マーレ、自動車産業向け高効率電気自動車を開発

■小型で高効率、低排気量
マーレは、次世代ハイブリッド用の48ボルト駆動モーターと、完全電気自動車(EV)用の高電圧トラクションモーターを開発した。

北米のマーレフィルターシステム、製品開発・ろ過・エンジン周辺装置担当のディレクターであるJ.D. Kehoe氏は、「より大きな内燃エンジン(ICE)の小型化、48ボルトのハイブリッド化、および電気トラクションモーターが、パワートレイン開発に影響を与えている。」と述べた。

マーレは、フルサイズ車両用の高電圧および低電圧のトラクションモーター、オフロードの2輪および4輪のレジャー用車両を製造している。

Kehoe氏は、次のように説明した。
「高圧縮、高性能燃焼、高ブースト、電化ターボチャージャの作動による小型化された内燃エンジンは、今後数十年にわたり自動車業界の一部になるでしょう。たとえば、小型エンジンの場合、300馬力、30マイル/ガロン、3分の1の排気量削減が期待されている。」(プレスリリースより引用)

■様々なHVACシステムと電気補助部品を開発
マーレグループは、世界中で年間50%の自動車部品を生産している。

Kehoe氏は、48ボルトの電気システムも受け入れていると指摘した。この課題に対処するために、マーレは、電動オイルクーラーや油圧ポンプなどの電動HVACシステムと電気補助部品を開発し、電化されたライディング芝刈り機やマテリアルハンドリング機器も、より一般的になった。

マーレの48ボルト駆動システムには、14 kW(19馬力)の標準出力を管理するための内蔵電子機器が付属しており、SMARTなどの乗用車で実証されている。

Kehoe氏は、「シボレー・ボルト、日産のリーフとテルサなどのEVでも、実際の販売量は世界全体の自動車出荷台数の2~3%であるが、高い市場プロファイルを達成している。」と語った。

■ますます活発化するEV市場
一方、アナリストのAlix Partners氏は、2023年までに205以上のEVモデルが市場に参入すると予測している。

マーレの自動車用高電圧トラクションモーターは、埋め込み永久磁石(IPM)技術を採用している。モーターは液体冷却されており、マーレが設計し特許を取得した液体冷却コントローラーによって管理されている。

メーカーは、モーターのバッテリパックに基づいて、200~400ボルトの電圧を指定することができる。各モーターによって供給される電力は、最大100kW(134馬力)で、車両設計に依存する。

マーレはまた、自動車メーカーに高電圧モーターを提供している。これらのIPMモーターは、400~800Vの範囲で動作し、最大96%の効率と最大180kWまたは240馬力のピーク出力を出力する。設計は柔軟で、顧客の要求に適応している。

(画像はMAHLE ホームページより)


▼外部リンク

マーレのプレスリリース(Business Wire)
https://www.businesswire.com/