BYD
BYDの企業情報
比亜迪自動車販売株式会社(BYD Auto、BYDオート)は、中国に拠点を置く自動車メーカーです。携帯電話機用バッテリーで世界的な大手、比亜迪股?有限公司(BYD Company Limited)の子会社として2003年に設立。2008年に世界初のプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売し、大きな注目を集めました。
BYDオートの親会社であるBYDの設立は1995年。2003年に国営企業の西安秦川自動車責任株式会社(しーあんしんせんじどうしゃせきにんかぶしきがいしゃ)を買い取り、同年、社名をBYDオートに変更して会社を設立し自動車事業に参入しました。同年、駆動電池の研究開発を開始。さらに、販売の拠点となる比亜迪汽車販売を深セン市に設立しました。
2008年、世界で初めての量産型PHEVとなる「F3DM」を発売。2010年、アメリカ・カリフォルニアに BYD 北米販売本部を設置。ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)など環境対応車の供給ステーションの販売や技術サポートを行うとともに、初のEVとなる「e6」の輸入販売もスタートしました。
一方ヨーロッパでは、同年にBYDオートのヨーロッパ販売子会社であるBYDヨーロッパがドイツの大手電力会社、RWEと提携を発表。EVと充電サービスをセットで顧客に提供する事業を開始しました。
また、同年にはアメリカの自動車メーカー、ダイムラー(Daimler AG)と合弁で深?比亜迪・戴姆勒新技術有限公司(深センBYDダイムラー・ニューテクノロジー社)を設立。中国国内向けに開発・販売するEVのブランド、騰勢(DENZA)を立ち上げました。
◯提携関係
・ダイムラー
2010年、BYDオートはドイツの自動車メーカー、ダイムラーと技術提携を発表。合弁会社、深センBYDダイムラー・ニューテクノロジー社を設立した。2014年、同社が開発し、中国だけで販売するEVに特化したブランド・デンツァが、EV「DENZA」の生産を開始。「デンツァ」は1回の充電で最大300kmの走行が可能。
売上等の推移(直近3年間)
売上高推移
経常利益推移
- ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。
従業員数推移
親会社のBYDは2015年1~9月期決算を発表しました。
- 売上高 484.9億元(前年同期比20.0%増
- 純利益 19.6億元(同404.3%増)
この結果を受けて、2015年決算の見通しを以下のように発表しました。
- 純利益 23.2億~25.2億元(前年比435.2~481.3%増)
同社は好業績の要因として、自動車事業で、PHEVの販売が堅調な伸びを維持すると予想されるほか、受注済の公用車の大量納車が予定されていることなどを挙げました。
事業戦略
事業方針
2014年、BYDオートは新エネルギー車を対象とする「542 Technology」(542テクノロジー)戦略を発表しました。
- 「5」 時速100kmまで加速する時間を5秒以内とする
- 「4」 モーター付4WD(電子制御四輪駆動)システムの採用
- 「2」 燃費を2L/100km以内に抑えること
今後BYDオートが投入するすべての新エネルギー車を対象に以上の目標値を設定。この取り組みによって、新エネルギー車の技術普及を通じて、外資系メーカーと競争する力を備える狙いです。
注力分野
BYDオートは高成長を遂げる省エネルギー車・新エネルギー車事業拡大に向けて、増産投資および開発投入を活発化させています。
○電池工場の開設
- 2014年、省エネルギー車・新エネルギー車の販売好調による駆動電池の生産能力不足を補うため、中国・深センに電池工場を建設。リン酸鉄リチウムイオン電池を増産する。
- 2014年、ブラジル・サンパウロに新エネルギーバス、電池の生産拠点となる工場の建設を発表。同工場では、リン酸鉄リチウムイオン電池の組み立ても行う計画。
○新型電池の開発
- 2014年、BYDオートは、既存製品よりエネルギー密度(密度が高いほど大きさに対して重量が軽くなり、車の航続距離も長くなる)を50%向上させる高性能の新型電池、リン酸鉄マンガンリチウムイオン電池の開発を発表。2015年から搭載を開始する計画。
○電池材料のサプライチェーン構築
- 2014年、BYDリチウムイオン電池材料事業を手掛ける路翔股份(ろしょうこふん)の筆頭株主となった。リチウム電池の原料の調達先を確保し、電池材料のサプライチェーンを構築する考え。
○充電ネットワーク増設
- BYDオートは2014年、スイスの重電メーカーABBと提携。ABBから直流急速充電器の提供を受けることで充電インフラを整え、EV事業の拡大を狙う。
○新エネルギー車開発
- 2015年、PHEVパワートレインを搭載したSUV 「唐」(TANG)を発売。燃費性能は1Lあたり50km以上。
- 2015年、いずれもPHEVとなるミドルサイズSUV「宗」、コンパクトSUV「元」を発表。ハイブリッド用シャシー技術「542テクノロジー」が使用されている。
○公共交通車両のEV化をグローバルで展開
- 2014年にイギリス・ロンドンで初のEVバス「K9」を納車したことをはじめ、アジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各地に自社のEVバスを投入している。今後、海外の公共交通グループと提携し、一部他国で生産された部品を輸入して、現地で組立・販売するKD(ノックダウン)生産の計画も。
- 2015年にはウルグアイでタクシーとしてEV「e6」が採用された。
技術動向
○自動運転EVの研究開発
2014年、BYDオートはシンガポール科学技術革新庁(A*STAR)付属の情報通信研究所(12R)と提携し、自動運転車を研究開発すると発表。EV「e6」を試験車に、シンガポールの交通事情や道路環境において運転手がどのような運転判断を下すかなどのデータを収集し、分析する計画。
○車載ネットワークサービスの開発推進
BYDオートが自社開発した車載ネットワークサービス・プラットフォーム「i技術」。自動車に通信システムを組み合わせ、リアルタイムに情報サービスを提供するテレマティクスや、サーバ上に保存されているソフトやデータを活用できるクラウド・コンピューティングなどの機能を搭載した同システムは、2014年に発表したPHV「秦」(QIN)に搭載。
○リモート制御運転システムの開発
20メートルの見える範囲内で、エンジンの起動・停止をはじめ、前進、後退、方向転換、変速などがリモコンによって操作できるという「Remote Driving Control System」(リモート・ドライビング・コントロール・システム)。2014年、この新型をセダン「G5」に搭載。
○空気浄化技術の開発
車内の空気に含まれる微少粒子状物質、PM2.5を浄化する技術「PM2.5緑浄技術」(PM2.5 Green Clean Technology)を新開発。車のエアコンにこの技術を取り入れ、PM2.5の検出・測定および、車内空気のろ過、殺菌、消臭などを行うことができる。2013年に発表した新型中型車「思鋭」((SI RUI)、2014年に発表したPHV「秦」にそれぞれ搭載。
グローバル展開
○ブルガリア
- 2013年、BYDオートはブルガリアのエネルギー関連企業、ブルミネラル社とともに合弁会社、Auto Group Motors(オートグループモータース)を設立。同年、ブルガリア・ブレズニクの工場でEVバスの組み立てを開始した。
○アメリカ
- 2013年、アメリカ・カリフォルニアに現地向けEVバスおよびパワートレインモジュールを生産する新工場を建設。2014年、現地向けのEVバスの生産をスタート。このバスは、1回の充電でバッテリーが最大24時間持続する性能を備える。
○ブラジル
- 2014年、海外生産工場2カ所目となる工場を市政府と共同でブラジル・サンパウロに建設すると発表。2015年に稼働を開始し、EVバスとバッテリーを生産する計画。同工場内には研究開発センターや試作車製造センターの設立も予定されている。
会社概要
他の完成車メーカー・部品メーカー情報
外資系自動車部品メーカー
- アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング
- イリノイ・ツール・ワークス
- インフィニオンテクノロジーズ
- ヴァレオ
- 濰柴動力股份
- エバースペッシャー
- MRF
- マザーソン・スミ・システムズ
- オートリブ
- クーパー・スタンダード・ホールディングス
- クーパー・タイヤ・アンド・ラバー
- クノールブレムゼ
- クムホタイヤ
- グルーポアントリン
- ラインメタル・オートモーティブ
- コンチネンタル・オートモーティブ
- CIEオートモーティブ
- GKN
- シェフラー
- ジョンソンコントロールズ
- ジョンソン・マッセイ
- ZF/ZF TRW
- ソルベイ
- 星字(ソンウ)ハイテック
- デーナ
- TIオートモーティブ
- TEコネクティビティ(タイコエレクトロニクスジャパン)
- テネコ
- ドラクスルマイヤー
- イートン
- SKF
- ハネウェル
- IAC
- ネクスティア・オートモーティブ
- ネマク
- ハリタ・シーティング・システムズ
- ビステオン
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- 現代モービス(ヒュンダイモービス)
- ピレリ
- プラスチックオムニウム
- フレックスエヌゲート
- ブローゼ
- 北京海納川
- ベバスト
- ヘラー
- ベントラー
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- マーティンレア・インターナショナル
- マーレベーアジャパン
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- レオニ
日系自動車部品メーカー情報
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