デルファイ、インテルらと自動運転車両のスーパーコンピュータ技術で提携
自動運転の実現に向けた技術開発
デルファイ・オートモーティブ、インテル、Mobileyeは、第1世代の自動運転車両を稼動させるために必要なスーパーコンピュータ技術の開発における最前線に立つことを目指し、提携することとなった。
Mobileyeは、ビジョンシステムを専門とするイスラエルの企業であり、同社の製品は既にテスラ車に搭載されているが、今回の提携により、インテル社は、デルファイとMobileyeに専用のコンピュータチップを提供する予定。
目標は、デルファイとMobileyeが2年以内に自動車メーカーにシステムを導入し、より安価な自動車やトラックの自動運転を実現することである。約20兆回の数学的演算を1秒間に計算できるMobileyeとインテルチップのパッケージが中心となる。
卓越した処理能力のチップ
デルファイのエンジニアリング・サービス担当バイスプレジデント、グレン・デボス氏は、次のように指摘した。「完全自動化された車両に必要なすべての計算を実行できるようにするには、ほとんどの場合、十分な処理能力を得ることができません。」(PYMNTS.comより引用)
チップは、第1世代向けに計画されたものと比較してほぼ3倍の処理能力を目指していく。
インテルの広報担当者は、この提携について認め、「デルファイとMobileyeはCore i7 Intelチップの使用を開始し、数週間後には、より強力で新しいプロセッサの使用が発表されるだろう。」と述べた。
インテルが自動運転技術の開発に2億5,000万ドルを投資する計画を発表したことから、一連の動向が始まった。Mobileyeは、既に同社のパートナーであり、7月に両社はBMWと提携し、BMWが2021年までに生産を開始する自動運転車両用のチップを提供している。
自動車業界でのチップ需要が増加
自動運転の動向を調査しているガートナーグループのアナリスト、マイケル・ラムゼイ氏は、「インテルは、自動車における処理能力に対する需要が急増するため、自動車分野に参入することを検討している。」と述べた。しかし、インテルは激しい競争に直面している。
Nvidia社のデバイスは、インテルの製品よりもさらに強力で、1秒間に2400万回の操作が可能であり、同社の製造した処理装置は、アウディの最新モデルに採用され、テスラの車両にも使用され始めている。
Nvidiaの自動車技術シニアディレクター、Danny Shapiro氏は、「インテルは非常に強力な会社だが、この製造競争には遅れている。我が社は、もう長い間これらの製品を作っている。」と述べた。
▼外部リンク
PYMNTS.com
http://www.pymnts.com/
Reuters
http://ca.reuters.com/article/idCAKBN13O0AN
The New York Times
http://www.nytimes.com/