ハネウェル、自動車サイバーセキュリティソリューション開発でLG電子と提携

両社の侵入検知保護システム技術が統合
ハネウェルは、LG電子と、独自の自動車用ソフトウェアテクノロジとインフラストラクチャソリューションを開発し、実証するための提携契約を締結したことを発表した。

両社は、ラスベガスで行われたCES 2018と、デトロイトで行われた北米国際自動車ショー2018において、サイバーセキュリティソリューションを展示した。

両社の提携により、車内のシステム通信用の次世代サイバーセキュリティソリューションと、携帯電話や衛星接続による外部通信増加が、自動車メーカーに向けて提供される。

両社は、個々のゲートウェイ保護から輸送会社の脅威監視まで、サイバーセキュリティ・チェーン全体をカバーする自動車業界の未解決のニーズに焦点を当てる。

開発されるソリューションでは、LG電子の侵入検知保護システム(IDPS)と、セキュリティオペレーションセンター用のセキュリティ監視と解析の機能を持つ、内部車両の通信および制御ネットワークを確保するハネウェルのIDPSソリューションが統合されることとなる。

両社の専門知識で次世代自動車部品市場をリード
ハネウェルのソフトウェア専門家と技術ソリューションチームは、主要なティア1自動車サプライヤーとしての60年以上にわたる自動車分野の経験を、重要な業界安全アプリケーションにおける有用な経験と組み合わせている。同社の自動車用ソフトウェアは、車両の信頼性を向上させ、保証コストを最大5%削減するリアルタイム車両性能診断を実現した。

提携によるソリューションは、最新の車両操作を支配する1億行以上のコードによって生成されたソフトウェアコマンドとデータを特定し検証することによって、乗用車の安全性とセキュリティを保証するのに役立つ。

LG電子の電気ゲートウェイとセキュリティモジュール、テレマティクスコントロールユニット(TCU)、電子制御ユニット(ECU)は、車両の機械的故障や意図的ハッキングの予兆となる異常を検出し報告するための、効果的なツールセットとなる。

そして、ハネウェルのソフトウェアは、グローバルセキュリティオペレーションセンターがリアルタイムまたは予定日時に送信されたキャプチャデータを受信した時に異常を検出すると、車載ネットワークトラフィックを保護する。

さらに、セキュリティセンターは、自動車メーカーに効果的な改善オプションを提供するために、大規模な輸送会社を監視して基礎となる問題の理解と分析を提供する。

接続された自律走行車両開発に向けサイバーセキュリティ強化
LG電子自動車部品会社のLee Woo-jong社長は、次のように述べた。
「LG電子は、自動車が外部ネットワークに接続され、エンドユーザーに多くのサービスを提供するようになるにつれて、自動車のサイバーセキュリティの重要性を認識してきました。我が社のセキュリティソリューションと、ハネウェルのセキュリティソフトウェアを統合することにより、車両全体を保護する次世代のサイバーセキュリティソリューションを提供できると期待しています。」(プレスリリースより引用)

また、ハネウェル・トランスポーテーション・システムズの社長兼最高経営責任者(CEO)であるOlivier Rabiller士は、次のようにコメントした。
「乗用車へハッキングして侵入するポイントを提供する明確に定義された攻撃面は多く存在しており、その数は急速に増加しています。接続された自律走行車両の開発に関わるサイバーセキュリティの問題に対処するために、最新のソフトウェアプラットフォームをOEMの顧客に提供します。そして、パートナーネットワークを開発し、LG電子と協力して、包括的なサイバーセキュリティソリューションを提供し、顧客の先進的な業務を支援しています。」(プレスリリースより引用)


(画像はHoneywellより)


▼外部リンク

Honeywell Press Releases
https://www.honeywell.com/