大豊工業
大豊工業の企業情報
大豊工業は、日本に本社を構える自動車用軸受の国内大手メーカーです。
エンジン軸受、バキュームポンプ、EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブ、カーエアコン用コンプレッサー向けの特殊軸受などを主力製品としています。
そのほかにも、サーモスタットハウジングやウォーターインレットなどの樹脂製品、自動車用ホイールのバランスウェイトなどを手がけています。
また、大豊工業の株式33%以上をトヨタ自動車が保有しているため、トヨタ自動車系列との取引が売上高の多くを占めています。
1939年、大豊工業の前身である西尾精機が愛知県に設立。当時は精密機と精密機械器具の製造・販売を行っていました。
1944年、社名を西尾精機から大豊工業へ変更。
1981年、アメリカに子会社としてタイホウコーポレーションオブアメリカ(Taiho Corporation of America)(現:連結子会社)を設立。
1998年には、インドネシアにタイホウヌサンタラ(PT. Taiho Nusantara)(現:連結子会社)を三井物産との合弁会社として設立。
2000年以降もハンガリーやアメリカ、中国、タイなどに拠点を設立し、グローバル展開を推進。
2012年、中国の常州恒業軸瓦材料有限公司(Hengye Bearing Materials Co., Ltd(Changzhou))の株式をすべて取得し、完全子会社化しています。
2016年3月末時点では、連結子会社16社、持分法適用関連会社1社、非連結子会社1社、持分法非適用関連会社1社でグループを構成し、4,100人の従業員を抱えています。
事業体制は以下3つのセグメントで構成されています。
・自動車部品関連事業
・自動車製造用設備関連事業
・その他
現在は、海外完成車メーカーとの取引を拡大するために、樹脂コーティング軸受の生産・改良に注力しています。
年収情報
平均年収633万円 / 自動車業界内の年収順位 100/236位
年収推移
自動車業界の平均年収 | 618万円 |
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推定生涯賃金 | 2億3627万円 |
年齢別年収シミュレーション
平均年齢 | 37.3歳 |
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平均勤続年数 | 14.3年 |
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
従業員数推移
2015年度における売上高は、1,072億8,800万円で前年度比9.2%増となりました。
また、営業利益は66億2,900万円で前年度比41.8%増、経常利益は62億9,700万円で前年度比26.6%増、当期純利益は37億7,200万円で前年度比18.1%増となりました。
セグメント別の売上高は、
- 自動車部品関連事業が884億2,700万円で前年度比8.5%増
- 自動車製造用設備関連事業が186億3,800万円で前年度比12.7%増
- その他が2億2,100万円で前年度比7.3%増
となりました。
事業戦略
事業方針
大豊工業は、将来方針として「VISION2020」を発表しています。「地球環境とお客様への貢献」をスローガンに、グローバルな成長を続けるための活動に取り組む方針です。
「VISION2020」を具現化するために「2016-2018年度中期経営計画」を策定し、下記に取り組むとしています。
- 技術・品質・原価の徹底追及により、世界トップの競争力を持つ企業となる
- 人財・組織づくりとリソーセスの最大活用により、グローバル基盤をさらに強化する
大豊工業のM&Aに関する動向は以下のとおりです。
- 2012年3月、中国のアルミ軸受メーカーである常州恒業軸瓦材料有限公司(Hengye Bearing Materials Co., Ltd(Changzhou))を買収すると発表。
現地の素材メーカーを傘下に入れることで、一貫生産体制の構築を図った。
当初の発表によれば、最終的に全株式を取得して完全子会社化する予定で、買収費用は約5億7,000万円と予想されていた。
注力分野
大豊工業は、樹脂コーティング軸受の生産・改良に注力し、海外完成車メーカーとの取引拡大を目指しています。
摩擦を抑え、摩耗耐性に優れた次世代軸受を開発し、2015年度までにアメリカのTaiho Corporation of Americaに樹脂コーティング軸受専用ラインを増設する計画を立てています。
さらに、2016年には中国での生産を検討するなど、海外拠点での樹脂コーティング軸受の生産体制を構築し、海外メーカーとの取引を拡大する考えです。
技術動向
大豊工業は、基礎研究部門、製品開発部門、生産技術開発部門を愛知県の技術開発センターに集約して研究開発活動を行っています。
そのほかにも、摩擦技術センター、エンジン試験センター、生技開発センターなどの研究開発拠点を有しています。
また、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)をコア技術とした研究開発活動を推進しています。
下記は、自動車部品関連事業における研究開発活動の一例です。
○軸受製品に関する研究開発活動
低摩擦効果が期待できる樹脂コーティング付きクランクワッシャー、油量を制御する新溝形状エンジン用軸受を開発・量産化。
カーエアコン用コンプレッサー向けの特殊軸受においては、高性能、軽量新シュー・低コスト新斜板も開発しました。
また、アルミ軸受やカーボン軸受の新材料の研究開発も行っています。
○ダイカスト製品に関する研究開発活動
CAE(Computer Aided Engineering,コンピューター支援設計)を使用して解析を行い、冷却や湯流れを最適化することで薄肉鋳造と鋳造精度の向上を実現しました。
○システム製品に関する研究開発活動
EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブを応用し、高温排ガスの切り替えバルブの量産化を開始しました。
グローバル展開
2016年3月末時点で、大豊工業はアメリカ、ハンガリー、中国、韓国、タイ、インドネシアに海外拠点を有しています。
○海外における取り組み
■ドイツでの取り組み
- 2012年3月、ハンガリーの連結子会社Taiho Corporation of Europeの営業拠点をドイツに開設すると発表。
支店名はTaiho Corporation of Europe KFT., Dusseldorf Branch Office(TCED)で、当初の発表によれば、2012年4月に開設する予定としていた。
■タイでの取り組み
- 2012年10月、タイの子会社であるTaiho Corporation of Thailandに新工場を建設すると発表。新工場はプラチンブリに建設予定で、エンジン用バキュームポンプを生産する。
当初の発表によれば、初年度の生産個数は月間で1万8,000個を見込み、2015年には4万2,000個まで引き上げる計画としていた。
■ハンガリーでの取り組み
- 2014年2月、ハンガリーの工場を拡張すると一部で報道。
当初の報道によれば、新たな生産スペースは、ディーゼルエンジン用燃料噴射システム向けのリングカムアウターやエンジン軸受の生産に活用するとしていた。
部門構成・部門ごとの方針
大豊工業は、以下3つのセグメントで事業体制を構築しています。
- 自動車部品関連事業
(主要製品:エンジン軸受、バキュームポンプ、EGR(Exhaust Gas Recirculation,排気再循環)バルブ、カーエアコン用コンプレッサー向けの特殊軸受など) - 自動車製造用設備関連事業
(主要製品:搬送装置、溶接機、金型、設備部品など) - その他
自動車部品関連事業では、製品ごとに下記のような方針を掲げています。
○エンジンベアリング
- 海外シェアの拡大に向けたさらなる拡販を推進
○ブッシュ、ワシャ
- 海外での生産体制の構築と、現地生産化による拡販の推進
○コンプレッサー用部品
- シュー、斜板を中心としたグローバル展開と、先を見据えた開発の推進
○ダイカスト製品
- 新工法や設備のコンパクト化などによる、原価低減を生かした拡販活動の推進
○システム製品
- バキュームポンプのコスト削減とグローバル対応
- 独自技術を生かした研究開発の推進
○ガスケット
- 海外拡販の強化
会社概要
拠点一覧
大豊工業の拠点(研究開発・テストセンター含む)
国内拠点一覧 |
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海外拠点一覧 |
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関係会社一覧
大豊工業の関係会社一覧
- 大豊精機株式会社
- 大豊岐阜株式会社
- 日本ガスケット株式会社
- タイホウ コーポレーション オブ アメリカ
- タイホウ ヌサンタラ株式会社
- タイホウ コーポレーション オブ ヨーロッパ有限会社
- 韓国大豊株式会社
- 大豊工業(煙台)有限公司
- 常州恒業軸瓦材料有限公司
- タイホウ マニュファクチャリング オブ テネシー LLC
- ニッポンガスケット タイランド株式会社
- ニッポンガスケット オブ アメリカ株式会社
- YANTAI NIPPON GASKET CO.,Ltd.
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
- イリノイ・ツール・ワークス
- インフィニオンテクノロジーズ
- ヴァレオ
- 濰柴動力股份
- エバースペッシャー
- MRF
- マザーソン・スミ・システムズ
- オートリブ
- クーパー・スタンダード・ホールディングス
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- クノールブレムゼ
- クムホタイヤ
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