ボッシュ、輸送車両のCO2排出量削減に対応するパワートレインソリューション

電気モーターや電気駆動モジュールのモジュール
ボッシュは10月8日、道路輸送における気候変動対策に関して、EUによる2030年までの小型商用車と大型トラックのCO2排出量削減目標を達成するために、燃焼エンジンやバッテリー電気モデルから燃料電池まで、様々なパワートレインを開発していることを報告した。

増加する商品配送サービスの需要に対して、住民や環境への負担を最小限に抑える先駆的なパワートレインとして、ボッシュは、局所排出量がゼロの低騒音運転を可能にした「eCityTruckパワートレインソリューション」を開発した。

このソリューションには、電気モーター・パワーエレクトロニクス・トランスミッションをコンパクトなユニットに組み合わせたe-axleと、トランスミッションのない電気駆動モジュールで構成されるコンパクトなモジュールがある。

どちらのソリューションも統合が容易で、最大7.5トンの小型商用車用に拡張でき、バッテリーの設計にもよるが、配送ルートが1日80キロメートル未満であれば、1回の充電で簡単にカバーできる。

また、市域外向けには、中型および大型トラック、都市バスや長距離バス、および特別なユースケース用の「eRegioTruckパワートレインソリューション」を提供している。

これは、半径約250km以内の地域の交通を可能な限り経済的かつ効率的にするというコンセプトで、電気モーター・インバーター・車両制御ユニットで構成されており、低騒音で排出量ゼロも実現している。

長距離輸送には燃料電池とハイブリッドドライブ
ボッシュは、ディーゼル、天然ガス、バッテリー、燃料電池など、顧客のニーズに合わせて適切なパワートレインソリューションを提供しており、さらに現在、燃焼機関での水素の使用に関する技術的な問題や市場性を調査している。

そして、同社は、長距離路線を走行する車両に対処するために、燃料電池とハイブリッドドライブで構成される「eDistanceTruckパワートレインソリューション」を提供している。このソリューションは、コンパクトな設計により既存の車両プラットフォームに簡単に統合できる。

特に燃料電池システムは、長距離と短い給油時間の組み合わせによりCO2の大幅な削減に役立ち、使用される水素が再生可能資源からのものである場合、燃料電池の動作は気候変動対策に貢献する。

ボッシュは現在、新興企業のPowercellと協力してスタックを開発しており、2022年に燃料電池スタックの大規模製造を開始し、2023年に完全な燃料電池システムである燃料電池パワーモジュールを発売する予定である。

ディーゼルエンジンでは尿素噴射による排気ガス処理
ボッシュは、その他に、天然ガスパワートレインに向けた、様々な車種に対応する実証済みの天然ガス技術の包括的なポートフォリオも持っている。

また、ディーゼルエンジンは、高効率と経済的利益、および強力なエンジン性能から、現在でも商用車の主要なパワートレインである。

ボッシュのディーゼルポートフォリオは、燃料噴射と燃料供給、エンジンと空気の管理、および排気ガス処理用のコンポーネントを備えており、さらに、高速道路のオンとオフの運用のためにディーゼル駆動システムを体系的に改善している。

そして、二重噴射を備えたボッシュSCRシステムの尿素噴射による排気ガス処理は、ディーゼル車の排出量をさらに削減し、資源の使用をより経済的にするのに貢献している。

(画像はプレスリリースより)


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