GKNドライブライン、中国の合弁会社SDSがAWDディスコネクトシステムの生産を開始
各自動車メーカーの中国向け車両に搭載
GKNドライブラインは16日、同社の中国合弁会社である上海GKN HUAYU Driveline Systems (以下、SDS)が、中国の小型車用全輪駆動ディスコネクトシステムの生産を開始したことを発表した。このシステムは、広東省広州市にあるGAC Fiat Chrysler Automobiles(以下、GAC FCA)によって中国市場向けに製造されたJeepレネゲードに搭載される。
GKNは、パワートランスファユニット(PTU)・リアドライブモジュール(RDM)・プロペラシャフトおよびサイドシャフト・ソフトウェアコントロールを含む完全な全輪駆動システムを製造しており、SDSは、上海の生産工場から製品をGAC FCAに供給することとなっている。
こうした動きは、中国におけるGKNの全輪駆動システム事業の成長において画期的な出来事となった。SDSは、レンジローバー イヴォークおよびランドローバー ディスカバリースポーツを含む2015年のジャガー・ランドローバーモデルにおけるPTUおよびRDMの生産のローカライズに成功し、その他2社の自動車メーカーの生産をローカライズした。
さらに、今後2年間で一連の製造業者の生産を開始し、より多くのローカリゼーションプログラムが予定されている。
中国でAWDの需要が増加
SDSは、過去18ヶ月間で、上海の2つの施設において、新しいハイポイドギア生産ラインテストおよびAWD組み立てラインを追加した。さらに、成長するビジネスレベルをサポートするために、テストとその他の設備も追加されている。この投資により、中国における同社のAWD生産能力は大幅に拡大した。GKN ドライブラインの最高経営責任者(CEO)であるPhil Swash氏は、次のように述べている。
「我が社は、グローバルベースで洗練された全輪駆動システムを製造する能力を持っているため、自動車メーカーは、メガ・プラットフォームに向けて我が社とパートナーシップを結びます。全輪駆動車の需要は中国で急速に増加しており、GKNとSDSは、今後数年間で、多くのローカル製品と国内プログラムをもたらします。」(プレスリリースより引用)
2輪駆動から全輪駆動へスムーズに切り替え
GKNのスケーラブルなAWDディスコネクトシステムは、Jeepレネゲードとフィアット500XサブクロスオーバーSUVで初めて発売された。GKNは、中国だけでなく、ヨーロッパや北米の施設でシステムを構築し、インドと南米などにシステムを供給している。このディスコネクト機能は、全輪駆動の強化されたトラクション・ダイナミクス・安定性・ハイウェイの燃費向上が組み合わされている。システムは運転者の設定と道路状況に反応して、2輪駆動と全輪駆動の間をシームレスに切り替える。
定常走行では、クラッチシステムはドライブラインの後部から切り離され、回転損失をなくし、標準のAWDと比較して高速道路における燃費を最大4%向上させる。また、運転者や条件がより多くのトラクションを必要とする場合、システムはわずか300ミリ秒以内に再接続される。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
GKN Driveline News releases
http://www.gkn.com/