GKNドライブライン、新型アウディQ5用の軽量プロペラシャフトジョイントを開発

小型軽量化で排気ガスも削減
GKNドライブラインは2日、新型アウディQ5に向けて、軽量で高速なプロペラシャフトジョイントを開発したことを発表した。

PVLジョイントは、GKNのエンジニアによる、よりコンパクトなジョイントのための独自のソリューションから製造されたもので、従来製品よりも小さくて軽く、より精練されている。その外径は7ミリ小さくなり、ドライブラインにおける製品スペースの幅と高さが8%削減される。

小型のジョイントも、23%軽量化され350グラム軽くなっているが、トルク容量に悪影響は及ぼしていない。回転質量が小さくなったおかげで、PVLジョイントはパフォーマンスと効率を向上させ、車両の排気ガスを低減するのに貢献している。

また、ドライブラインの精錬も改善され、PVLジョイントは、標準的なプロペラシャフトの6ボールセットアップではなく、10ボールベアリングデザインを採用している。小さなボールの数が増えると、ドライブラインコンポーネント間の「細かいジオメトリ」につながり、異なるエレメント間の騒音や振動が削減される。

フォルクスワーゲンのアーキテクチャで互換性
GKNのPVL技術は、5つのブランドと12以上のプラットフォームを含む、フォルクスワーゲンの「MLB Evo」アーキテクチャ全体で普遍的な互換性を持つように設計されている。新しいジョイントを既存の製品ラインに供給して、ドライブライン重量をさらに削減し、精錬を向上させることが期待されている。

新しいPVLジョイントには、GKNのDirect Torque Flow(DTF)インターフェース技術が使用されている。これは、従来の時間を要するボルトジョイントアセンブリを、独自の「はめあい」システムに置き換えるもので、ここで、サードパーティのギアボックスからのスプラインシャフトは、GKNジョイントのインナーレースに直接挿入されている。

これにより、部品の複雑さが軽減され、トルクフロー効率が向上し、自動車メーカーにとって生産ラインの組み立てがより迅速になる。

アウディに近接するメキシコの工場で生産
GKNドライブライン最高経営責任者(CEO)で、Constant Velocity Joint Systems担当のArnaud Lesschaeve氏は、次のように述べている。
「世界のメガプラットフォームは自動車業界でますます一般的になっていますが、それに対し、我が社は、車両のドライブラインシステムで世界をリードしながら、絶えず革新と改善に努め、ますます厳しい要件に対する個別のソリューションを作り出しています。GKNは、エンジニアリングと製造施設のグローバルネットワークを通じて、これらのソリューションを顧客に提供する素晴らしい機能を備えています。」(プレスリリースより引用)

メキシコのサン・ホセ・チアパスにあるアウディの工場における新型Q5の生産をサポートするため、GKNはメキシコの製造工場でPVLを製造し、グローバルフットプリントを活用する能力を実証する。Q5のPVLジョイントユニットの生産により、GKNは、メキシコ工場でプロペラシャフトを初めて製造したこととなる。

(画像はプレスリリースより)


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GKN DRIVELINE News Releases
http://www.gkn.com/