フェデラル・モーグル、IAAに軽自動車エンジン用小型バルブローテータを出展
排出量低減と燃費改善を実現
フェデラル・モーグル・パワートレインは、IAA2017において、軽自動車用4気筒に向けたバルブローテータ「Rotocap」の新しい小型バージョンを発表する。小型化されたデザインは、20-25ミリの範囲の外径を特徴としており、「Rotocap」を自動車パワートレインのバルブアセンブリに適合させることができる。
Rotocapは、低減したバルブトレインの潤滑とエンジンのダウンスピードによって起こる問題を補償するための、強化されたバルブの回転制御を提供しており、2つの主要なデザインは、低い排出量との達成と燃費の改善を示す。
フェデラル・モーグル・パワートレインの最高技術責任者(CIO)であるGian Maria Olivetti氏は、既に大型車部門において実証されているRotocapの機能を軽自動車に応用することについて、次のように説明した。
「現在のクランプ無しのバルブコッターは軽自動車で使用され、バルブの回転をフリーにし、ビーズと溝を介してバネ荷重を伝達します。しかし、このフリーバルブ回転は、低動的効果のために、2500rpm以下の速度に限定されています。我々は、Rotocap技術を軽自動車に適用します。軽自動車は、ダウンスピードの流れや増加した都市交通の密集性により低速で長時間作動するエンジンを求めており、したがって、強化されたバルブ回転を必要としています。限定されたrpmで操作されるハイブリッド用途も、この技術から恩恵を受けています。」(プレスリリースより引用)
強化されたバルブ回転制御で摩耗が減少
Rotocapは、バルブ回転に、低いエンジン速度での強化された回転制御を提供する。バルブの回転により、シート周りの温度分布が均等になり、局所的な歪みを減らしシール面のブローバイや亀裂が入るのを防ぐことによって、耐久性が増加している。回転は、バルブと直接接触する他の部品の摩耗を減少させる。また、Rotocapは、開閉時にバルブに生じるバルブスプリングのねじれや、その他の共振による、制御されていない回転を排除する。それは、バルブが開けられた時にだけ生じる限られた角の運動を通した動作に置き換えられ、この制御された運動は、エンジン全体のスピードに準拠する。
そして、Rotocapはバルブが閉じた時には回転しないので、バルブシート領域のアブレーシブ摩耗を低減することができる。これは、特に、バルブトレインのガソリン消費を節約したエンジンや、ガソリンやディーゼルよりもシートの摩耗率が高い代替燃料(LPG、CNG、エタノールなど)を使用するエンジンにとって、よりメリットがある。
Rotocapは、内蔵型のアセンブリ内で、ボールとランプのコンパクトで堅牢な配置を採用しており、シリンダーヘッドへの装着も容易になっている。
高性能バルブ関連製品を展示
IAA2017において、フェデラル・モーグル・パワートレインは、バルブ、コッター、バルブローテータなどのバルブ関連製品を展示する。また、ボールとランプの代わりにシングルガータースプリングを使用した代替設計製品であるRotocoilも紹介する予定である。
(画像はプレスリリースより)
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