マーレ、新しい燃費基準に適合するエンジンソリューションを研究

部品を損傷する低速プレイグニッションに対処
マーレは、同社のエンジニアが、厳しい新燃費基準に適合するために小型化が要求される次世代エンジンにおける、ピストンやピストンリングなどのコンポーネントの性能と耐久性を向上させるソリューションを開発していると発表した。

アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)と、国家道路交通安全局(NHTSA)の報告によると、2025年までに販売される全車両の50%以上がエンジンを小型化すると予想されている。

現代のターボチャージャー直噴ガソリンエンジンは、従来の自然吸気エンジンよりも燃料効率が高く、より強力であり、1リットルあたり120馬力を超える電力定格が一般的である。しかし、特にV8エンジンを使用するSUVやトラックなどの大型車に小型エンジンが搭載される場合、車両の運転性を維持するために、低速での高いトルクとスロットルレスポンスが必要となる。

低速での高トルクは、低速プレイグニッション(LSPI)と呼ばれる異常燃焼現象の発生を増加させる。LSPIは非常に高い燃焼室圧力を発生させることがあり、ピストン、リングおよび他のエンジンコンポーネントに損傷を与える可能性がある。

マーレ・アメリカのエンジンシステムおよびコンポーネント研究開発責任者であるJoachim Wagenblast博士は、次のように述べた。
「LSPIは個々のコンポーネントに壊滅的な損傷を与える可能性があります。マーレグループは、LSPIの問題に関する研究の最前線に立っています。我が社の開発チームは、低速プレイグニッション状態に耐えるとともに、その発生の予防に役立つように設計されたエンジンコンポーネントとシステムの開発に注力しています。」(PR Newswireより引用)


様々なテストで技術改良
低速プレイグニッションは、長期間のオイル消費、ブローバイ、耐久性に影響を与える可能性のあるピストンリングの走行面やコーティングを損傷させ、OEM補償費用も増加させる可能性もある。

アメリカのファーミントンヒルズとドイツのシュツットガルトのマーレ施設にいるエンジニアは、LSPIに関連する問題の解決策について、数年にわたり積極的に研究を行っている。

ラボベースのリングテストは、LSPIの発生と影響を理解するのに役立っており、得られた知識は、シミュレーション技術を改良し、より堅牢なコンポーネントを設計するために利用されている。例えば、ピストンの第1リング溝に高強度のリングキャリアを組み込むことは、LSPIの一般的な問題であるピストンの破損を防ぐことが判明している。

一方、エンジンベースのテストは、コンポーネント設計を検証し、LSPI発生時の堅牢性に基づいてこれらの設計をランク付けするために使用される。また、ターボチャージャー直噴エンジンでLSPIを誘発する堅牢性テストも使用している。

性能と燃費、耐久性のさらなる改善
マーレは、その他のエンジンテストプログラムによって、同社のコンポーネントがLSPIの可能性を低減するのにどのように役立つか、また、燃焼室内の油滴や高表面温度など、LSPIの原因と考えられる要因に対処する方法についての検討を行っている。

Wagenblast氏は、次のように説明している。
「このすべての研究は、マーレが顧客の要求を満たす製品を開発するのを助け、エンジンメーカーが性能と燃費の限界をさらに押し上げることを可能にするものです。今日、我々は、今後1~5年以内に生産に入ると予想される次世代ピストンおよびリング部品を開発するために、多くのエンジン製造業者および自動車メーカーと協力しています。」(PR Newswireより引用)


(画像はMahleより)


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