ビステオン
ビステオンの企業情報
ビステオンは自動車コックピット電子機器において、世界トップクラスの実績を持つ、アメリカの自動車部品メーカーです。エレクトロニクス製品市場では、業界のトップ企業のひとつに数えられています。
ビステオンは2000年6月にフォードの部品内製事業が分離・独立するかたちで誕生しました。
2006年からエレクトロニクス部門、クライメート部門、内装部門を主力としてきましたが、クライメート事業と内装事業を売却し、エレクトロニクス事業に注力しています。
- 01.売上等の推移(直近3年間)
- 02.事業戦略
- 03.部門構成・部門ごとの方針
- 04.ビステオンの報道ニュース一覧
- 05.会社概要
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
- ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。
従業員数推移
2016年におけるビステオンの売上高は3,824億8,100万円で、前年の3,926億4,500万円を下回っています。一方、純利益を90億7,500万円計上しており、前年の純利益2,763億6,400万円から減少しています。
部門別の売上高は、
- エレクトロニクス部門が3,759億4,700万円で前年比横ばい
- その他部門が65億3,400万円で前年比64.7%減
となりました。
その他部門には、以下の部門や事業などが含まれます。
- 非継続事業の旧内装(Interiors)部門の関連事業
- 旧クライメート(Climate)部門の関連事業
事業戦略
事業方針
ビステオンはこれまでコア事業としてきた内装事業とクライメート事業から撤退する意向で、ヨーロッパ、アジア、南米、インドなどにおける内装部門の売却を完了しています。
さらに、2015年には合弁会社Halla Visteon Climate Controls(ハラ・ビステオン・クライメートコントロール)の株式約70%を韓国のHahn & companyの関連会社とハンコックタイヤへ売却が完了しています。
今後は自動車用エレクトロニクス製品・システムに力を入れる方針で、2014年にはジョンソンコントロールズのエレクトロニクス事業の買収が完了しています。また、2016年にはインドのAllGo Systemsの買収を完了し、引き続き事業の強化を図っています。
注力分野
ビステオンは「自動車エレクトロニクス製品・システム」に注力しています。
2014年にはインフォテインメントシステムとタブレット型ディスプレイをマツダに提供することが発表されました。インフォテインメントシステムとは、「インフォメーション(情報)」と「エンターテイメント(娯楽)」の機能を融合させたシステムです。
同じく2014年、運転情報、インフォテインメント、クラウド接続などを同一プラットフォームに統合させたコネクテッドプラットフォーム「Fusion」がヨーロッパの大手完成車メーカーから初受注。2018年に「Fusion」を搭載したモデルの発売が予定されています。
また、キャデラックATS、キャデラックCTS、キャデラックエスカレードへの搭載が予定されているワイヤレス充電システムをGM(ゼネラルモーターズ)に納入しました。他に、アプリやメディアストリーミングへの接続、インターネット接続によるクラウドベースデータ・アプリのダウンロード、無線を経由したシステムアップデートが可能な「OpenAirⅠ1.1」がアジアの完成車メーカーにより受注されました。
2018年には、インストルメントクラスター、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、先進運転支援システムのドメインを、ワンチップのマルチドメインコントローラーに統合させた「SmartCore」をベースとしたソリューションを初めて供給する予定です。
技術動向
ビステオンの研究開発拠点は、12ヶ国20拠点に及び、ブラジル、ブルガリア、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、ポルトガル、韓国、イギリス、アメリカ、にあります。
2016年にはアメリカのカリフォルニア州に、本社に開所したイノベーションセンターに次ぐ、新テクニカルセンターを開設し、そこで自動運転車両用の人口知能(AI)を開発すると発表しました。
事業再編後は総売上の12~12.5%を投資する方針です。
下記は、ビステオンの研究開発活動の一例です。
- 2018年、広汽集団(GAC)と戦略的提携を締結。「DriveCore」プラットフォームを使用して自動運転システムを共同開発する。また今後は、「SmartCore」を使用したインストルメントクラスターやディスプレイ、拡張現実ヘッドアップディスプレイ、ドメインコントローラー分野での提携も視野に入れている。
- 2015年、欧州で交通情報サービスや「V-Traffic」ブランドのモビリティソリューションを提供しているMediamobileと提携し、車両にデジタル音楽放送(DAB)受信機を搭載できる業界初のソリューションを共同で開発しました。
- 2014年、Rightware(ライトウェア)との提携を、自動車向けUI(User Interaction,ユーザーインタラクション)とグラフィックソリューションの開発を目指した戦略的提携関係に拡大。RightwareはUIとベンチマークソフトウェアを提供する会社。
アプリなどのサービス提供を行うAutonet Mobileとテレマティクス技術の統合に向け独占契約を締結。電気的アーキテクチャおよびネットワークに統合可能なソフトウェア・アプリのプラットフォームを開発し、自動車メーカー向け次世代製品とテレマティクス技術を統合させた新機能として提供することを目指す。 - 自動車用組込システムのソフトウェアを手がけるドイツのOpenSynergyと戦略的提携契約を締結。家電製品と自動車用インフォテインメントシステムの統合を目指すうえで、まずはビステオンのインフォテインメントシステム「OpenAirⅠ1.2」にOpenSynergyのオペレーティングシステムである「COQOS」を組み込み、仮想化技術を導入する予定。家電製品と自動車用インフォテインメントシステムの統合により、例えば真夏の暑い日に家で事前にスマートフォンから自動車のエアコンのスイッチを入れることができます。
- 2014年、Autonet Mobileと共同で、TCU(Telematics Control Unit,テレマティクスコントロールユニット)、OSソフトウェア、アプリ、クラウドサービスなどが組み込まれている4G LTEテレマティクスシステムを搭載したデモカーを開発。Wi-Fiスポット、4G LTEネットワークにより、乗車しているすべての人にインフォテインメントサービスを提供するシステム。
- 自動車用コックピットコンセプト「Horizon」を開発。
「Horizon」は、
○カメラがユーザーの手の動きを読み取ることでドライバーがインストルメントクラスター(運転台の計器盤)に触れずに各機能の操作ができる「ジェスチャーコントロール」
○高解像度グラフィックスにより前面と背面に情報(ドライバーが使用している操作が前面)を映し出す「デュアルレイヤー・ディスプレイ」
○センサースタックに届かなくても各機能の操作が可能な「仮想タッチスクリーン」
の3つの新技術が統合されたコックピットコンセプト。
グローバル展開
- 2017年、中国に新工場を設置し生産を開始。生産能力は500万セット
- 2016年、ブルガリアのオフィスを移転しソフトウェア事業を拡充。グローバル完成車メーカー向けのインフォテインメントシステム、ヘッドアップディスプレイなどのソフトウェアサービスの需要拡大が要因
- 2015年、インドに新工場を設置し生産を開始。グローバル自動車メーカーからの受注増加と、インド西部の顧客の要望への対応を目的とし、受注の拡大に応じて生産能力の倍増が可能
- 2014年、チェコの生産拠点に新工場を設置し、生産能力を約30%拡大
- 2014年、メキシコに新工場を設置し生産を開始。同地域に拠点を持つ自動車メーカーの受注対応が目的
- 2014年、ブラジルに新工場を設置。南米での工場設置は同社初
- 2013年、冷却モジュール、HVACコンポーネントを生産する新工場をロシアに設置し、稼働を開始
- 2013年、四輪向けコンビネーションメーター、カーオーディオ関連部品、多機能ディスプレイ、二輪向け電子コンビネーションメーターなどの電子部品を生産する工場をタイに新設
部門構成・部門ごとの方針
○エレクトロニクス部門
2014年、自動車内装システム・バッテリー事業を展開するアメリカの自動車部品メーカー、ジョンソンコントロールズからエレクトロニクス事業(ドライバー情報、インフォテインメント、コネクティビティ、ボディエレクトロニクス関連製品の供給を行っていた部門)を買収しました。
また、長春一汽富維汽車零部件とジョンソンコントロールズの合弁会社であるChangchun Faway Automobile Components Co.Ltd.の株式50%を取得しています。
2016年には組み込み型マルチメディアシステムを開発するインドのAllGo Embedded Systemsを買収しました。
○その他部門
非継続事業の旧内装(Interiors)部門と旧クライメート(Climate)部門のそれぞれの関連事業を含みます。2016年には南米や南アフリカの事業を売却しており、エレクトロニクス部門に集中する体制を整備しています。
ビステオンの報道ニュース一覧
- 2020.10.22 ビステオン、健全な環境や地域社会貢献に焦点を当てた持続可能性レポートを発表
-
製品品質と環境パフォーマンスを測定するための措置ビステオンは、環境、健康、安全性、製品、サプライチェーン、品質、従業員に関するイニシアチブや実践、達成について集...[もっと見る]
- 2020.09.11 ビステオン、フォードの新型F-150に最先端HMIのデジタルクラスターを供給
- 2020.08.23 ビステオン、インドの施設に新型コロナウイルス関連の支援を実施
- 2020.06.21 ミシガン州医師会、ビステオンのPPE提供によるサポートに感謝の意を示す
- 2020.06.21 ビステオン、ビステオン・チャイナの新たなマネージングディレクターを発表
会社概要
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
- イリノイ・ツール・ワークス
- インフィニオンテクノロジーズ
- ヴァレオ
- 濰柴動力股份
- エバースペッシャー
- MRF
- マザーソン・スミ・システムズ
- オートリブ
- クーパー・スタンダード・ホールディングス
- クーパー・タイヤ・アンド・ラバー
- クノールブレムゼ
- クムホタイヤ
- グルーポアントリン
- ラインメタル・オートモーティブ
- コンチネンタル・オートモーティブ
- CIEオートモーティブ
- GKN
- シェフラー
- ジョンソンコントロールズ
- ジョンソン・マッセイ
- ZF/ZF TRW
- ソルベイ
- 星字(ソンウ)ハイテック
- デーナ
- TIオートモーティブ
- TEコネクティビティ(タイコエレクトロニクスジャパン)
- テネコ
- ドラクスルマイヤー
- イートン
- SKF
- ハネウェル
- IAC
- ネクスティア・オートモーティブ
- ネマク
- ハリタ・シーティング・システムズ
- 現代WIA(ヒュンダイダブリュアイエー)
- 現代モービス(ヒュンダイモービス)
- ピレリ
- プラスチックオムニウム
- フレックスエヌゲート
- ブローゼ
- 北京海納川
- ベバスト
- ヘラー
- ベントラー
- ボエスト・アルパイン
- ボッシュ
- ボルグワーナー
- マーティンレア・インターナショナル
- マーレベーアジャパン
- マグナインターナショナル
- マニエッティ・マレリ
- マン・ウント・フンメル
- メリトール
- ランクセス
- レオニ
日系自動車部品メーカー情報
- アーレスティ
- IHI
- 愛三工業
- IJTテクノロジー
- アイシン・エィ・ダブリュ
- アイシン精機
- アイシン高丘
- 愛知機械工業
- 愛知製鋼
- 曙ブレーキ工業
- アドヴィックス
- アルプスアルパイン(株)
- イーグル工業
- 市光工業
- イノアック
- 今仙電機製作所
- AGC
- エイチワン
- エクセディ
- NOK
- NTN
- エフ・シー・シー
- オムロン
- 河西工業
- ダイセル
- カルソニックカンセイ
- 関西ペイント
- 鬼怒川ゴム工業
- キャタラー
- クラリオン
- ケーヒン
- KYB(カヤバ工業)
- 小糸製作所
- 小島プレス工業
- 三桜工業
- サンデン
- GSユアサ
- ジーテクト
- JVCケンウッド
- ジェイテクト
- ジヤトコ
- ショーワ
- シロキ工業
- スタンレー電気
- 住友ゴム工業
- 住友電気工業
- 住友理工
- セントラル硝子
- 大同特殊鋼
- 大同メタル工業
- 太平洋工業
- 大豊工業
- タチエス
- 中央精機
- 中央発條
- 椿本チエイン
- TPR
- テイ・エステック
- ティラド
- デンソー
- デンソーテン
- TOYO TIRE
- 東海理化
- トピー工業
- 豊田合成
- 豊田自動織機
- 豊田鉄工
- トヨタ紡織
- 西川ゴム工業
- 日信工業
- 日清紡ホールディングス
- 日本精機
- ニフコ
- 日本板硝子
- 日本精工
- 日本電産
- 日本特殊陶業
- 日本発条(NHKニッパツ)
- 日本プラスト
- 日本ペイントホールディングス
- パイオニア
- ハイレックスコーポレーション
- パナソニック
- 富士機工
- 不二越
- フタバ産業
- ブリヂストン
- 古河電気工業
- プレス工業
- マルヤス工業
- 三井金属鉱業
- ミツバ
- 三菱電機
- 武蔵精密工業
- 村田製作所
- 矢崎総業
- 八千代工業
- ユーシン
- ユタカ技研
- ユニプレス
- 横浜ゴム
- ヨロズ
- リョービ