クラリオン

クラリオンの企業情報

クラリオンは、日立グループの傘下に属す(親会社は日立製作所)、日本の車載機器メーカーです。
カーナビゲーションやカーオーディオ、車載カメラ、運行管理システムなどを手がけています。

1940年、東京都文京区で設立された白山無線電機が、現在のクラリオンの前身です。当時は電池式家庭用ラジオを生産していました。
1964年、クラリオン・コーポレーション・オブ・アメリカを設立。

1970年には社名をクラリオンに変更。
同年、クラリオン・マレーシアSdn., Bhd.に資本参加。

1989年、クラリオン・マニュファクチュアリング・コーポレーション・オブ・ザ・フィリピンズを設立。

1990年、Clarion Shoji Co.,Ltd.(U.S.A.)がマッキントッシュ・ラボを買収。
1995年、クラリオン(香港)インダストリーズCo., Ltd.を設立。
1997年、ハンガリーにクラリオン・ハンガリー・エレクトロニクスKft.を設立。
1997年にはメキシコにプレシジョン・メタルS.A.de C.V.を設立しました。

2001年、メキシコに設置していた生産子会社を1社に統合。
2006年、日立製作所の連結子会社になりました。
2007年、ザナヴィ・インフォマティクスを100%子会社にし、2009年に吸収合併しました。

2016年3月末時点では、日本国内外に生産会社、販売会社、開発会社を有し、8,967人の従業員を抱えています。


現在は事業ポートフォリオの変革を目指し、車両情報システムプロバイダーとして、セーフティアンドインフォメーション(安全・情報)事業とコネクティビティ事業の強化に注力しています。

年収情報

平均年収684万円自動車業界内の年収順位 92280

年収推移

  • 689.5万円

2016年度

  • 708.2万円

2017年度

  • 684.5万円

2018年度

自動車業界の平均年収 618万円
推定生涯賃金 2億1972万円

年齢別年収シミュレーション

  • 424万円

25歳

  • 506万円

30歳

  • 588万円

35歳

  • 663万円

40歳

  • 684万円

45歳

  • 670万円

50歳

平均年齢 46.4歳
平均勤続年数 16.6年

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 216,227百万円

2015年度

  • 194,841百万円

2016年度

  • 183,056百万円

2017年度

単独
  • 150,071百万円

2015年度

  • 135,254百万円

2016年度

  • 115,634百万円

2017年度

経常利益推移

連結
  • 10,495百万円

2015年度

  • 10,992百万円

2016年度

  • 4,515百万円

2017年度

単独
  • 3,932百万円

2015年度

  • 4,866百万円

2016年度

  • 1,649百万円

2017年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結
単独

2016年度における売上高は、米州とアジアにおけるOEM市場の拡大などが影響し、2,162億2,700万円で前年度比8.9%増となりました。
また、営業利益は115億5,100万円で前年度比56.4%増、当期純利益は77億4,300万円で前年度比58.8%増となりました。

地域別の売上高は、

  • 日本が841億1,900万円で前年度比12.8%減
  • 米州が908億5,300万円で前年度比47.6%増
  • ヨーロッパが138億4,500万円で前年度比13.9%減
  • アジア・豪州が274億800万円で前年度比11.8%増

となりました。

クラリオンは現在、2017年度までに連結営業利益率を5%以上、2018年度までに売上高を2,300億円以上に引き上げる目標を設定しています。

事業戦略

事業方針

クラリオンは現在、2017年度を最終年度とする中期経営計画で、連結営業利益率5%以上を数値目標として掲げています。
また、2018年度までに売上高を2,300億円以上に引き上げることも目指しています。

目標達成に向け、現在はセーフティアンドインフォメーション(安全・情報)事業とコネクティビティ事業の強化に注力。

製品別では、安全走行支援システムである「サラウンドアイ(SurroundEye)」の開発を強化するほか、クラウド情報ネットワークサービスである「スマートアクセス(Smart Access)」の発展に取り組む方針です。

地域別では北米、中国、その他のアジア諸国を成長市場に位置付けています。

また、2015年初頭からカーナビの設計・生産のグローバル化を推進しており、すでに国内では生産ラインの組立工程を8割自動化。
2017年には海外の生産拠点に導入する方針で、為替変動に応じて生産量を調整できる体制を整えています。

さらに、2017年3月期までに、商用車用の車載カメラや業務用カーナビの売上高を全体の8%に引き上げる考えも示しています。

このほか、日立製作所や日立オートモティブシステムズと、自動運転を視野に入れたサブシステムの共同開発や提案活動を推進する方針です。

クラリオンの他社との提携に関する動向は以下のとおりです。

  • 2012年3月、車載用CDプレーヤーをインドの現地企業に委託すると発表。
    それまでインド向けの車載オーディオはタイから完成品を輸入していたが、インド国内の日系完成車メーカーおよび外資系完成車メーカーの現地における部品調達ニーズの高まりを受け、インドでの現地生産に切り替える。
  • 2013年5月、カーナビゲーションシステムの音声認識と検索技術に関して、グーグル(Google)と提携する契約を締結。
    クラリオンのクラウド情報ネットワークサービスである「スマートアクセス(Smart Access)」を経由し、グーグルが施設や位置情報を提供する。
    これにより、カーナビに内蔵されているものよりも膨大な情報の提供が可能になる。
  • 2014年6月、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)の開発を加速させ、完成車メーカーによる自動運転の実用化支援を日立オートモティブシステムズと共同で実施すると発表。
    2018年を目標に実用化を目指す。
  • 2016年5月、ナビゲーション用ソフトウェアの開発を手がける武漢光庭信息技術と、知能端末のソフトウェアを開発する合弁会社、武漢楽庭軟件技術を中国に設立すると発表。
    中国でソフトウェアの開発体制を強化して新規顧客の開拓と商品企画力の強化を図り、グローバル市場の需要に対応するのが目的。
    資本金は約1億6,700万円で、クラリオンの出資比率は25%。両社は従来から車載機向けソフトウェアの開発で提携していた。

技術動向

クラリオンの製品は、主に本国日本と中国で開発されています。

下記は、クラリオンの研究開発活動の一例です。

  • 自然対話型音声認識技術を開発
    カーナビゲーションでの対話型音声検索を可能にする技術。ドライバーの発話から文脈を認識する機能を目的地検索に付加することで、会話のように自然な検索を可能にする。
    クラリオン独自のクラウドサービスである「スマートアクセス(Smart Access)」を経由し、グーグル(Google)の音声による目的地検索機能「インテリジェンスボイス」に自然対話型の音声認識技術を付加する。
  • OAAへの参加を発表
    OAA(Open Automotive Alliance,オープン・オートモーティブ・アライアンス)は、グーグルが主導で立ち上げた、Android OSベースの車載用プラットフォームの開発を目指す団体。
    クラリオンは2014年6月に同団体への参加を発表。
    完成車メーカーや自動車部品メーカーのほか、世界各国の企業が加盟している。
  • 「サラウンドアイ(SurroundEye)」の次世代モデルを出展
    「サラウンドアイ」はマルチカメラにより車両周辺の情報を俯瞰する映像システム。2015年9月、その次世代モデルをフランクフルト国際自動車ショーに出展した。
    次世代モデルは映像劣化が軽減されており、それまでの製品と比較して運転時の視認性が約3割向上。
    車両周辺の細かな情報、遠方の情報を表示することにより、ドライバーは直感的に周辺状況を確認できる。
  • 新たな車載用フルデジタルサウンドシステムを開発
    2015年9月、同システムを開発したと発表。
    デジタルプロセッサーとフルデジタルスピーカーで構成されており、デジタル音源からスピーカーまでフルデジタルで伝送することにより、高音質かつ原音に忠実なデジタルサウンドの再生が可能。
    スマートフォンなどのさまざまな機器と接続できる。
  • 歩行者との衝突を防止する基本技術を開発
    歩行者などの行動変化を予測し、リアルタイムで最適な速度パターンを高速演算することにより、衝突を防止する技術。
    クラリオン、日立製作所、日立オートモティブシステムズの3社が共同で開発し、実験車によって有効性を確認したと発表。
  • シートの振動による警告システムを開発
    同システムは、車両などが接近した際に、シートを振動させることでドライバーに警告するシステム。
    振動位置を制御することによって、ドライバーは危険が存在する方向を直感的に理解できる。
  • フォルクスワーゲングループジャパンと「サラウンドアイ」を共同開発したと発表
    同製品は、フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ:Volkswagen Group Japan)が日本で発売する「ゴルフ」と「ゴルフヴァリアント」向けの駐車支援カメラシステム。
    車体に取り付けられた4台のカメラで、車両周辺を真上から俯瞰したように表示する。

グローバル展開

2016年3月末時点で、クラリオンは本国日本のほか、米州(アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル)、ヨーロッパ(ドイツ、イギリス、フランス、ハンガリー)、アジア・豪州(中国、台湾、マレーシア、タイ、インド、オーストラリア)に拠点を有しています。

○海外における取り組み

■タイでの取り組み
  • 2012年3月、タイにおける車載用カーナビゲーションの生産能力を強化するため、新工場を設置すると発表。
    当初の発表によれば、新工場の主な供給先は日産自動車、いすゞ自動車、ゼネラル・モーターズ(GM:General Motors Company)だが、将来的には他の完成車メーカーへの供給も視野に入れている。

会社概要

社名 クラリオン株式会社
設立年 1940年12月18日
本社所在地 〒330-0081 埼玉県さいたま市中央区新都心7-2
代表取締役 川端 敦
資本金 20,346百万円

組織構成や技術開発状況など、ネットに掲載されていない情報 が聞ける。転職についても相談できる。

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拠点一覧

クラリオンの拠点(研究開発・テストセンター含む)

国内拠点一覧
  • 東北事業所(福島県郡山市)
  • 貸与資産(福島県郡山市 他)
  • 本社・技術センター及び本社事務所(埼玉県さいたま市)
  • その他(福島県郡山市 他)
  • 貸与資産(福島県郡山市 他)
海外拠点一覧
  • Dongguan Clarion
  • Orient Electronics CO.,Ltd.
  • Clarion Asia(Thailand) CO.,Ltd.
  • Electronica Clarion,S.A.de C.V.
  • Clarion Hungary Electronics Kft.
  • Clarion Corporation of America
  • Clarion Europe S.A.S.
  • Clarion (H.K.) Industries Co.,Ltd.

関係会社一覧

クラリオンの関係会社一覧

  • Clarion Corporation of America
  • Clarion Europe S.A.S.
  • Clarion Hungary Electronics Kft.
  • Dongguan Clarion Orient Electronics CO. Ltd.
  • Clarion(H.K.) Industries CO.,Ltd.
  • Electronica Clarion,S.A. de C.V.

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