コンティネンタル、中国で最新ターボチャージャーの生産を開始
高効率でCO2排出量は低減
コンティネンタルは、11月から、中国、上海郊外の嘉定区にある工場において、最新のRAAXターボチャージャーの製造を開始した。
また、2018年には、メキシコのサン・ルイス・ポトシにある同社の工場において、同じフォルクスワーゲングループのエンジンに向けたRAAXターボチャージャーが量産に入る予定である。
コンティネンタル、ターボチャージャー製品ラインを含むエンジンシステムビジネス部門のヘッドであるWolfgang Breuer氏は、次のように述べた。
「当初から、我々のターボチャージャーはガソリンセグメントに焦点を当てており、今、この戦略はターボチャージャーガソリンエンジンの需要の急激な高まりによって立証されています。最新技術で高い品質基準を持つ工場によって、世界最大の自動車市場である新しい中国で我が社が強い地位となることを保証します。そして、北米で量産が開始される来年までに、我々は、3つの市場地域にわたって、同じ高い基準で動作する生産拠点を持つ予定です。」(プレスリリースより引用)
世界中の工場で一貫した品質基準
RAAXターボチャージャーは、タービンホイールにラジアル排気ガス流を備えながら、ラジアル・アキシアル(radial-axial)方向の流れを提供しており、これにより、タービンホイールのサイズを実質的に減少させ、慣性質量の慣性モーメントを約40%低減することが可能になる。また、変化するエンジン負荷に応じてブースト圧力をより迅速に発生させ、ターボラグが最小限に抑えられることから、効率を上げれば上げるだけ、排出量が減少することとなる。
そして、生産プロセスは、チェコ共和国のトルトノフにあるヨーロッパ工場で使用されていると同じであり、厳しいヨーロッパの排出基準を満たした最先端ターボチャージャー技術で、中国市場に参入している。
エンジンシステムのターボチャージャー製品ラインのヘッドであるUdo Schwerdel氏は、次のように述べた。
「我々は、世界のすべての施設にわたって、標準化された製造プロセスと製造設備を使用しています。トルトノフでの高度に自動化されて生産システムのために開発されたコアプロセスが、サン・ルイス・ポトシと嘉定区でも使用されます。これにより、簡単で迅速なコミュニケーションや従業員研修、工場間の情報共有がサポートされ、世界中の施設で基準品質を確実にするという我が社の目標に貢献します。」(プレスリリースより引用)
コンティネンタルの嘉定工場は、約1,600人の従業員を擁して、ABSシステムを含む幅広い製品を生産している。現在の約2,000平方メートルの生産施設から、来年には、ターボチャージャー用の新しい建物が建設される予定であり、この投資によって、数千万ユーロの業績が期待されている。
革新的なターボチャージャーが多くの賞を獲得
コンティネンタルのターボチャージャーは、あらゆるパワークラスガソリン車のエンジンに対応している。 RAAXシステムだけでなく、他の多くの革新的なソリューションも備えている。たとえば、世界で初めてアルミニウム製のタービンハウジングを備えた高効率水冷式ターボチャージャーは、2014年に、ミニ3ハッチ用1.5リッター3気筒ガソリンエンジンでデビューした。
また、BMWハイブリッドi8 235馬力ガソリンエンジン用のターボチャージャーは、優れた性能対重量比を誇り、1,000度以上の排気温度に耐えることができ、過渡レスポンスに関して新しい基準を設定している。
これらの製品は多くの賞で評価されており、たとえば、同社が初めて開発したターボチャージャーであるフォードの1.0リッターエコブーストガソリンエンジンは、2012年から2014年まで3年連続で、「International Engine of the Yea」に選ばれた。
2015年には、同社のターボチャージャーを搭載したBMW i8のガソリンエンジンが、世界で最も賞賛されたエンジン賞の新しい優勝者となっている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
Continental Press Releases
https://www.continental-corporation.com/