ビステオン、自律走行プラットフォーム「DriveCore」で技術の商業化を推進
自律走行技術の検証を行うACMに協力
ビステオンは、4月4日に、ミシガン州イプシランティにおいて開催されたAmerican Center for Mobility(以下、ACM)の開所式において、「DriveCore」自律走行プラットフォームを紹介したことを発表した。自律走行技術の開発と商業化を推進するために設計された「DriveCore」は、自動車メーカーが、オープンコラボレーションモデルにおいて、自律走行ソリューションを迅速に作り上げることを可能にするための初めてのソリューションである。
開所式では、高速道路環境におけるハンズフリー操作車両という、ハイウェイパイロットとして知られる特徴を持つ自律走行技術を展示する。
ビステオンの社長兼CEOであるSachin Lawande氏は、次のように述べた。
「レベル3以上のソリューションのコンピュータードメインに適応するため、自律走行システムは、高度な処理能力と、マルチレーダーやカメラ、Lidarセンサー間のセンサー融合を実行する能力を必要としています。DriveCoreは、これらの自律走行システムの迅速な開発を可能にする後期センサー融合を実行するためにソフトウェアと、高度にスケーラブルなコンピューティングパワーを提供する、業界初のオープンプラットフォームです。」(プレスリリースより引用)
完全なテクノロジープラットフォーム
「DriveCore」は、3つの主要コンポーネントで構成されている。まず、「Compute」は、あらゆるレベルの自動運転に簡単に適合できるスケーラブルなコンピューティングハードウェアプラットフォームでありモジュールである。これは、使用されるCPUのタイプとは無関係に、500ギガフロップスから20テラフロップスの処理能力(既存のSystems on Chipを使用)をスケーラブルな方法で提供するように設計されている。また、NVIDIA、NXP、Qualcomm、そして後期のプロセッサータイプを、シームレスにサポートし、この技術に対する自動車メーカーの投資を保護する。
「Runtime」は、アプリケーションとアルゴリズムが、高性能環境でリアルタイムに通信できるためのフレームワークを保証する車載ミドルウェアである。これは、センサーに依存しない方法でセンサー融合を可能にするので、2Dから3Dに向かうレーダーのような新しい機能が利用可能になにつれて、センサーをアップグレードすることができる。
「Studio」は、自動車メーカーがアルゴリズム開発車のエコシステムを作成しサポートすることができるPCベースの開発環境であり、センサーベースの人工知能アルゴリズム開発に向けたオープンフレームワークを通した革新的な可能性を解き放つ。
また、「Studio」は、サードパーティのアルゴリズムを簡単に統合し、実際のセンサーデータにアクセスすることを実現しており、オブジェクト検出からカメラベースの車線検出までのアルゴリズムに向けた、シミュレーションや検証、ベンチマーク環境によって補完される。
様々な専門知識を持つ企業の協力が必要
ビステオンの最高技術責任者であるMarkus Schupfner氏は、次のように説明した。「自律走行技術の実装が成功するには、ソリューションの様々な面における特殊な専門知識を提供する複数の企業からの協力が必要です。機械学習など新しい技術のための我が社の投資と、大手技術パートナーとの協力は、自律走行の将来を促進するのに役立ちます。」(プレスリリースより引用)
ビステオンは、ACMを使用して、「DriveCore」に関する技術のテストと検証を行っていく。重点分野には、自律走行アルゴリズム、自律走行と統合された車両間および車両対インフラの技術と機能性、センサー技術、セキュリティプロトコルなどがある。
(画像はVisteonより)
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