シェフラー

シェフラーのハイライト

シェフラー(Schaeffler)は、ベアリングやバルブトレイン、DCT(Dual Clutch Transmission,デュアルクラッチトランスミッション)、シャシー部品、48Vハイブリッドモジュールなどを扱う、ドイツの総合部品メーカーです。LuK、INA、FAGの3社で構成されています。

シェフラーの歴史は、1872年にミシン修理会社として設立されたFAG(Fischers Aktien-Gesellschaft)から始まりました。INA(「Inspired New Answers」の頭文字に由来)の設立が1946年、LuKの設立が1965年ですが、後にFAGが株式会社化した1883年が創業年と定められています。
各社は1980年代後半から、本国ドイツだけでなく、南アフリカやイギリスの企業を買収し、1990年代に入ると、韓国や中国といったアジア圏にも拠点を設立。以降、ハンガリーやブラジルにも生産拠点を構えました。
2000年、INAがFAGを買収し、世界第2位のロールベアリングサプライヤーとなり、2003年にINA、FAG、LuKの3社がシェフラーを設立しました。
2008年に買収を試みた自動車部品メーカー、コンチネンタル(Continental)の株式を46%保有しており、開発や経営面で協力関係にあります。

2014年末の時点では、世界各地域に74の製造拠点と16の研究開発センターを有しており、約82,300人の従業員を抱えています。
自動車、産業機械、航空宇宙産業の分野で事業を展開していますが、売上全体の約70%を自動車事業が占めている状況です。
また、主力である自動車部門は、以下の4つの事業に細分化されます。
・エンジンシステム事業
・トランスミッションシステム事業
・シャシーシステム事業
・オートモーティブアフターマーケット事業

現在は「CO2排出量の削減」に寄与する部品などの開発に注力しており、内燃エンジンの高効率化や電動化などに取り組んでいます。

売上等の推移(直近3年間)

売上高推移

連結
  • 1,501,470百万円

2013年度

  • 1,624,616百万円

2014年度

  • 1,772,284百万円

2015年度

経常利益推移

連結
  • 352,152百万円

2011年度

  • 374,664百万円

2012年度

  • 378,818百万円

2013年度

  • ※米国SEC基準会社・国際会計基準会社は、経常利益に当たるものがないため、税前利益を経常利益とみなします。

従業員数推移

連結

2014年における売上高は121億2,400万ユーロで前年比8.4%増となりました。
また、EBITは15億2,300万ユーロで前年比51.1%増、EBITDAは21億7,200万ユーロで前年比30.8%増となり、純利益は6億5,400万円で、前年の1億2,700万ユーロから5倍以上増加しました。

部門別の売上高は、

  • 自動車部門が89億8,300万ユーロで前年比10.0%増
  • 産業機械部門が31億4,100万ユーロで前年比3.3%増

となりました。

また、自動車部門における各事業の売上高は、

  • エンジンシステム事業が22億6,600万ユーロで前年比11.4%増
  • トランスミッションシステム事業が38億2,600万ユーロで前年比15.2%増
  • シャシーシステム事業が13億6,400万ユーロで前年比3.9%増
  • オートモーティブアフターマーケット事業が15億2,700万ユーロで前年比2.2%増

となりました。

自動車部門の売上高の増加については、中国における大幅な増収や、製品および組織の現地化が進んだことが主な要因として挙げられます。
なお、各事業の売上増の主な要因は、下記のとおりです。

・エンジンシステム事業

バルブトレインなど、主力製品の販売好調が寄与

・トランスミッション事業

デュアルマスホイールやトルクコンバーターなど、主力製品の販売好調が寄与

・シャシーシステム事業

パワーステアリング用ボールねじドライブ、パーキングブレーキ関連製品が堅調に推移したことが寄与

事業戦略

事業方針

シェフラーは2014年に、アジア太平洋地域における2020年の売上高を20億ユーロ以上とする方針を発表しました。自動車市場の成長が著しいアジアでの売上高比率を引き上げ、収益を拡大させたい考えです。
目標達成に向けた取り組みとしては、下記が挙げられます。

  • 主に日本や中国における、クラッチ、トランスミッション関連製品、48Vハイブリッドシステムなどの受注拡大
  • 日本における研究開発体制の強化
  • タイにおける生産拠点の新設

上記の「日本における研究開発体制の強化」に関しては、すでに日本法人であるシェフラージャパンの本社および開発拠点を移転し、研究開発能力の強化を実施しています。主に日系メーカー向けの開発を行うことが目的です。同施設の敷地面積は従来の2千平方メートルから4700平方メートルとなりました。

同施設については今後も増強を続ける方針で、2020年までに従業員数を500人(2015年5月時点では約270人)、敷地面積を6千平方メートルとし、順次試験設備を増やすことによって、これまでドイツで行っていた研究開発を、日本でも実施できる体制とする計画です。
これに伴い、次世代技術につながる素材開発(要素技術の開発)などについて、日本の大学や研究機関と連携する方針も示しています。

注力分野

シェフラーは、内燃エンジンの高効率化や電動化など、「CO2排出量の削減」に注力しています。

2015年1月から「エネルギー効率を最適化した、電気自動車のためのインテリジェントアシストによるステアリングシステム(e2-Lenk)」プロジェクトに参加しており、カールスルーエ工科大学と共同で、新たなステアリングシステムの開発を行っています。
電気自動車の車載アシストシステムは、内燃エンジンではなくバッテリーからエネルギーの供給を受けるため、走行距離が短くなります。これを改善するため、シェフラーはエネルギー効率を向上させたスアリングの開発を目指しています。
この共同研究プロジェクトは、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)から約60万ユーロの助成を受けて進められます。

また、2014年、子会社のシェフラーUKが「ACTIVE:Advanced Combustion Turbocharge Inline Variable Valvetrain Engine」プロジェクトに参加すると発表しました。このプロジェクトは、CO2の大幅な低減を実現する次世代の低炭素技術(先進ターボチャージャーシステム、燃焼システム、バルブトレイン技術など)の導入を目指したもので、イギリス政府は1,310万ポンドの助成金を授与するとしています。
シェフラーUKのほかにはフォード・モーター(Ford Motor Company)、コンチネンタル(Continental)、UEES(Unipart Eberspacher Exhaust Systems)などの企業や団体がプロジェクトに参加しています。

技術動向

シェフラーは2014年末時点で、世界各地域に16ヶ所の研究開発センターを有しており、6,300人以上の研究開発に携わる従業員を抱えています。センターの地域別の内訳は、ヨーロッパで9ヶ所、米州で4ヶ所、中国で1ヶ所、アジア・太平洋地域で2ヶ所です。

下記は、シェフラーの研究開発活動の一例です。


・新型ディテントベアリングを開発

設計に影響を与えずに設置することができるディテントベアリングを開発。回転・直線運動を行うベアリングにロック機能を組み合わせることで、ディテントベアリングをトランスミッションの外壁・中央壁部分に組み込むことが可能。

・小型48V電気駆動モジュールを開発

クラッチと遊星トランスミッションが内蔵された、フロントアクスルとリアアクスルのいずれにも装着可能なモジュール。これを使用することにより、高電圧ハイブリッド部品を搭載した車両でしか実現しなかったEV走行が可能。

・「iTC(インテリジェント・トルクコンバーター)」を開発

厚みが抑えられたオートマチックトランスミッション用のトルクコンバーター。トルクコンバーターのタービンおよびロックアップクラッチを一体化することにより、従来から厚みを10%減少させ、制振ダンパーなどの装着スペースを確保。

・湿式7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を開発。

ホンダと共同で湿式7速DCTを開発。ホンダはレジェンドの主要構成部品(クラッチなど)にシェフラーの製品を採用。

・次世代ガソリン車(GTC:Gasoline Technology Car)を発表

コンチネンタル(Continental)と共同で、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した次世代ガソリン車を、2014年5月に開催された「第35回ウィーン国際モーターシンポジウム」で発表。EUの排出ガス基準「Euro 6」にも対応しており、このシステムを採用することでベース車の燃費が17%改善。

・電動モーター駆動式アクチュエーター向け遊星ねじ駆動装置を開発

5ミリメートル未満のスピンドルピッチで高負荷に対応。油圧駆動装置から電動駆動式への置き換えが可能。

・コンセプトカー「Schaeffler Efficient Future Mobility China」を開発

中国において、エンジンとトランスミッションのあいだに電気モーターを設置した、ハイブリッドシステム「P2」搭載のコンセプトカーを開発。専用のハイブリッドクラッチが電気駆動の間に内燃エンジンを切り離す仕組み。DCTや1.0リッター3気筒ターボエンジンなどのパワートレイン部品を搭載。

グローバル展開

シェフラーは世界各地域に74ヶ所の生産拠点を有しています。地域別に見ると、ヨーロッパで48ヶ所、米州で14ヶ所、中国で7ヶ所、アジア・太平洋地域で5ヶ所です。

シェフラーは2020年にアジア太平洋地域における売上高20億ユーロ以上を目指しており、日本での研究開発体制の強化と、タイでの生産拠点増強を図っています。


○新興国をはじめとした海外における取り組み

  • 2014年10月、ロシアに部品生産工場を開設。国内外の自動車メーカーと鉄道市場向けに生産を開始。シェフラー初のロシア拠点。
  • 2014年、シェフラージャパンの機能強化に伴い、栃木県宇都宮市に新たな研究開発拠点を設置すると発表。ホンダとの協力体制を強化するのが狙い。
  • 2015年5月、日本法人であるシェフラージャパンの本社を移転し、研究開発能力を強化。2020年まで増強を続ける計画。
  • 2015年2月、タイのチョンブリ県において新工場の建設を開始。東南アジアをはじめ、アジア太平洋地域の生産能力を拡大させる狙い。
  • 2015年、中国南京工場においてトラック用ホイールベアリングの生産を開始すると発表。年間生産能力は50万ユニットを想定。

部門構成・部門ごとの方針

シェフラーは、
ロールベアリング、リニアガイド、エンジン部品を扱う「INA」、
センサーホイールベアリング、高精密ベアリング、大型ベアリングを扱う「FAG」、
クラッチ、トランスミッションシステムを扱う「Luk」
の3社で構成されており、自動車部門、産業機械部門、航空産業部門で部品の開発・生産・販売を行っています。

主力である自動車部門は、
エンジンシステム事業(主力製品:可変バルブトレイン部品)、
トランスミッションシステム事業(主力製品:DCT(Dual Clutch Transmission,デュアルクラッチトランスミッション)システム・部品、デュアルマスフライホイール、トルクコンバーター)、
シャシーシステム事業(主力製品:ボールねじドライブ)、
オートモーティブアフターマーケット事業
の4事業で構成されています。

シェフラーの報道ニュース一覧

会社概要

社名 シェフラージャパン株式会社
設立年 1987年7月6日
本社所在地 〒240-0005 神奈川県横浜市保土ヶ谷区神戸町134 横浜ビジネスパーク シェフラーR&Dセンター・ビル
代表取締役 四元 伸三
資本金 40百万円

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