県平塚市)
  • 三重事業所(三重県亀山市)
  • 銅管事業部門(兵庫県尼崎市)
  • 銅箔事業部門(栃木県日光市)
  • 本社および本社管轄(東京都千代田区)
  • 横浜事業所(横浜市西区)
海外拠点一覧
  • OFS Fitel,LLC(アメリカ・ノークロス)
  • 台日古河銅箔股份有限公司(台湾・雲林県)
  • 古河銅箔股份有限公司(台湾・雲林県)
  • FURUKAWA INDUSTRIAL S.A.PRODUTOS ELETRICOS(ブラジル・クリチバ)
  • SIAM FURUKAWA CO.LTD(タイ・サラブリ県)

関係会社一覧

古河電気工業の関係会社一覧

  • 古河AS㈱
  • OFS Fitel,LLC
  • Furukawa Industrial S.A.Produtos Eletricos
  • 古河電池㈱
  • 古河精密金属工業㈱
  • 古河産業㈱
  • 古河電工産業電線㈱
  • 古河樹脂加工㈱
  • ㈱古河テクノマテリアル

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