コンチネンタル、Argusのサイバーセキュリティソリューションをアップデート

■接続された車両に不可欠のサイバーセキュリティ
コンチネンタルは24日、子会社のElektrobit(EB)が統合したArgus Cyber Security(Argus)からのエンドツーエンドのサイバーセキュリティおよびOTAソフトウェアについて、アップデートソリューションを提供し、テレマティクスユニット、インフォテインメントシステム、ゲートウェイなどを含む接続された車両エレクトロニクス製品へ組み込むことを発表した。

コンサルタント会社Roland Bergerのシニア・パートナーであるWolfgang Bernhart氏は、2021年までに、世界中で年間6,000万台以上の接続された車両が販売されることから、自動化が進んだ交通状況の中で、自動車業界が、人々の安全性を確保するために深刻なサイバーセキュリティの問題に対処しなければならない、との見解を示した。

コンチネンタル、インテリア部門の戦略責任者であるWerner Koestler氏は、次のように語った。
「安全運転のためにはブレーキが不可欠であるのと同様に、接続された車両は基本機能として最先端のサイバーセキュリティが必要です。そのため、我々は、接続されたすべての車両エレクトロニクスにおいて、またサードパーティ製品のスタンドアロンソリューションとして、ArgusとEBからエンドツーエンドのサイバーセキュリティソリューションを提供することに決めました。」(プレスリリースより引用)

コンチネンタルらによるサイバーセキュリティの方針は、OEMがサイバー攻撃を予防、理解、対応することを可能にする3つの重要な柱に基づいている。潜在的な攻撃を防ぐため、EBは、診断を行うだけでなく、アプリケーション層のセキュリティコンポーネント、ハードウェア固有のセキュリティ製品、AUTOSARの基本ソフトウェア、およびブートローダのセキュリティソリューションも提供する。

これらのコンポーネントは、安全な通信、認証された識別、安全なアップデートと診断などのアプリケーション向けに設計されており、現在も何百万台もの車に搭載されている。

■様々な機能を提供するマルチレイヤーソリューション
Argusは、車両に対するサイバー攻撃から予防する最先端技術を可能にするマルチレイヤーソリューションを提供している。

また、テレマティクスユニットおよびインフォテインメントユニットにインストールされたArgus Connectivity Protectionを使用してリアルタイムで攻撃を検出して対応する機能、車載ネットワークに導入されたArgus Intrusion Detection and Prevention System (IDPS)も提供する。

Koestler氏は、「我が社のマルチレイヤーアプローチは、新製品の開発と継続的な監視から、OTAアップデートを通した脆弱性の解決のための能力まで、自動車サイバーセキュリティのためのエンドツーエンドの提供であり、輸送会社をさらなる攻撃から守る。」と説明した。

■未来のサイバーセキュリティに向けた開発
コンチネンタルは、これらのマルチレイヤーソリューションをポートフォリオの一部にし、可能な限り、コンポーネントを攻撃から確実に保護する。

Koestler氏は、次のように述べた。
「テレマティクスユニット、インフォテインメントシステムなどリモートによる攻撃の浸入ポイントを作るコンポーネントの場合、特にこの2年前から大幅に要件が増加しています。国際的な自動車サプライヤーとして、我々は、可能な限り顧客に最高の保護を提供することが責務だと考えています。」(プレスリリースより引用)

さらに、コンチネンタルは、それ自体がセキュリティチェーンの重要な要素となっているコントロールユニットを開発している。例えば、コンチネンタルのゲートウェイは、従来の分散型車載コンピューティングアーキテクチャまたは今日のドメインアーキテクチャにおいて、車両コンピューティングネットワーク内のルーターの役割を果たす。

ゲートウェイは、Argusの最先端のセキュリティ機能を統合し、基本的な車両診断やEBの無線によるソフトウェア更新機能を使用して、車両のサイバーヘルスを監視し、必要に応じて即座に更新を可能にする。また、ゲートウェイは、本質的に将来のサーバーベースアーキテクチャのために、セキュリティマスターとしての役割を引き継ぐ。

(画像はプレスリリースより)


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