吉利汽車

吉利汽車の企業情報

吉利汽車控股有限公司(Geely Automobile Holdings Limited、ジーリーオート、吉利汽車)は、中国の浙江吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ、吉利集団)傘下の自動車メーカーです。現在は2015年に発表した新エネルギー自動車発展戦略「Blue Geely Initiative」(藍色吉利行動)に向けた取り組みを行っています。

吉利汽車の親会社、吉利集団は1986年に冷蔵庫の製造企業として設立。1992年にバイクの製造をスタートし、1997年に自動車事業に参入。2003年に吉利汽車を設立しました。

2002年に上海吉利美嘉峰国際貿易股份有限公司 (Geely International Corporation) を設立し、翌2003年から自動車の輸出を開始。海外市場へ進出しました。2014年にはブラジル市場に進出し、ボルボの輸入ディーラー網を利用して中型セダン「EC7」ほかの販売をスタートしました。

また、2010年、イギリス名物の黒塗りタクシー「TX4(通称ブラックキャプ)」を製造する自動車メーカー、マンガニーズ・ブロンズ・ホールディングス(Manganese Bronze Holdings)と合弁会社、上海英倫帝華汽車有限公司(Shanghai LTI Automobile Ltd.、上海英倫帝華)を設立。タクシー関連事業に参入しましたが、上海英倫帝華は設立から赤字が続き、2013年に親会社の吉利集団に売却しました。

2014年にイギリスの電気自動車メーカー、エメラルド・オートモーティブ(Emerald Automotive)を買収。電気自動車(EV)仕様車を含む新世代タクシーを投入する計画です。

◯提携関係
・ボルボ・カーズ
2010年、親会社の吉利集団がフォード・モーター傘下のボルボ・カーズを買収。吉利集団はボルボ・カーズの世界販売台数を2020年までに80万台とする目標。吉利汽車は2015年、モーターショーでボルボと共同開発した新プラットフォームを採用した新型セダン「帝豪」(EMGRAND)のコンセプトカーを発表した。

・デトロイトエレクトリック社(Detroit Electric)
2013年、アメリカのEVメーカーの先駆けであるデトロイトエレクトリック社と提携。EVを共同開発することを発表した。2014年には中国市場向けのEV「EC7-EV」を発売。

・康迪科技公司(Kandi Technologies Group、カンディ・テクノロジーズ・グループ)
2013年、EVメーカーの康迪科技公司と合弁会社、康迪電動汽車有限公司(Kandi Electric Vehicles)を設立。2018年までに5000~1万台のEVをカーシェアリング用に提供する予定。

・エメラルド・オートモーティブ
2014年、イギリスのEVメーカー、エメラルド・オートモーティブを買収。吉利が5年以内にエメラルド・オートモーティブシリーズのEVを生産する予定。今後は共同で新エネルギー車を開発する。また、EV仕様車を含む新世代のタクシーを開発し、ロンドン市場をはじめ、中国を含む他国市場へも投入する予定。

・新大洋機電集団有限公司(新大洋集団)
2015年、小型EVメーカー新大洋集団とともに合弁会社、新大洋電動車科技有限公司を設立。小型EVの研究開発や生産、販売、サービス運営を推進する。同年、その第1弾モデルとして小型EV「地豆(zhidou)D1」が完成した。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 3,043,901百万円

2013年度

  • 2,957,892百万円

2014年度

  • 3,175,986百万円

2015年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

2014年の吉利汽車の実績は以下のとおりです。

  • 営業収入 217.3億元(前年度比24.3%減)
  • 純利益 14.3億元(同46.3%減)
  • 世界販売台数 41.8万台(同24%減)

減収減益の大きな要因となったのは世界的な販売台数の減少で、内訳は、国内が35.8万台(同16.8%減)、海外が5.9万台(49.8%減)でした。
2015年の世界販売目標は45万台(2014年比約8%増)に設定しています。

事業戦略

事業方針

吉利汽車は2014年、2019年までに年間販売台数120万台とする目標を発表しました。

また、2015年には新エネルギー自動車発展戦略「Blue Geely Initiative」(藍色吉利行動)を発表。今後、従来の自動車メーカーから新エネルギー自動車メーカーへと転換していくというものです。具体的な取り組みは以下のとおりです。

  • 乗用車の平均燃費を5.0L/100kmに向上。
  • 2020年までに吉利全体の販売台数の90%以上を新エネルギー車とする。内訳は、プラグインハイブリッド車(PHEV)とハイブリッド車(HEV)の比率が65%、EVの比率が35%。
  • EVなど車種によって3種類に分け、それぞれ基礎構造をモジュール化することで新エネルギー戦略を迅速に推進する。

注力分野

○新エネルギー車事業の推進

  • 2013年、新エネルギー車の生産ラインを、子会社である寧波遠景汽車零部件に設置。2015年からEV2モデルとHEVを生産開始の予定。
  • 2013年、吉利汽車はEVメーカーの康迪科技公司(Kandi Technologies Group)と合弁会社、浙江康迪電動汽車有限公司(Zhejiang Kandi Electric Vehicles)を設立。同年、康迪(kandi)ブランドのEVをリース車などとして運行を開始した。同年、康迪ブランドのEVをリース車として運行を開始するとともに、カーシェアリング用の立体駐車場4カ所を整備。2018年までに5000~1万台のEVをカーシェアリング用に提供する予定。
  • 2014年、モーターショーでFEプラットフォーム(Framework Extendable、拡張可能なフレームワーク)をベースとするPHEVのコンセプトカー「帝豪Cross Concept」を発表した。同年、「帝豪EC7」ベースのHEVモデルを発売。
  • ボルボと共同で電気駆動システム関連の開発機構・生産会社の設立を検討。
  • 2015年、中国浙江省にエンジン工場の建設を開始。ガソリン、メタノール、天然ガスを燃料とするエンジンを生産する。
  • 2015年、CO2から再生可能メタノールを合成する技術をもつアイスランドのCarbon Recycling International(CRI)に出資。吉利汽車はCRIとともに再生可能メタノールの合成技術を中国で普及させ、メタノール車の普及を図るとしている。
  • エコカーの一種であるメタノール自動車(アルコールの一種であるメタノールを燃料として走る自動車。ディーゼル車に比べ黒煙や窒素酸化物の排出量が少ない)の生産を2017年に開始予定。

グローバル展開

吉利汽車は世界11カ国に生産拠点を置いています。主な海外拠点における取り組みは以下のとおりです。


○スリランカ

  • 2014年、スリランカ初の全自動の組立ラインと測量結果を検査するラインを設置した新工場が稼働。

○ウクライナ

  • 2013年、AIS(国営の自動車・機械の販売ディーラー)の工場で「金剛(KingKong)」「帝豪」「X7」などの生産を委託。

○ベラルーシ

  • 2013年、鉱業機械メーカーBELAZ社(ベルアズ)、自動車部品メーカーSOYUZ社(ソユーズ)とともに、大型乗用車の組み立てを行う合弁会社BELGEE社(ベルジー)を設立。SUV「EX7」など4車種の組み立てを行い、ベラルーシをはじめ、今後はロシアやウクライナへも輸出される予定。

○エジプト

  • 2012年、エジプト最大手の自動車組み立て工場、GHABBOUR Auto(GBオート)と提携。生産ラインを稼働し、エジプト国内をはじめ、他の北アフリカ諸国への輸出も行う計画。

○ブラジル

  • ブラジルの自動車販売大手でボルボの現地ディーラー、Gandini(ガンディニ)グループと契約、現地に販売子会社を設立した。2014年から「帝豪EC7」「全球鷹(Gleagle)GC2」の販売を開始。また、ウルグアイで生産した「EC7」の販売も開始。

○ウルグアイ

  • 2013年、車両組み立て会社、Nordex(ノルディックス社)に「帝豪EC7」など4車種の生産を委託。これらはウルグアイ国内をはじめブラジルなどへも輸出される。

○イギリス

  • 2015年、イギリスに新工場の建設を発表。新型の「ロンドン・タクシー」を生産する。

会社概要

社名 浙江吉利控股集団有限公司
設立年 1986年11月1日
本社所在地 中国浙江省杭州市浜江区江陵路1760号 (〒310051)
代表取締役 李書福
資本金 15,370百万円

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