ショーワ
ショーワの企業情報
ショーワは埼玉県に拠点を置く、ショックアブソーバーやステアリングシステム、フロントフォークなどを手掛ける自動車部品メーカーです。
主要な納入先は筆頭株主であるホンダで、その他、トヨタ自動車、日産自動車、ヤマハ、ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)など大手メーカー向けに供給しています。
ショーワの前身は、1938年に設立された航空機部品を製造する昭和航空精機です。1946年に社名を昭和製作所と変更し、自動車用部品の製造を開始しました。1960年、愛知県に二輪車用のフロントフォーク、リアクッションを製造する名古屋工場を設立。1965年、埼玉県に四輪車用のショックアブソーバーを製造する埼玉工場を設立するなど、日本で製造拠点の開設を進めます。
1978年、初の海外拠点となる合弁会社、ピー・ティー・ショーワ・インドネシア・マニュファクチャリングをインドネシアに設立。翌1979年、アメリカにショーワ・アメリカン・インコーポレイテッドを、1981年、ブラジルに合弁会社、ショーワ・ド・ブラジル・リミターダを相次いで設立し、グローバルでの展開も進めます。
1993年、パワーステアリング用ポンプなどを手掛ける精機技研工業と合併し、同時に社名を現在のショーワに変更。パワーステアリングの製造を開始します。
2011年、ベトナム・ハノイ市に拠点を置く二輪・四輪用部品メーカー、MACHINO AUTO-PARTS(現、ショーワ・オートパーツ・ベトナム)を子会社化しました。2014年、新たな中長期計画を発表。現在はその目標に向けた取り組みを行っています。
○事業内容
・四輪事業
ショックアブソーバーをはじめ、動力伝達装置の一部で、車がカーブを曲がる際に左右の車輪に回転差を与えるディファレンシャルギア、四輪駆動車や後輪駆動車などエンジンと駆動軸が離れている場合にエンジンで発生した駆動力を駆動軸に伝達するプロペラシャフトの製造・販売。
・ステアリング事業
ステアリングに、ハンドルを軽く回せる機構を付与したパワーステアリングをはじめ、CVT(無段変速機)の無段階変速を行うための油圧を供給するポンプの製造・販売。
・二輪・汎用事業
二輪用のショックアブソーバーを始め、船舶の推進システムである船外機の上げ下ろしと、船を水面と並行に保つための装置であるトリムを制御するパワーチルトトリム、トリムの部品であるトリムシリンダの製造・販売。
・ガススプリング事業・その他
四輪車用のボンネットのドアなどにおいて、ガスの反発によって開閉をアシストしたり開いた状態を保つためのガススプリングの製造・販売。また、自動車販売など。
年収情報
平均年収653万円 / 自動車業界内の年収順位 34/101位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 2億1633万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 42.3歳 |
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平均勤続年数 | 17.4年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
- ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。
従業員数推移
ショーワの2016年3月期の連結決算は以下のとおりです。
- 売上高 2,582億4,600万円(前年比3.1%減)
- 営業利益 75億6,800万円(前年比52.6%減)
- 当期損益 23億4,800万円
セグメント別では、四輪事業は、前年度に比べ主に日本における四輪車用製品の販売が減少したことで、全体で減少しました。この結果、四輪事業の売上高は942億300万円(前年比1.9%減)、営業利益は46億8,300万円(前年比17.9%増)となりました。
ステアリング事業では、ステアリング製品の販売が主に北米や中国において前年度より減少したことから、全体で減少。一方で、為替換算の影響により売上収益は増加し、747億3,800万円(前年比0.5%増)となりました。営業利益は、9,400万円(前年比97%減)でした。
二輪・汎用事業では、前年度に比べ二輪車用製品の販売が主にアジアおよび南米において販売が減少したことによって、全体で減少しました。この結果、売上収益は、754億900万円(前年比7.4%減)となりました。営業利益は、57億5,700万円(前年比34.8%減)でした。
ガススプリング事業においては、売上収益は、31億8,800万円(前年比8%増)となりました。営業損失は、グループ内で生産したガススプリング製品の一部における不具合の補償費用を計上したことによって、90億3,600万円(前年度は営業損失1億2,200万円)となりました。
その他の売上収益は、107億700万円(前年比7.6%減)、営業利益は、5億7,700万円(前年比1.5%増)となりました。
上記を踏まえた、2017年3月期の通期予想は以下のとおりです。
- 売上収益 2,510億円(前年比2.8%減)
- 営業利益 122億円(前年比61.2%増)
- 当期利益 47億円
事業戦略
事業方針
ショーワは2014年4月から新たな中長期計画を開始しました。
<主要施策>
○全体目標
- ブランド力の強化、市場ニーズの把握、グローバル市場へのタイムリーな製品提供
○研究・開発
- 2014年~2016年の3年間で開発費・人員を2倍にし、開発力を4倍に高める
2014年、中国に研究開発拠点、昭和汽車零部件研究開発(広州)(Showa[Guangzhou]Auto parts R&D)を設立。
2015年には、初の四輪用テストコースとなる栃木開発センター塩谷プルービンググラウンドを開設。従来は本田技研研究所の施設で行ってきた四輪用のテストを、今後は自社の施設で行う。
○海外事業
- 2015年~2017年の3年間で、ステアリングを生産するメキシコ工場で生産能力の増強を進める
2015年、メキシコ・グアナファト州に電動パワーステアリングを生産する子会社、ショーワ・オートパーツ・メキシコが稼働。
○可変ショックアブソーバー事業
- ショックアブソーバーの減衰力を変えられる構造の可変ショックアブソーバー。2014年、同製品の販売割合を、2020年までに四輪用ショックアブソーバー全体の3割に高め、2024年には全てを可変ショックアブソーバーに切り替える。
従来製品ではコストが高く高級車への搭載にとどまっていた可変ショックアブソーバーだが、コストダウンが見込みやすい機械式の可変ショックアブソーバーの開発を進め、販売拡大を目指す。
注力分野
現在ショーワは、2020年までに、四輪車用ショックアブソーバーの販売割合の3割を可変ショックアブソーバーに高め、2024年までにすべての四輪用ショックアブソーバーを可変式に切り替えるとして、取り組みを行っています。
- 可変ショックアブソーバーには機械式と電子制御式があるが、同社では早期のコストダウンを見込める機械式の開発を先行させ、既存のショックアブソーバーからの置き換えを進める。
- 2016年、機械式の製品「SFRD」がホンダの新型「アコード ハイブリッド」に初搭載された。今後は「フィット」などコンパクトクラスへの適用を目指した次世代型の開発を進める。
- 機械式よりも高性能な電子制御式では、専用センサーが不要なタイプを高級車向けに開発する計画。
技術動向
○製品開発
・世界初となる技術を使ったフロントフォーク2種を発表
二輪車の前輪を支えるサスペンション部品であるフロントフォーク。2014年、二輪車用のフロントフォーク2種「Balance Free Front Fork(バランスフリーフロントフォーク)」「Dual Bending Valve Front Fork(デュアルベンディングバルブフロントフォーク)」を発表。いずれも世界初となるフロントフォーク技術。
「バランスフリーフロントフォーク」は、世界初の技術となる“直列ピストンユニットバランスフリー構造”を使用。従来製品の弱点となっていた圧力バランスの変動が発生しない油圧回路を採用することで、オイルの流れをスムーズかつ最適にし、優れた駆動力と吸収性を実現するとしている。
「デュアルベンディングバルブフロントフォーク」は、こちらも世界初となる技術“デュアルベンディングバルブ構造”を採用。従来製品よりシンプルな構造で、低価格かつ1台当たり250グラム軽量化を実現したとしている。インドなどでの販売拡大を狙う。
・新開発の電動パワーステアリングの量産開始
2015年、電動のパワーステアリングの新製品として開発した「デュアルオピニオンアシスト式電動パワーステアリングシステム」(DPA-EPS)。従来はハンドル(ステアリング軸)のみに使用していた、ディファレンシャルギアの一部であるピニオンギアをタイヤ側(アシスト軸)にも配置。従来に比べ、より快適な運転を実現するとしている。
同年、この製品の量産を静岡県の御殿場工場で開始したと発表。同年、マツダの新型「ロードスター」に初採用された。
また、ホンダの次期「シビック」および、イギリスで生産する予定の「シビック タイプR」にも搭載予定で、それぞれ御殿場工場とメキシコ工場で生産する計画。
○技術開発
・車輪速センサーを利用してダンパーのスカイフック制御を可能にする技術を新開発
スカイフック制御とは、ダンパー(ショックアブソーバーの総称)を電気的に制御することによって、車両の操縦安定性や乗り心地を向上させる技術。
従来は、専用の車輪速センサー(横滑り防止装置やアンチロックブレーキシステム[ABS]搭載車などに使用されるセンサー)を各ショックアブソーバーの上下に合計8個搭載する必要があったが、このスカイフック制御を採用することで専用センサーが不要となった。
このことで、低コストを実現するとともに、乗り心地や操縦安定性を向上できる。
また、低コストが求められる軽自動車やコンパクト車にも同技術の適用が可能としている。
・ステアリングホイールとショックアブソーバーの統合制御技術の開発推進
2014年、自動運転時代に必要な技術と位置づけ、ステアリングホイールとショックアブソーバーの統合制御技術を2020年までに開発すると発表。
主力製品であるパワーステアリング、ショックアブソーバーの技術を組み合わせ、ステアリング操作によってショックアブソーバーの減衰力を制御し、より安全で快適な走行を実現するとしている。
○研究開発施設開設
- 中国に研究開発拠点を設立
- 2014年、中国における新たな研究開発拠点、昭和汽車零部件研究開発(広州)(Showa[Guangzhou]Auto parts R&D)を設立したと発表。
中国での事業拡大の基盤構築を目的に、新機種の開発、販売拡大、現地調達および品質対応など開発力強化、取引先完成車メーカーのニーズに対応する開発活動を行う。 - 初の四輪用テストコースを開設 2015年、初めての四輪用テストコースとなる栃木開発センター塩谷プルービンググラウンドを開設したと発表。
これまで主に本田技研研究所の施設で行ってきた四輪用のテストを自社の施設で行うことで、開発の迅速化とともに、将来の自動運転社会に対応するサスペンション技術、ステアリング技術の開発を加速するとしている。
グローバル展開
ショーワは現在、グローバルにおいて、収益性の向上を目指し生産機能の集約を進めるとともに、製品競争力の強化を行うため、円高によってコストの優位性が薄れた中国からの生産移管を進めています。
○中国
- 2014年、中国・広州市近郊に子会社、昭和汽車零部件研究開発(広州)有限公司を設立。
中国での新機種開発をはじめ、販売拡大、現地調達および品質対応などの開発力強化を目指す。
○ドイツ
- 2014年、ドイツ・フランクフルト近郊に、イギリス子会社であるSHOWA UKのヨーロッパの開発・営業拠点として、SHOWA UK LTD. EUROPE R&D OFFICE(ショーワユーケー・ヨーロッパ・アールアンドディー・オフィス)を設立。
ヨーロッパでのビジネス拡大とグローバルでの商品力強化の基盤を構築する考え。
○アメリカ
- 2015年、アメリカ・オハイオ州に拠点を置く生産子会社、American Showa(アメリカン・ショーワ)の営業・開発拠点をアメリカ・ウィスコンシン州に開設。
主に二輪車用サスペンションの営業・開発分野の強化を目指し、ハーレーダビッドソン向けなどの新製品の開発・販売の強化を行う。
○メキシコ
- 2015年、メキシコ・グアナファト州に生産子会社、SHOWA AUTOPARTS MEXICO(ショーワ・オートパーツ・メキシコ)を開設。
- 同年稼働し、新型の電動パワーステアリング「DPA-EPS」を生産する。それまで電動パワーステアリングを生産していたカナダとアメリカの子会社での生産を終了し、代わりに同拠点から供給する計画。
- 2016年、メキシコでの「DPA-EPS」の生産能力を、現在の2倍にあたる年100万台に増強すると発表。
○インド
- 2015年、インドの子会社、SHOWA INDIA(ショーワ・インディア)傘下に新工場を建設する方針。
それまで中国で生産していた四輪車用ショックアブソーバーの生産の一部をインドに移管する計画。
会社概要
拠点一覧
ショーワの拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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関係会社一覧
ショーワの関係会社一覧
- ピー・ティー・ショーワ・インドネシア・マニファクチャリング
- アメリカン・ショーワ・インコーポレイテッド
- ショーワ・カナダ・インコーポレイテッド
- 広州昭和汽車零部件有限公司
- ショーワ・ユー・ケー・リミテッド
- 上海昭和汽車配件有限公司
- ショーワ・インディア・プライベート・リミテッド
- ショーワ・オートパーツ(タイランド)・カンパニー・リミテッド
- ショーワ・オートパーツ・ベトナム・カンパニー・リミテッド
- ピー・ティー・ショーワ・オートパーツ・インドネシア
- ショーワ・オートパーツ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ
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- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
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