グルーポアントリン、欧州投資銀行から1億ユーロの融資を受諾

自動車用内装の革新的な製品を開発
グルーポアントリンは6日、RDI戦略の資金を調達するために、欧州投資銀行(以下、EIB)から1億ユーロの融資を受ける契約を締結した。

この契約は、欧州戦略的投資資金(EFSI)のヨーロッパの投資計画の中心的柱「ユンケル・プラン」によりサポートされているもの。

これにより、グルーポアントリンは、同社の競争力を高め、より快適で環境に優しく先進技術の安全な車両を設計することができる、自動車用内装のための革新的なソリューションを開発することが可能となる。EIBによる資金提供は、スペイン、ドイツ、フランスにあるグルーポアントリンのイノベーションセンターで行われ、同社のグローバルな競争力の強化に貢献する。

グルーポアントリンによる今年から2020年までのRDI戦略は、およそ2億2,000万ユーロの予算を計上し、industry 4.0とともに現在進行中の接続された自動運転電気自動車の分野に移行することを目指している。今回の合意は、ヨーロッパの自動車業界の革新に向けた能力が強化され、新しい特許の開発に貢献する。

グルーポアントリンのプロジェクトは、自然素材研究、新車の内装におけるコンセプトとデザインを通した将来のモビリティ、先進的な製造、電子機能と照明機能の自動車部品への統合に関連している。

EIBのファイナンスは、プロジェクトが、確立した時間枠(2018年から2020年)内に実行することを保証するとともに、質の高い雇用を創出しつづけるために必要なリソースを提供することを保証する。グルーポアントリンは、ヨーロッパにおいて、スペインの約350人を含むエンジニア約1,000人を保有している。

欧州経済のイノベーション投資を促進
マドリードでの契約締結式典では、EIBの副社長であるEmma Navarro氏は、欧州経済の主要セクターへのイノベーション投資を促進し、高度に熟練した雇用を促進するプロジェクトを支援することを歓迎すると強調した。

研究・科学・イノベーション担当欧州委員のCarlos Moedas氏は、次のようにコメントした。
「研究とイノベーションのための投資は、ヨーロッパの将来に向けた投資です。EIBの1億ドルのユンケル・プラン融資により、グルーポアントリンは、革新的な製品を開発することができ、ヨーロッパにおける競争力が向上します。私は、欧州連合が、自動車産業のような伝統的な分野で、非常に革新的なプロジェクトを支援していることを嬉しく思います。我々の事業は、RDI活動のために必要な資金援助を受けることが不可欠です。」(プレスリリースより引用)

そして、グルーポアントリンの会長であるErnesto Antolin氏は、次のように述べた。
「将来、人々が車の中で多くの時間を費やすにつれて、その内装には新しい機能とソリューションが必要になります。グルーポアントリンは、将来の自動車の内装を開発する際に自動車メーカーの重要なパートナーであることを目指しています。そのための鍵となるのはイノベーションであり、EIBの支援を受けて継続的に強化していきます。」(プレスリリースより引用)

初期投資リスクを負い投資機会が増加
EIBは、欧州連合(EU)の加盟国が所有する長期貸付機関であり、EUの政策目標に貢献するために、長期的な資金を健全な投資に利用することを可能にしている。

ユンケル・プランと呼ばれるヨーロッパの投資計画は、欧州委員会の最優先事項の1つである。財務資源をよりスマートに活用し、投資の障害を取り除き、投資プロジェクトに可視性と技術的支援を提供することで、雇用と成長を生み出すための投資を増やすことに重点を置いている。

欧州戦略投資基金(EFSI)は、ユンケル・プランの主要な柱であり、初期投資の損失補償を提供することで、EIBが、より多くのリスクを有することが多いプロジェクトにも投資できるようにしている。

EFSIはすでに目に見える成果をあげている。EFSIの下で資金調達が承認されたプロジェクトと合意により、2,840億ユーロ以上の投資をもたらし、28ヶ国で61万1,000社の中小企業を支援することが期待されている。

(画像はプレスリリースより)


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Grupo Antolin Press Releases
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