ハネウェル、ルマン24時間耐久レースのチームに高性能ターボチャージャーを提供

ハイブリッドパワートレインにターボ技術
ハネウェルは、今年のルマン24時間耐久レースにおいて、世界の主要チームであるポルシェとトヨタファクトリーに、ターボ技術を提供している。

この2つのチームは、ルマン・プロトタイプ1(LMP1)で、最先端のハイブリッドパワートレインを使用するレースに参加する。これまで、ハネウェルは、17人のLMP1チャンピオンと、ルマンの他のカテゴリー参加チームをサポートしてきた。

さらに、ハネウェルは、ルマン・ツーリング・エンデュランス(GTE)のカテゴリーで、フォードファクトリーチームにもターボチャージャー技術を提供する予定である。

フォードGTスーパーカーに基づいて新しくデザインされた、フォードGTレースカーの4つの車両は、クラス内の他の既存メーカーと競合する。これらは、レーストラック用に最適化された、公共販売および生産されたエンジンコンポーネント用の車両を強調している。

ハネウェル輸送システムのCTOであるCraig Balis氏は、ルマンが、ドライバーや車にとってだけでなく、エンジニアや技術にとっても、本当に特別な挑戦であると言及し、次のように説明した。
「エンジニアチームは、レースクルーと直接連携して、エンジンと最適化したターボの緊密な組み合わせを通じて、パフォーマンスや効率性、耐久性といった極限の課題に対応できる最新のターボチャージャー技術を提供します。モータースポーツ、特に24時間ルマンレースは、我々の新技術や新興テクノロジーを証明し、消費者が近い将来に一般の道路で見ることになる技術のプレビューを提供しています。」(プレスリリースより引用)

幅広く改善されたターボチャージャー
ハネウェルは、ポルシェ919ハイブリッドに、新しい圧縮機とタービンの空力を備えた新しいガソリン「DualBoost」ターボ技術を提供している。ガソリンDualBoost技術は、ガソリン用パワートレイン特有の課題に対応するため、ディーゼルDualBoost乗用車プログラムを追求したもの。

ガソリンDualBoost技術は、改善されたコーナーリング加速により、操縦安定性が20%~30%向上しており、より高いタービン効率からエンジンパワーをより定常状態にする。これは、同等の標準的なガソリンターボより、10%~20%軽量化したパッケージにより達成されている。

また、トヨタのTS050ハイブリッドは最近、ハイブリッドシステムと組み合わせた2.4リッターツインターボ、直噴V6ガスエンジンを用いて、無過給から過給機に切り替えた。チームの新しいターボチャージャーの方向性は、エンジンへの燃料供給を制限するFIA世界耐久チャンピオンシップのルールに適合している。

ハネウェルのアプローチは、レースカーからロードカーへのテクノロジーの転換を促進する。超軽量のガスターボチャージャーのスムーズな発電とレスポンス性により、トヨタチームは、操縦性とスロットルレスポンスを改善し、ドライバーの感触を向上させた。新しいパワートレインは、ターボエンジンからのトルクの大幅な増加に対処するための改善されたトランスミッションを含む、さまざまな冷却およびパッケージ要求を追加する。

軽量、強力で効率的なEcoBoostエンジン
フォードGTは、ハネウェルのターボチャージャーが付いた3.6リッターツインターボEcoBoost V6を搭載して、GTE部門に再び登場する。このフォードの4車両の参加によって、ハネウェルの軽量で受賞歴のあるボールベアリングターボ技術の、信頼性が高く強力なバージョンが実証されている。

また、最先端の空気力学と軽量炭素繊維構造、そして強力で効率的なフォードEcoBoostエンジンで、ターボは一定の高温とレーストラックで遭遇する圧力を高めるためにカスタム設計されている。

(画像はHoneywellより)


▼外部リンク

Honeywell Press Releases
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