ボッシュ、拡張現実感技術を使用した自動車修理工向けの新しい研修を展開へ

■9月のアウトメカニカで研修方法を紹介
ボッシュは、世界中の31ヶ所の研修センターにおいて、幅広いシステム関連の技術研修と高度な研修によって、車両整備と修理に関する技術開発に対応するために自動車ワークショップをサポートしており、新しく拡張現実感(以下、AR)技術を利用した研修を開発したことをホームページで紹介している。

ドイツ、シュトゥットガルト近郊のプロッヒンゲンにある研修センターが研修コースを開発し、初めて、技術サービス研修に革新的なAR技術を使用し、参加者のための研修内容の透明性を向上させることとなった。

ボッシュは、フランクフルトで開催されるアウトメカニカにおいて、高電圧エンジンに関する認定トレーニングを提供する。

AR技術によって、ハイブリッドと完全電気車両との違い、様々な高電圧部品の機能や特徴、トラブルシューティング戦略などが参加者に説明される。

AR技術でアシストされた透過的な描写は、自動車修理工に、高電圧コンポーネントの構造と機能性についての詳細な識見を提供する。参加者には、電気車両コンポーネントの情報の他に、参加者は、未来のラーニングに関する識見も提供される。

■2018年秋冬からAR技術を使用したサービス研修を提供
ボッシュは、2018年秋冬から、ARでサポートされた初めてのサービス研修を提供する予定で、「高電圧技術者-本質的に安全なHV車の取り扱い」についての2日間の研修は、ドイツのプロッヒンゲンとデンマークのバレルプにあるボッシュサービス研修センターで実施される。

最終試験に合格すると、研修者は、ハイブリッド・電気・燃料電池自動車のHVシステムの電源を切ることや、HVコンポーネントを取り扱うことができる。さらに、ARによりサポートされた「運転支援システムのキャリブレーション」のためのサービス研修も計画されている。

■ARの追加情報で現実の視界を補完
ボッシュは、AR用途専用のARプラットフォームを開発し、これにより、デバイスに依存しない方法で新しいコンテンツや、特にトレーニング部門向けのアプリケーションを公開することができることとなった。

ローカルと中央に格納されたコンテンツを使用して、このプラットフォームは、それぞれのARアプリケーションのために必要なデータをコンパイルする。これにより、異なる研修のシナリオを実装することが可能となる。

「トレーナーモード」では、トレーナーが参加者のデバイスを制御し、どういう場合に、デバイスをどのデバイスに表示させるかを決定する。その場合でも、各参加者は、例えばエンジンコンパートメントなど、それぞれの視点を保持している。

参加者全体のグループと各個人は、トレーナーが各自の研修シチュエーションのために提供した説明に従い、体験することができる。

また、トレーナーは参加者のデバイスにアクセスし、有用なヒントを提供して、次のステップを分かりやすく説明することができる、

ARは、有用な追加情報を重ね合わせて、リアリティを補完している。修理工場の従業員が、自分のスマートフォンやタブレットのカメラ、またはスマートメガネを、AR情報や説明を搭載したエンジンコンパートメント上の一定の領域に合わせた場合、3Dオブジェクトやビデオ画像が、現実の画像に追加される。

このように、AR技術は、パネルの後ろに隠れた構造物、例えばダッシュボードの後ろのケーブルハーネスなどを表示する。

(画像はプレスリリースより)


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